Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • イスラエルが、ガザ地区の漁業水域と輸入許可を拡大

イスラエルが、ガザ地区の漁業水域と輸入許可を拡大

ガザ地区の港湾で一人の漁師がイスラエルの封鎖に抗議している。(AFP)
ガザ地区の港湾で一人の漁師がイスラエルの封鎖に抗議している。(AFP)
Short Url:
13 Jul 2021 05:07:09 GMT9
13 Jul 2021 05:07:09 GMT9
  • イスラエルは、ハマスが掌握した2007年からガザ地区を封鎖し続けている

エルサレム:イスラエルは12日、「最近の安全保障上の落ち着き」を受けて、ガザ沖の漁業水域を拡大するとともに、封鎖下にあるパレスチナ地区への輸入許可を追加すると発表した。

イスラエルは、ガザ地区の不穏な動きへの対応として、漁業活動や輸入品に繰り返し制限をかけており、この5月にイスラエルがガザ地区に数百発の空爆を浴びせ、ハマスが数千発のロケット弾をイスラエルに撃ち込んだ11日間の紛争中にも、制限がかけられた。

「最近の安全保障上の落ち着きを鑑み……ガザ地区の漁業水域は、9海里から12海里に拡大される」と、パレスチナ自治区の民政を監督するイスラエルの軍事組織(COGAT)が声明を発表した。

また、ガザ地区への医療機器、漁業用品、特定の工業用資材、布地などの輸入も許可されると付け加えた。

ガザ地区の農産物や繊維製品の輸出はすでに許可されているとCOGATは述べ、この新たな措置は、「安全保障上の安定が継続的に守られること」が条件であると指摘した。

停戦合意により5月の紛争が終了した後も、ガザ地区から飛来する焼夷弾搭載の風船やイスラエルの空爆による実力行使など、不穏な動きは散発的にあったが、死傷者は報告されていない。

イスラエルは、ハマスが掌握した2007年からガザ地区を封鎖し続けている。

これとはまた別の展開として、イスラエルは、パレスチナ人の資金を盗んだとして非難されている。

イスラエル国家安全保障会議は11日、パレスチナ人への2億万ドル近くの税の送金を凍結し、この額は、パレスチナ人たちが昨年の攻撃の容疑者らの家族に送った給付金の額と同じだと述べた。

抑留問題委員会のクワドリ・アブ・バクル委員長は、イスラエルのこの決定を「犯罪であり海賊行為」として非難している。

マフムード・アッバース大統領が、イスラエルのイツハーク・ヘルツォーク大統領と電話で話をしたと、パレスチナ通信(WAFA)が伝えた。

アッバース大統領は、ガザ地区、ヨルダン川西岸地区、エルサレムの「包括的な平穏」を求め、「公正かつ包括的な和平の実現」に向けての条件を作成する取り組みを要請したという。

この発表では、税の送金を凍結した件への言及はなかった。

この決定はイスラエル国家安全保障委員会が、2020年の「テロリズムへの間接的支援」になるとして約5億9700万シュケル(約1億8000万ドル)を凍結するようにとのベニー・ガンツ国防相の提言を承認したものだ。

資金は、イスラエルからパレスチナ人に対して支払われる額から毎月凍結されるという。

パレスチナ人から見れば、攻撃を仕掛けた者たちの家族は、大きな視野では半世紀におよぶイスラエル占領の被害者ということになる。多くのパレスチナ人がイスラエルに不当に拘束されており、致死的な攻撃に関与した囚人たちの数は、資金を受ける人々のごく一部に過ぎないとパレスチナ人たちは言う。

暫定的な和平合意の下でイスラエルは、国際的承認を受けたパレスチナ自治政府のために数億ドルの税金を徴収した。この税金の送付が、パレスチナ人にとっての重要な資金源となる。

イスラエルは以前から、パレスチナ人の「殉教者への資金」が、イスラエルとの紛争における死傷者や拘束者たちの家族数千人への給付金になるとして反対してきた。

パレスチナ人は、こうした給付金は紛争で被災した家族たちを支援する一種の福祉制度であると述べている。しかしイスラエルは、そのような給付金が暴力の報酬や奨励金になると主張する。

AFP

特に人気
オススメ

return to top