• 司法は政治的圧力に対抗し、ベイルート爆発事故の訴訟を再び司法調査官に委ねた

ナジャ・フーサリ

ベイルート：レバノン大統領府報道室の発表によると、7日、アンヌ・グリオ駐レバノン・フランス大使が、エマニュエル・マクロン大統領の要請により、レバノンのミシェル・アウン大統領に対して、マクロン大統領の湾岸諸国歴訪、特にサウジアラビア王国訪問について説明した。サウジは、「レバノンを支援する約束を表明し、約束されたことを実行する必要性を指摘した」

会談の中でグリオ大使は、「サウジアラビアと湾岸諸国は必要な措置を講じる用意があり、レバノン側としては、求められることを実施し、改革、特に深刻な危機に立ち向かうための新たな作業ツールを必要とする構造改革において、レバノンがその責任を果たす信用性を証明すべきだ」と強調した。

4日にジェッダで開かれたムハンマド・ビン・サルマン皇太子とマクロン大統領の会談では、レバノンに関する声明が発表され、この中で両首脳は、「レバノン政府が包括的な改革を行う必要性」を強調した。

両首脳は、「武器の保有を合法的な国家機関に制限する必要性」についても強調し、「レバノンが地域の安全と安定を不安定化させるテロ行為の拠点や、麻薬取引の拠点になってはならない」とし、さらに「レバノンの安全と安定を維持する上でレバノン軍の役割を強化する重要性」を強調した。

両首脳は、会談中にレバノンのナジブ・ミカティ首相と共同電話会談を行った。

アウン大統領との会談でグリオ大使は、来年予定されている国政、市議会、大統領選挙を国際社会とフランスが重視していることを強調した。

サウジとフランスの共同声明に対し、モハメド・フネイシュ元大臣は7日、ヒズボラを代表し、同組織は「我々の尊厳と自由の象徴を、生活環境の最低限の必需品で代用することはない」と述べた。

「経済危機の解決と引き換えに、我々に抵抗を止めさせ、武器を放棄させようとする試みは、我々にとって受け入れられないものだ」と、同氏は付け加えた。

閣議は、ベイルート港の爆発の捜査をめぐるヒズボラの頑なな態度により、10月12日以降中断されている。司法調査官のタレク・ビタール判事は、ヒズボラのハッサン・ナスラッラー書記長曰く、同組織に対する偏見を持っているとして、同組織から非難されている。

7日、ランダ・ハロウク判事が所長を務めるベイルート民事控訴裁判所は、ユセフ・フェニアノス元大臣がビタール判事に対して提起した訴訟を「質的管轄権がない」として棄却した。

ハロウク判事は、「原告に80万レバノンポンド（530ドル）の罰金を科し、ビタール判事に決定の内容を伝えることを決定した。これにより、同判事は、ベイルート港爆発事故の訴訟関連の調査を継続することになる」

ある司法関係者はアラブニュースに対し、被告側は控訴裁判所で取れる全ての手段を使い果たしており、ハッサン・ディアブ元首相に加えて4人の元大臣の尋問を妨害するために、破毀院に上告する可能性があると語った。

ビタール判事は、大惨事から16ヵ月近くが経過しているにもかかわらず、未だ起訴を行っていない。

別の司法関係者によると、ビタール判事は、自身が作成した準備書面を削除し、ヒズボラとアマル運動の要求のように、大統領と大臣を裁くために議会が設置した法廷で、大臣と首相を裁判にかけようとする試みを全て拒絶しているという。