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イスラエルとドバイの航空安全保障を巡る騒動が続く

交渉の継続が可能となるようメラヴ・ミカエリ運輸大臣が期限を「約1ヶ月」延長した事を上級イスラエル高官が伝えた。(シャッターストック)
交渉の継続が可能となるようメラヴ・ミカエリ運輸大臣が期限を「約1ヶ月」延長した事を上級イスラエル高官が伝えた。(シャッターストック)
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10 Feb 2022 04:02:54 GMT9
10 Feb 2022 04:02:54 GMT9

エルサレム:イスラエルは火曜、航空安全保障上の係争を巡り、アラブ首長国連邦(UAE)への航空便が停止になる可能性期限を延長した。そして問題が解決されない限り、湾岸諸国との危機が生じる可能性があると警告した。

テルアビブからドバイへのエル・アル航空、イズレール航空、アルキア・イスラエル航空の直行便は、2020年にイスラエルとUAEの国交を樹立させた記念すべき合意の成果だった。それ以来、何十万人ものイスラエル人がUAEの商業中心地へ訪れている。

しかしイスラエルの総保安局シンベト(Shin Bet)は、詳細は公表していないがドバイ国際空港での協定内容について懸念の声を上げており、この件が未解決になるならば、イスラエルの航空会社3社は同空港での操業を停止することになるだろうと述べた。

現在の協定は火曜日に期限切れを迎えることになっていた。しかし上級イスラエル高官によると、運輸大臣のメラヴ・ミカエリ氏が期限を「約1ヶ月」延長し、交渉の続行が可能となったという。

ドバイ当局はこれまでのところ、この問題に関するコメントを控えている。

期限の延長と平行して、イスラエルは安全保障上の懸念に対応するため、UAEに対する圧力を強めている。

上級イスラエル高官によれば、もしイスラエルの航空会社が結果的にドバイへの航空便を停止することになれば、UAEでの操業を事実上停止することを意味し、報復的な禁止措置を招くことになるだろうという。

「もしエル・アル航空がUAEへ航空便を出せないなら、首長国の企業はイスラエルに着陸できなくなります」と、匿名を条件に高官は語った。

UAEの国営航空会社フライドバイはドバイ・テルアビブ間の直行便を運行しており、ドバイ首長国のエミレーツ航空はイスラエルへの航空便の立ち上げを検討していた。エティハド航空とウィズエアーはアブダビからテルアビブへの航空便を運行している。

同イスラエル高官は「危機は地域的なものかもしれませんが、二国間にとどまるものではないのです」と述べ、アブラハム合意において土台的な役割をUAEが担っていることに言及した。この合意は米国の支援を受けた動きで、イスラエルと幅広いアラブ諸国との関係を温めるものである。「大きな影響が出る可能性があります」

イスラエルは航空安全保障上の対策をほとんど公表していない。

しかし実施される可能性のある対策として、空港の特定エリアの確保や、乗客用のターミナルの分離ということもあり得るかもしれない。自国の航空機をイスラエルの警備隊の下で停留させ、武装したスカイマーシャルを搭乗させるのである。

シンベトは今後ドバイに航空便を出せなくなった場合、UAEの首都アブダビがイスラエルの航空会社の代用地になるという可能性を示唆している。

ロイター

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