• アウン大統領とビッリー議会議長の複雑な和解策が臨時国会につながる

ナジャ・フーサリ

ベイルート： 一般労働組合のベチャラ・アル・アスマル委員長は、「ある種の破滅」が起こると警告した。「裕福な人しか入院することができなくなったため」だ。

金曜日の記者会見で、アル・アスマル委員長はレバノンが直面している多くの危機的状況についてふれ、「現在も続く狂気的なドル為替レート、あり得ないほどの燃料価格の高騰、電気代、医薬品補助金の廃止や、銀行の資金循環の結果としての預金者の貯蓄の損失―組織的強盗とみなしてもよいだろう」と、発言した。

また、「予算案には関税ドルの引き上げ規定が含まれており、結果として、物価は30％上昇し、すべての税金と関税が引き上げられるだろう」と警告した。

さらに、「この予算案では、交換条件なしにすべての補助金を廃止することになっており、つまり、何の指示もないままIMFの条件に降伏していることになる。それは受け入れ難い」と、付け加えた。

この新たな警告は、国を支配するエリート政治家が政治や行政における進捗を阻む多くの対立を解決しようと努力する中で発せられた。

ミシェル・アウン大統領は、臨時国会の開催を招集する法令を発した。同会は月曜日から始まり、3月21日に閉会する。

これは、ベイルート港爆破の件で起訴された閣僚（現職の国会議員を含む）の議員免責特権を回復させるものでもある。そのうちの一人は不在の状態で発行された逮捕状がまだ執行されていない。

今回の臨時国会は、爆破事件に関与した容疑のある閣僚や代議士の訴追における権力を司法捜査当局から議会に移行させるための舞台となる。

弁護士・活動家のハッサン・バッジ氏は「ナビーフ・ビッリー議会議長、ナジブ・ミカティ首相、そしてミシェル・アウン大統領が今回の和解における主要な当事者となる」と語る。

今回の流れは、先週、頂点に達したアウン大統領とビッリー議会議長の政治的不和を受けてのものだ。

バッジ氏によれば、この和解がアウン大統領を動かし、臨時国会を招集する法令に署名させたという。

また、臨時国会の議題には、憲法審議会の前に、現在検討中の法律の改正を実行することも含まれているとバッジ氏は話す。この改正では、国外在住者は全国選挙に参加することができなくなり、国外からの投票での当選は6議席までのみ認められることになる。

バッジ氏はまた、議会は刑事訴訟法の改正を承認し、複数の閣僚に逮捕状を出したタレク・ビタール判事の判決を不服とする司法議会委員会を設置する可能性があると示唆した。

内閣は現在の原理のもと召集されるが、委員会の人事は割当制で行われるため、「ディアスポラは変化をもたらす機会を失い、政治体制が支配力を取り戻す」だろうとバッジ氏は言う。

ビッリー議会議長とアウン大統領は臨時国会に関する新たな議論を巻き起こすことで、この和解に向けた様々な動きを隠蔽しようとした。

緊急臨時国会の主な議題は2つの予算案の審議と承認だが、ナジブ・ミカティ首相の署名も入った大統領令では「大統領が再検討を要請する可能性のある批准済みの法律と議会選挙に関する緊急かつ必要な法律の草案または提案」も議題に含まれている。

ビッリー議会議長は金曜日の声明で「議会は独立しており、議会局が提示する企画案や提案の記載事項に制限されることはなく、大統領はそれらの案が総局から発行された後に対応する権利を持つ」と述べた。

声明ではさらに「これは憲法による規定であり、権限である」と付け加えている。

大統領側は匿名の情報源を通して間接的に「ビッリー議会議長と議論をしたくはない」と返答した。

それに加えて、憲法第33条は「臨時国会はその開会、終了日程、及び議題を設定する政令によって招集が可能であると定めている」とも述べた。

国会の関係者はアウン大統領側に対し、「手続当局は確かに臨時国会で取り上げたいと希望する議題を設定することができるが、国会の内容はその議題のみに限定されるものではない」と回答した。

予定される和解には、内閣の再召集が必要となる。

だが、ヒズボラの議員団は統治の問題を無視し、通常国会の開催日までの臨時国会の開会のみを支持している。これは、「救出、説明責任、国家の秩序」に関する法律の採択が急務であるという観点からだ。

この和解により内閣の召集が許可されるのかについては、疑問が残る。

政治オブザーバーは、ヒズボラの存在によって促進されたアウン大統領とビッリー議会議長の和解のためには、次回の国会で財務大臣を除いたヒズボラとアマル運動の閣僚が欠席する必要があるかもしれないと示唆する。一般予算案が議題になると予想されるためだ。

「これにより、現在進行中の衝突が、内閣の再開とビタール判事のベイルート港爆破事件に関するファイルの取り下げにさらに結びつけられるだろう」