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フーシ派が反体派を弾圧、サヌアで若いジャーナリストを拉致

2016年1月18日に撮影されたこの写真には、ジャーナリストのアルミグダド・モジャリ氏の葬儀に参列するイエメンの少年たちが写っている。イエメンは、ジャーナリストにとって世界で最も危険な国の1つとされている。(AFP通信/資料写真)
2016年1月18日に撮影されたこの写真には、ジャーナリストのアルミグダド・モジャリ氏の葬儀に参列するイエメンの少年たちが写っている。イエメンは、ジャーナリストにとって世界で最も危険な国の1つとされている。(AFP通信/資料写真)
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20 Aug 2021 08:08:24 GMT9
20 Aug 2021 08:08:24 GMT9
  • ヨウニス・アブドル・サラム氏が拉致されてから10日以上、親族はサラム氏の居場所を知らされなかった

サイード・アル・バタティ

アレクサンドリア:イエメンのフーシ派が率直な批評を行う学者、ジャーナリスト、ソーシャルメディアの活動家に対する弾圧を強化する中、フーシ派はサヌアで拉致した若いジャーナリストを1週間以上拘束している。

イランの支援を受けるフーシ派にヨウニス・アブドル・サラム氏が拘束された後、フーシ派が地元の弁護士にサラム氏の居場所を知らせるまでに10日以上もかかった。サラム氏の家族が木曜日にアラブニュースに語った。

匿名を希望したサラム氏の親族は、「ヨウニスは情報局の事務所に拘束されている」と述べ、「なぜヨウニスが拘束されているのかわからないし、フーシ派は電話にも出ない」と続けた。

拉致されてフーシ派の刑務所に収監されている人々の弁護をしている弁護士のアブデル・マジード・サブラ氏は、拉致されたジャーナリストらは悪名高い情報機関の手で虐待を受けていると述べた。サブラ氏は、イエメン・ジャーナリスト・シンジケートをはじめとする地域の人権団体や活動家に、アブドル・サラム氏をただちに解放するようフーシ派に圧力をかけることを求めた。

サラブ氏はFacebookに投稿したメッセージで、「ジャーナリストの組合は、サラム氏の解放を実現するためにあらゆる手段を用いるべきだ」と主張した。

アブドル・サラム氏は南部の都市タイズ出身で、数年前からサヌアに住んでおり、2017年にサヌア大学のメディア学部を卒業している。サラム氏は際立って注目されているジャーナリストではないが、ソーシャルメディアにフーシ派に批判的なメッセージを投稿してきた。

サラム氏は6月10日にFacebookに投稿したメッセージの中で、「フーシ派の唱道者の1人が近くのモスクから米国とイスラエルによる危険性を警告する声を上げるやいなや、フーシ派はマアリブの人口密集地を標的にした攻撃を始める」と述べ、フーシ派がイエメン中部の都市マアリブに激しい攻撃を開始し、同市の住宅地を標的にしていることを批判している。サラム氏は、「普通の人間がどうやってフーシ派と共存できるというのか」と問いかけた。

昨年10月の囚人交換でフーシ派の刑務所から釈放された5人のイエメン人ジャーナリストの1人、ハイサム・アル・シハブ氏は、自らの恐ろしい監獄体験をもとに、アブドル・サラム氏は自分の名前の代わりに番号を付けられて独房に収監され、厳しい尋問を受けているだろうと語っている。

アル・シハブ氏は、「拘束された最初の月の夜には、何度も長時間の尋問を受け、非難されたり証拠を捏造されたりして疲れ果て、睡眠時間を削られることになるだろう」と述べた。

フーシ派の標的となっているのはジャーナリストだけではない。フーシ派が支配するサヌアに住む人々によると、フーシ派は数週間前に学者で実業家のオサマ・アル・シバミ氏を拉致し、同氏の居場所を明かすことを拒んでいるという。アル・シバミ氏の友人や学生たちは、同氏を敵のいない善良で非政治的な人物だと評し、同氏を標的にしたフーシ派を非難するとともに同氏の即時解放を要求した。

8月4日、サヌア大学のモハメド・アリ・ナイーム教授は、市内の友人宅を出たところで正体不明の襲撃者に射殺された。ナイーム教授が射殺されたのは、同氏がソーシャルメディア上に、フーシ派とイエメン政府に被雇用者の給与引き上げを要求するメッセージを投稿した直後のことだった。フーシ派は自らの関与を否定し、昔の確執から同教授を殺害したと告白した男を捕らえたと発表した。

アムランやザマルを含むその他のフーシ派支配地域に住む人々によると、フーシ派は、フーシ派による歌唱や結婚式の取り締まりを批判したり、フーシ派幹部の汚職を暴露したりしたジャーナリストやソーシャルメディアの活動家数名を拉致したという。

アナリストや当局によると、イエメンでは2014年にフーシ派が権力を握って以来、同国の歴史上最も多くのジャーナリストや活動家が避難を強いられる事態となっている。

イエメン情報省次官で政治アナリストのナジーブ・ガラブ氏はアラブニュースの取材に対し、フーシ派がメディアの事務所を襲撃・略奪し、活動を抑圧した結果、1000人以上のジャーナリストが国外避難を余儀なくされたと述べた。

ガラブ氏は、「サヌアのフーシ派による問題、汚職、妨害行為、組織的な略奪、不適切な統治により、ジャーナリストだけでなく、知識人や学者の間でも反対運動が起こり始めた」と付け加えた。

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