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食料品価格の上昇がイラク人を苦しめる

水曜、イラク南部ディカール県のナシルヤ市中心部で、基礎食品の値上がりを非難するデモを行うイラクの人々。(AFP)
水曜、イラク南部ディカール県のナシルヤ市中心部で、基礎食品の値上がりを非難するデモを行うイラクの人々。(AFP)
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10 Mar 2022 02:03:37 GMT9
10 Mar 2022 02:03:37 GMT9
  • 抗議者たちが、2019年に同国を支配した反腐敗デモの発火点であるナシリヤに集結

ナシリヤ:イラクの貧しい南部地域で水曜、食料品価格の上昇をめぐる抗議デモが起こった。当局は食料品価格の上昇を、ウクライナでの紛争が原因としている。

現地の市場では、約1週間にわたり、食用油や小麦粉の価格が高騰している。この間、政府当局はさまざまな声明や対策によって、民衆の高まる怒りに対処しようとしてきた。

南部の都市ナシリヤの中央広場には、500人以上の抗議者が集まった。この都市は、2019年に同国を支配した反腐敗デモの発火点となった場所である。

「物価の上昇は、パンであれ他の食品であれ、私たちを窒息死させようとしています」と、退職した教師のハッサン・カゼムさんは述べた。「私たちはやっとの思いで生活しています」

イラク政府は火曜、国際的な価格上昇に対処するための措置を発表した。

これには、収入が100万ディナール(約700ドル)を超えない年金受給者と、50万ディナール未満の公務員に対し、毎月約70ドルの手当を支給することが含まれる。

当局はまた、食料品、基本消費財、建設資材の関税を2カ月間停止することも発表した。

貿易省のモハメド・ハヌーン報道官は、食用油の価格上昇はウクライナでの紛争が原因であると指摘した。

「ウクライナは(食用油の世界市場で)大きなシェアを占めているため、世界規模の大きな危機が起こっている」と、同報道官は述べた。

治安関係者によると、火曜に中部のバビル県で行われたデモで暴力行為が発生し、デモ参加者1人が重傷を負ったという。

内務省は、「食料品の価格を引き上げ、市民を虐待した」罪で31人を逮捕したと発表した。

ナシリヤで行われた水曜のデモのある参加者は、「価格を操作する商人たちの強欲さ 」を非難した。

ロシアとウクライナはどちらも、ひまわり油や小麦などの食品の主要生産国であり、中東は特にこの2カ国からの輸入に依存している。

デモでは600人以上が死亡し、数万人が負傷した。

一方、2017年半ばに排除されるまでダーイシュグループが拠点として占拠していたモスルの旧市街では、モスクや教会、築100年の家屋がよみがえりつつある。

「アル・ハドバはモスルの象徴であり、街のシンボルです」と、この都市のランドマーク復元プロジェクトを複数立ち上げてきた、国連の遺産機関ユネスコの監理技術者オマール・タカ氏は述べた。

この尖塔は、イスラム聖戦士たちがその45メートルの塔の頂上から黒旗を掲げる前は、イラクの1万ディナール紙幣の絵柄となっていた。

ダーイシュの首領アブ・バクル・アル・バグダディは2014年7月、アル・ヌリ・モスクにおいて、確認される中では唯一、公に姿を現し、「カリフの府」の樹立を宣言した。

その3年後、イラク軍と米国主導の国際連合軍が、イスラム聖戦士たちをこのイラク第2の都市から追い出した。

アル・ヌリ・モスクと、隣接する傾いた尖塔(アル・ハドバまたは「せむし男」が愛称)は、2017年6月に街を奪還するための戦闘中に破壊された。

イラク当局は、撤退前に爆発物を仕掛けたとして、ダーイシュを非難していた。「私たちは現地で、起動可能な状態にある11個の地雷を発見しました」と、タカ氏は述べた。「いくつかは壁の中に隠されていました」

モスクは中央部だけが残っており、そのドームは、くさび上の木で支えられたアーチの上に乗せられている。灰色の大理石の柱の上の青色の引き綱が、隣接する柱頭を補強している。

AFP

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