• イエメン軍がマアリブでヒズボラの軍事専門家を殺害

• フーシ派は数千人の戦闘員によって支えられており、中でもイラン、レバノン、イラクから多数の戦闘員が派遣されている

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー：イランの支援を受けるフーシ派とともに戦うヒズボラの軍事指導者が、イエメン中部のマアリブ県で発生した政府軍との戦闘で死亡した。イエメンの情報相が9日に明らかにした。

ムアンマル・アル・エルヤニ情報相のツイートによると、イエメン軍がマアリブの南に展開するフーシ派を砲撃し、軍事専門家でアドバイザーのアクラム・アル・サイード氏が死亡した。同氏の死は、マアリブ市を掌握しようとするフーシ派にとって打撃となるものだ。

フーシ派は数千人の戦闘員によって支えられており、中でもイラン、レバノン、イラクから多数の戦闘員が派遣されている。

アル・エルヤニ氏は、国際社会と国連安保理の常任理事国に対し、「イエメン紛争の沈静化に向けた取り組みを損ない、流血を続け、イエメン人の人道的苦痛を深刻化させるこの露骨な外部からの干渉を非難する」よう求めた。

アル・エルヤニ氏はレバノンのヒズボラに対する制裁を強化するよう訴えた。また、イエメンに流入するヒズボラの戦闘員を抑制するようレバノン政府に求めた。  

イエメン政府は長らく、イランがこの地域で活動する自らの代理民兵組織から戦闘員を派遣してフーシ派を強化していると非難してきた。

イエメン政府は8月、マアリブで戦うフーシ派に軍事的助言を行っていたイランの軍人が、アラブ連合軍の空爆によりセルワ地区で死亡したと発表した。

昨年には、フーシ派が支配するサヌアの郊外にある訓練キャンプをアラブ連合軍が戦闘機で空爆し、イエメンで活動していたヒズボラの軍事専門家2人が死亡している。

一方、マアリブの情報筋によると、この2週間でフーシ派による政府軍への攻撃が増加している。攻撃はマアリブの南端にあるアル・バラクと呼ばれる山脈に集中しており、激しい戦闘で双方の戦闘員に数十人の死者が出たという。

イエメン国防省は戦略的に重要なアル・バラクの東部を掌握したというフーシ派の主張を否定し、政府軍と親政府系部族がフーシ派の攻撃を撃退したと述べた。 

9日、264家族の国内避難民が暮らすマアリブ郊外のアル・ハンマ・キャンプにフーシ派が発射したミサイル2発が命中し、民間人数人が負傷した。イエメン政府の国内避難民キャンプ執行部が明らかにした。

同執行部はまた、9月上旬以降、マアリブ南部の地区から9万6328人が避難した結果、マアリブ市とその周辺地域で暮らす避難民の数は223万1460人に増加したと発表した。