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シリア新憲法草案作成開始に憲法委員会同意 国連特使が明らかに

2021年10月17日、ジュネーブ(スイス)の国連ヨーロッパ本部で、シリア憲法委員会第6回会合について、記者会見するゲイル・ペデルセン国連特使(シリア担当)(Keystone via AP)
2021年10月17日、ジュネーブ(スイス)の国連ヨーロッパ本部で、シリア憲法委員会第6回会合について、記者会見するゲイル・ペデルセン国連特使(シリア担当)(Keystone via AP)
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18 Oct 2021 04:10:05 GMT9
18 Oct 2021 04:10:05 GMT9
  • シリア政府と反体制派の共同議長が会合し、憲法改正草案の作成開始で合意
  • ペデルセン特使は、シリア憲法委員会の政治プロセスへの貢献は大きいが、それ自体が政治危機を解消することはできないと指摘

ベイルート:内戦が続くシリアでシリア政府と反体制派が憲法改正草案の作成開始で合意したと17日、国連のシリア担当特使が明らかにした。これまで数回重ねてきた成果なき協議と9か月間の中断を経て、重要なステップが踏み出される。

ゲイル・ペデルセン国連特使(シリア担当)は合意の背景や今後の詳細については明らかにしなかった。公式の草案作成作業は18日から開始される。ペデルセン特使は17日、アサド政権の関係者および反体制派からなる委員会共同議長、そして市民社会代表者と会談した。両者は共に協議の席に着き、初めて作業の進め方や今後数週間の計画について話し合ったという。

政権側および反体制派の代表者30名と15名の市民社会の代表者らは、ジュネーブでペデルセン特使と22日まで協議を行う。

「今後の進め方についてのコンセンサスを得るために、私は両当事者と交渉を続けてきました。その合意に達することができた報告を行えることを嬉しく思います」とペデルセン特使は報道陣に語り、すべての当事者に合意に留まるよう訴えた。

「私が45人(のメンバー)に願うことは、合意に基づいて取り組み、憲法委員会の草案作成作業を開始することです」

前回の協議は進展がないまま1月に終了した。9月後半、ペデルセン特使は第6回会合の「方法論」についての合意を発表した。この合意は、手続きルールの尊重、会合前の「憲法の基本原則」文書の提出、会合前および期間中の共同議長と国連特使との定期会合を3つの柱としている。

10年に及ぶシリア内戦によって、35万人以上が亡くなり、内戦前に2300万人だった人口の半数が国外退去し、そのうち、500万人以上が難民として主に近隣諸国に逃れている。

2018年1月にロシア主導で開催されたシリア和平協議において、新憲法起草のための150人の委員会設立が合意された。

2012年の国連によるシリア和平へのロードマップでは、新憲法の起草が規定され、最終的には国連監視下で国外離散者を含むすべてのシリア人による選挙を行うことを定めている。

失敗に終わった1月の会合後、ペデルセン特使は停滞の責任がシリア政府代表団にあることを示唆した。
欧米諸国はアサド大統領が安保理決議が求める国連監視下での投票を避けるために、意図的に新憲法の作成を大統領選後にまで引き延ばしたと非難した。

5月下旬、アサド大統領は政権の発表によれば圧勝で再選され、4期目7年任期の大統領の座に就いた。西側諸国および反体制派は選挙について、違法で不正なものと批判している。

また、ペデルセン特使は、最近モスクワで行われたアサド大統領とロシアのプーチン大統領との会談で、「シリア内部の誠実な対話」とそれを通じたシリアの真の政治改革プロセスの必要性が話し合われたとの報道に言及した。

AP

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