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イランはフーシ派に対する「死を招く」支援をやめなければならない、米国大使が国連で発言

リンダ・トーマスグリーンフィールド氏は、国連安全保障理事会において、フーシ派はマアリブでの攻勢を停止するよう国際社会が繰り返し求めているにもかかわらず、要請を無視し続けていると述べた。(ロイター通信/資料写真)
リンダ・トーマスグリーンフィールド氏は、国連安全保障理事会において、フーシ派はマアリブでの攻勢を停止するよう国際社会が繰り返し求めているにもかかわらず、要請を無視し続けていると述べた。(ロイター通信/資料写真)
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15 Dec 2021 11:12:31 GMT9
15 Dec 2021 11:12:31 GMT9
  • リンダ・トーマスグリーンフィールド大使はまた、サウジアラビアを標的とするフーシ派の攻撃が最近「衝撃的に増加」していることを非難した 
  • トーマスグリーンフィールド氏はまた、フーシ派の行動は「フーシ派が平和的な政治プロセスに参加する意思を持っていないことを、恐ろしくも疑いの余地なく示すものだ」と述べた

エフレム・コサイフィ

ニューヨーク:米国の国連大使は14日、国連安全保障理事会で発言し、サヌアの米国大使館に勤務するイエメン人職員は、依然としてフーシ派に苦しめられ、拘束されていると述べた。

リンダ・トーマスグリーンフィールド大使は加えて、フーシ派はマアリブでの攻勢を停止するよう国際社会が繰り返し求めているにもかかわらず、要請を無視し続けており、サウジアラビアを標的とする越境攻撃も強化していると指摘した。

トーマスグリーンフィールド氏は、「フーシ派のこうした挑発的で危険な行動から明らかなことは、イランがフーシ派に対する『死を招く』支援をやめなければならないということだ。イランの支援は安保理決議に違反しており、フーシ派の無謀な攻撃を可能にしている」と述べた。

トーマスグリーンフィールド氏の発言は、イエメン情勢に関する安保理の定例会合で、各国がハンス・グルンドベルグ国連イエメン特使から説明を受けていた際に行われたものだ。グルンドベルグ特使はマアリブで現在進行中の攻勢について懸念を表明した。また、暴力行為が「大幅に拡大」しており、「イエメン戦争の新しい章が開かれ、戦線がさらに広がり、一際凄惨なものになる危険性がある」と述べた。

トーマスグリーンフィールド氏は、マアリブにおける攻勢で数千人が危険にさらされており、50万人の民間人が避難を余儀なくされる可能性があると述べた。トーマスグリーンフィールド氏は、「フーシ派はこの攻勢をただちに停止しなければならない」と繰り返した。

12月9日には、フーシ派が発射したミサイルが国際移住機関により運営されている国内避難民キャンプを直撃した。負傷者の中には子ども5人が含まれていた。

トーマスグリーンフィールド氏は、「これは容認できることではない。民間人に対するこのような攻撃はあまりにも頻繁に起きており、我々は最も強い言葉で非難する」と述べた。

米国連大使はまた、「先週、リヤドに向けて弾道ミサイル3発が発射されるなど、ここ数か月でサウジアラビアに対する越境攻撃が激化している」としてフーシ派を非難した。

トーマスグリーンフィールド氏は次のように続けた。「フーシ派は今年、このような攻撃を350回以上行っている。これは驚くべき数で、昨年行われた攻撃の総数から衝撃的な増加となっている」

「フーシ派によるこれらの攻撃は、その一つ一つが許されないものだ。これらの攻撃は、フーシ派が平和的な政治プロセスや法の支配を守る将来の政府に参加する意思を持っていないことを、恐ろしくも疑いの余地なく示すものだ」

フーシ派によってサヌアの米国大使館が占拠されていることに言及したトーマスグリーンフィールド氏は、拘束されている残りの労働者全員を無傷で解放し、大使館の敷地からただちに立ち退き、押収した資産を返還し、「米国政府に雇用されているというだけで自らの同胞を脅かすことをやめる」ようフーシ派に要求した。

サヌアの大使館は2015年に業務を停止し、米国人の職員は退去した。しかし、イエメン人労働者は大使館に残り、警備や管理を担っている。11月中旬にフーシ派が大使館の敷地内に侵入し、イエメン人労働者のうち数十人が拘束された。

トーマスグリーンフィールド氏はまた、2015年から紅海のイエメン沖に係留されている浮体式海洋石油貯蔵積出設備「セイファー」がもたらす危険についても警告を発した。セイファー号は約114万バレルの石油を積載していると推定されている。

セイファー号の状態は著しく悪化しており、「環境、人道、経済に対する非常に大きな脅威であり続けている」とトーマスグリーンフィールド氏は述べた。

米国連大使はまた、「この状況を招いた責任はフーシ派にあり、米国はこの状況に安全かつ緊急に対処できるいかなる解決策の議論も支持する」と述べた。

トーマスグリーンフィールド氏はすべての当事者に対し、イエメンにおける包括的な政治プロセスの枠組み構築に向けたグルンドベルグ特使の取り組みに関与するよう呼びかけた。また、紛争が続けば「イエメンの経済はさらに悪化し、何百万人ものイエメン人の生活も同じように悪化する。人命は危険にさらされ続け、何世代にもわたってイエメン人はその傷跡を背負うことになる」と警告した。

また一方で、トーマスグリーンフィールド氏は、「フーシ派が過激な行動を続ける一方で、イエメン全土における食糧不安の要因に対処するためのアプローチを拡大する国連の取り組みなど、イエメンの状況を改善するための他の当事者による努力を我々は歓迎する」と述べた。

トーマスグリーンフィールド氏は、12月6日にイエメン中央銀行の新総裁、新理事長、そして新しい理事らが任命されたことに、英国同様、米国も「勇気づけられる」と述べた。

米国連大使は次のように続けた。「我々は、これらの人事が、人道的な苦しみを深刻化させている経済の不安定さに対処するための一歩となり、必要な改革を前進させることを期待している」

「しかし、追加的な資源なしに本当の進歩を持続させることはできない。我々は、各国がこの機会を捉え、イエメンの経済を支援し、人々が緊急に必要とする救済をもたらすことを望んでいる。行動を求めるグルンドベルグ特使の強い訴えは、安保理にはっきりと伝わった」

トーマスグリーンフィールド氏は、「フーシ派の挑発、嫌がらせ、同胞への暴力にさらされるイエメン国民を米国は決して見捨てないことをフーシ派に知ってもらいたい」と述べて発言を締めくくった。

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