Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • トルコ、重要な気候サミットを前にパリ協定を批准

トルコ、重要な気候サミットを前にパリ協定を批准

今年7月、トルコ黒海地方のイリシを襲った鉄砲水によって、被害を受けた地域に建つ部分的に損壊した建物。(ロイター)
今年7月、トルコ黒海地方のイリシを襲った鉄砲水によって、被害を受けた地域に建つ部分的に損壊した建物。(ロイター)
Short Url:
08 Oct 2021 04:10:59 GMT9
08 Oct 2021 04:10:59 GMT9

アンカラ:水曜日、トルコはパリ気候協定を批准し、数週間後にスコットランドのグラスゴーで開催される重要なサミットを前に、気候変動との世界的な戦いに加わった。

議会に出席した議員は満場一致でこの協定を承認した。

トルコは2016年にパリ協定に署名した最初の国の1つであったが、より厳しい排出削減目標を回避し、財政支援の恩恵を受けるために、先進国ではなく途上国として再分類されることを求めて、協定の批准を先延ばしした。同国は、イラン、イラク、エリトリア、リビア、イエメンという、協定を批准しなかった6か国に含まれていた。

今回の承認は、10月31日に開会し、気候変動を抑制するためにより強力な措置を講じるよう各国に促すことを目的とする、COP26として知られる気候サミットに先立って行われた。

さらにCOP26は、干ばつ、史上最悪の山火事、死者を出した洪水など、気候変動による部分が大きいとされてきた、同国を襲った一連の自然災害や異常気象の直後に開催される。

気候専門家は、トルコを含む地中海盆地が深刻な干ばつと砂漠化のリスクに直面していると警告する。

野党は水曜日の批准を「遅くはなったが歴史的な一歩」と歓迎したが、トルコは今すぐ排出量を削減するための行動を起こさなければならないと警告した。

野党の国家主義政党であるIYI党のサディール・ドゥルマズ氏は、「この先、『やるべきこと』の長いリストが存在する。2030年を期限とする野心的な温室効果ガス排出削減目標を設定する必要がある」と述べた。

気候専門家はさらに、「新しい時代の始まりとして」この展開を歓迎した。

気候行動ネットワークでトルコの気候およびエネルギー政策コーディネーターを務めるオズレム・カティソズ氏は、新たなカーボンフリーに関する指令が確立されているなか、トルコがこの新たな指令から除外されるわけにはいかなかった」と語った。

「2030年までの急速な排出削減に向けた最初のステップは、新たな石炭火力発電所の建設を中止し、既存の石炭火力発電所を閉鎖する計画を始めることだ」とカティソズ氏は話した。

パリ協定では、産業革命以前の水準と比較して、地球温暖化を摂氏2度よりはるかに下回る温度、できることなら摂氏1.5度に抑えるという目標が掲げられている。その協定以降、世界はすでに摂氏1.2度温暖化している。

協定の下で、各国はその経済状況に応じて、温室効果ガス排出削減行動を設定することが期待されている。

トルコが国家として決定した貢献目標は、2030年までに11億7,500万トンの予測排出量から9億2,900万トンへ、21パーセント削減することであった。2012年のトルコのCO2総排出量は約4億4,000万トンで、エネルギー部門がこの排出量の70.2パーセントを排出していた。

アンカラは、トルコの温室効果ガス排出量が欧州連合とOECDの平均よりも低く、世界の排出量の0.7%しか占めていないと述べている。また、同国は気候変動との闘いにおいて、財政的および技術的制約があり、目標を達成するための資金と技術へのアクセスを望んでいるとも述べた。

トルコは、石炭火力発電や水力発電に加え、輸入燃料と天然ガスに依存してエネルギー需要を満たしている。しかし、トルコには再生可能エネルギー資源を活用する十分な機会があると環境団体はいう。

AP

topics
特に人気
オススメ

return to top