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収まることのないデモ、抗議行動、爆発がイラク南部を襲う

2019年12月5日、イラクの治安部隊と反政府抗議者は、小康状態時に首都バグダットのal-Rasheed通りにあるコンクリート製の壁の前に集まった。(AFP)
2019年12月5日、イラクの治安部隊と反政府抗議者は、小康状態時に首都バグダットのal-Rasheed通りにあるコンクリート製の壁の前に集まった。(AFP)
11 Dec 2019 03:12:10 GMT9

バグダット

治安当局筋によると、10月1日に勃発した政府とイランの支援者に対するデモは衰えることなく続き、イラン南部ではさらなる抗議行動、爆発が発生した。

警察の話では、南部の都市、アマラでは、親イラン武装勢力の建物2棟を標的とした爆発が一夜で4件同時に発生し、動揺が生じた。

「建物2棟とアサイブ・アフル・アル=ハクのリーダーの自宅を標的として使用されたサウンド手榴弾は3つ、また、即席の爆発装置がアンサー・アッラーの司令官の自宅を標的として使用された」と、警察は語った。

アサイブ・アフル・アル=ハクは、イラクの治安部隊、ハシド・シャービ(国民動員部隊)の中でも最も影響力のある勢力の一つで、国家に統合された武装勢力のネットワークでもあり、アンサー・アッラーを、同勢力の一部としている。

医療関係筋によると、爆風により3名が負傷した。

イラク北部と隣接するシリアの領土を占拠したイスラム国のジハーディと戦うために設立されたHashedは、大部分がシーア派のメンバーで構成されており、多数のメンバーはイランからの支援を受けている。

治安当局筋の話では、同勢力に対して行われた攻撃は、近隣のイランに対する忠誠心が起因となり発生したという。イラクでは、イランによる影響力が増大する一方で、特に長期的な訓練や資金提供を受けた武装グループを通じその影響力が増加している。

攻撃は、イラクの数カ所の都市で最近、発生した死傷事件直後の金曜日夜にバグダッドの中心部で発生し、最新の情報では、警察官4名を含む24名が殺害された。

国家とデモの参加者の両者が、武装した男性により暴動が行われたと非難しており、前者は、責任者は特定できないと主張しているのに対し、後者は、親イラン勢力の存在を強く示唆している。

10月1日以来、イラクの首都と南部のシーラ派の大多数は、政治的腐敗、不十分な公共サービス、雇用の不足、また、イランによる政治的干渉に対する反発に襲われている。

政治体制の全面的な見直しを求め行われた異例の抗議活動では、450名以上の人々が殺害され、20,000名以上が負傷した。

シーア派の聖地、カルバラーでは、抗議者が警察署に集まり、抗議活動を終えた日曜日の夜、自宅に戻る最中に走行中の車から銃撃され死亡した53歳の著名な市民社会活動家、Fahem al-Tai氏についての情報を24時間以内に提供することを求めた。

他の抗議者は、裁判所へ近づけないよう阻止し、政治的腐敗について地元の首脳陣を相手に訴訟を起こすことを求めた。国の抗議活動における重要な優先事項は、トランスペアレンシー・インターナショナル社により最も汚職の進んだ国、世界12位にランキングされている。

警察の話では、同じく南部にあるディーワーニーヤで、抗議者が雇用を求め、Shanafiya石油精製所への道路を封鎖したという。

イラクはOPECで2番目に大きな原油生産国であるにもかかわらず、5人に1人が貧困状態にあり、若者の失業率は人口の4分の1に達していると、世界銀行が語った。

火曜日には、南部の数都市から抗議者が首都でのデモの中心地であるバグダットに駆け付け、タハリール広場で2カ月以上デモを行っている何千もの抗議者に加わった。

「バグダットの同胞を支援するために来た」と、ナーシリーヤから参加した抗議活動家のカディム・ヘイダーは語った。

AFP

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