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イラン、核合意修復へ「決意」

当事国協議はイランと英国・中国・フランス・ドイツ・ロシアの間で再開され、米国は間接的に協議に参加することになっている。(ファイル/Shutterstock)
当事国協議はイランと英国・中国・フランス・ドイツ・ロシアの間で再開され、米国は間接的に協議に参加することになっている。(ファイル/Shutterstock)
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30 Nov 2021 06:11:25 GMT9
30 Nov 2021 06:11:25 GMT9
  • 核協議に関して特筆すべき2015年の合意により、核開発の大幅縮小と引き換えにイランに対する経済制裁が一部解除されていた
  • この数ヶ月イランは国連の査察機関であるIAEA国際原子力機関による査察を制限している

テヘラン:イランは月曜日にウィーンで再開される主要先進諸国との核協議において2015年の核合意修復へ向けて同意する「決意」を持っている、とイラン外務省報道官が述べた。

「イラン・イスラム共和国の使節団は合意に向けた真剣な決意を持ってウィーン入りした。実りある協議が実施されることに期待している」とサイード・ハティブザデフ報道官は記者団に語った。

「我が国政府は関係者が皆知っている優秀な使節団を送ることでその意志と真剣さを示している。相手側が同じ意志を示すのであれば、合意へ向けた進展があるだろう」としている。

核協議に関して特筆すべき2015年の合意により、核開発の大幅縮小と引き換えにイランに対する経済制裁が一部解除されていた。

だが2018年に米国のドナルド・トランプ前大統領が離脱しイランに対する制裁を復活させたことで、この合意は破綻の兆しを見せていた。

翌年その報復としてイランは合意に基づく制限を超える核開発活動を実施し始めた。

ウィーンにおける前回の協議が6月に停止された後、保守強硬派のエブラヒム・ライシ師が大統領に就任し、同師率いる現政権はその後数ヶ月にわたって協議再開への呼びかけを無視していた。

現地メディアによると、ウィーン入りしたのはアリ・バゲリ外務次官率いるイラン使節団で、今回の協議交渉のためにその規模が拡大されているという。

「米国が交渉の停滞を打開する、そして前回協議で合意できなかった課題を乗り越えるという決意を持ってウィーンにやってくるのであれば、もちろん対話への道のりは容易になる」とハティブザデフ報道官は述べた。

またイランは長年の宿敵である米国を信用していないと報道官は暗示した。

「核合意に基づく米国の約束が検証可能に履行されることを求めている」と報道官は述べ、それがイランにとっての「協議継続へ向けた争点のひとつである」と付け足した。

当事国協議はイランと英国・中国・フランス・ドイツ・ロシアの間で再開され、米国は間接的に協議に参加することになっている。

「真剣な意志、真の決意、そして良心を持って我が国は制裁解除に向け一刻も早い合意への歩みよりに期待している。だがそのためには相手側もこれまでの態度を改めた上でウィーン入りしなければならない」とハティブザデフ報道官は述べた。

「そうなれば合意が速やかに発表されるだろう」としている。

この数ヶ月イランは国連の査察機関であるIAEA国際原子力機関による査察を制限している。

IAEAのラファエル・グロッシ事務局長が先週イランを訪れたが、帰国後に事務局長が示した課題について「進展はなかった」と述べていた。

グロッシ事務局長のイラン訪問について尋ねられたハティブザデフ報道官は「さまざまなレベルでの対談において良い協議が行われた。両者にとって重要な一部の言葉や概念について同意できなかったため協議は合意をもって終えることはできなかったが、合意まであと一歩のところまで来ていた」と語った。

イラン使節団は数日のうちにウィーンに本部を置くIAEAと「最終的な文面について」協議するといい「両者の関係はさまざまなレベルで継続される」と報道官は付け加えた。

また報道官はリズ・トラス外相がイスラエルのヤイール・ラピード外相と共著した新聞記事において、イランの核兵器保持を阻止するために「昼夜を問わず努力する」と述べたことについて英国を非難した。

「ヨーロッパの一部の国は制裁解除に必要とされる意志を伴わずにウィーン入りしていることが明らかになるだろう」とハティブザデフ報道官は述べた。

「一部の国が真剣ではないだけでなく、協議を長引かせ制裁解除を遅らせることに期待していることを表している」と報道官は主張している。

AFP

 

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