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イランの核施設で謎の爆発

イラン南部のブーシェフル原子力発電所。(ファイル/AFP)
イラン南部のブーシェフル原子力発電所。(ファイル/AFP)
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21 Dec 2021 07:12:42 GMT9
21 Dec 2021 07:12:42 GMT9
  • テヘランは、午前5時の爆発は防空演習に関連するものであると主張
  • イスラエルからの攻撃を受けた場合には「壊滅的な」措置をとることを宣言

アラブニュース

ジェッダ:テヘランの核開発計画をめぐり緊張が高まる中、月曜日にイランのブーシェフル原子力発電所で起きた謎の爆発。

イラン当局は、午前5時の出来事は防空演習に関連するものだと述べ、また、イスラエルからのいかなる攻撃にもテヘランは「壊滅的な措置」をとると警告した。

「この演習は万全な対策と軍隊との連携のもと行われた」ブーシェフル州のムハンマド・タキ・イーラーニー副知事は、州内での対空砲火が報じられる中、こう述べた。

これに類似して今月、イランの主力核施設が置かれるナタンズの中心街上空で大きな爆発が目撃された後、イラン当局が、軍事演習の一環として防空ミサイルを発射したと発表した出来事があった。

イスラエルはこれまで、イランの核開発計画に関連する施設に複数回攻撃を行っている。このうち4月のナタンズの施設への攻撃では、イランの核科学者が数名殺害された。イスラエルは、2015年イラン核合意の立て直しを図る世界の主要国の取り組みに反対しており、テヘランの核保有を外交によって阻止できなければ軍事行動を取ると長らく警告している。イスラエルは中東で唯一の核兵器保有国である。

イランは、イスラエルによるいかなる攻撃にも報復するという。「もしイスラエルがイランを攻撃することがあれば、全ての中心施設、基地、経路、そして攻撃を行うために使用した全ての場所を、我が国の軍が即座に攻撃する」イスラム革命防衛隊のゴーラム・アリ・ラッシード上級司令官は述べた。

「シーア派政権が、アメリカの許可なくイランの核施設や軍事基地を脅かすことは不可能だ。」

核合意再建に向けウィーンで開かれたイランとの協議は、イランの強行路線のイブラヒム・ライシ大統領が当選した6月以来初めて再開した先月から、ほとんど進展していない。協議は12月27日に再開される予定だ。

2015年の合意では、核爆弾に必要な核分裂性物質をイランが入手するのに要する時間を稼ぐ狙いで、イランの核開発能力への制限を強め、代わりにイランに対する制裁が解除された。

米国は2018年に合意から離脱し、ドナルド・トランプ氏は制裁を再開し、イランの経済は大きな損害を受けた。

以来、イランは徐々にウラン濃縮を進めることで対抗しており、その数値はもとの合意で定められたレベルを超えている。

ウィーンでの交渉は、再び合意を遵守することに向けて米国かイランが第一歩を踏み出すべきかどうかで止まっている。

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