Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • イスラエル政府と入植者がヨルダン川西岸地区の前哨地をめぐり合意、パレスチナ人の怒りを招く

イスラエル政府と入植者がヨルダン川西岸地区の前哨地をめぐり合意、パレスチナ人の怒りを招く

イスラエルが占領するヨルダン川西岸地区で、パレスチナの村ベイタで燃やされた火からのぼる煙が上方に漂う中、イスラエル人入植者の新しい前哨地であるギヴァット・エヴィアタルを上空から撮影した写真。(ファイル/ロイター)
イスラエルが占領するヨルダン川西岸地区で、パレスチナの村ベイタで燃やされた火からのぼる煙が上方に漂う中、イスラエル人入植者の新しい前哨地であるギヴァット・エヴィアタルを上空から撮影した写真。(ファイル/ロイター)
Short Url:
01 Jul 2021 06:07:13 GMT9
01 Jul 2021 06:07:13 GMT9
  • この合意のもと、入植者は、イスラエルが占領するヨルダン川西岸地区のギヴァット・エヴィアタルから退去することになる
  • 世界の国々の大部分は、1967年にイスラエルが獲得および占領した土地に建設されている入植地のすべてを違法とみなしている

エルサレム:イスラエルの新政府にとって厄介な政治的試練解消への合意に基づいて、ユダヤ人入植者は、同様にその土地の領有を主張するパレスチナ人との衝突の火種となっている遠隔の前哨地から立ち退くことに同意した、と関係者が語った。

ナフタリ・ベネット首相の合意のもと、入植者はイスラエルが占領するヨルダン川西岸地区にある前哨地であるギヴァット・エヴィアタルを去ることになる。

しかし、前哨地の新しい建物の少なくとも一部は、閉鎖され軍の管理下で残される可能性がある模様で、この結果、結局それらの建物の撤去を要求するパレスチナ人抗議者の怒りを招くことは必至とみられる。

パレスチナの都市であるナブルスに近い丘の上の入植前哨地は、5月にイスラエル政府の許可を得ずに建設され、現在、50を超える入植者家族が暮らしている。

イスラエル軍はこの前哨地の撤去を命じており、新首相にとって早速の試練となった。ベネット氏はかつて入植者運動のリーダーであり、入植者支持派の政党を率いており、入植者が無理やりに強制退去させられることになれば、彼自身の支持基盤の一部と対立することになる。

しかし、彼の連立政権は左派やイスラム系アラブ政党の支持があってのみ存続するものであり、イスラエル・パレスチナ紛争についての慎重さを要する政策決定を困難にしている。

入植地を管理するイスラエル国防省の当局者によると、ギヴァット・エヴィアタルの家族たちは週末までに自主的に退去することに合意しているという。

同当局者はロイターに対し、軍隊はとどまり、当地に政府支援の入植地の建設が可能かどうかを判断するための土地調査が行われるだろうと語った。

入植者のリーダーであるヨシ・ダガン氏は、合意に基づいて家族たちは金曜日に退去するだろうと述べた。また、彼らの住居となっている建造物は閉鎖されるだろうと述べ、それらの建造物が解体されないことを示唆した。この件について国防省の当局者による確認はされていない。

近隣のパレスチナの村であるベイタの助役であるモウサ・ハマエル氏は、水曜日に、「入植地が撤去され、我々の土地が返還されるまで、民衆活動(抗議行動)を続けるつもりだ」と述べた。ベイタの住民は、ギヴァット・エヴィアタルが位置する地域の所有権を主張している。

世界の国々の大部分は、1967年の中東戦争でイスラエルが獲得および占領した土地に建設されているすべての入植地を違法であるとみなしている。イスラエルは、当国が位置するこの土地との歴史的なつながりや当国の安全保障上の必要性を理由に、これに異議を唱えている。

パレスチナ政府関係者によると、前哨地が設置されて以来、投石による抗議行動の中、イスラエル兵が5人のパレスチナ人を射殺しているという。軍は死亡者数についてはコメントしなかったが、軍隊は実弾射撃を最後の手段としてのみ使用していると述べた。

ロイター

特に人気
オススメ

return to top