• イエメンのアブドゥル・ガーニー・ジャミル国務大臣は、「フーシ派はリヤドでの和平協議を阻止するため、あらゆる手段を講じるだろう」と述べた
• 国連イエメン特使のハンス・グルンドベルグ氏がイエメンの各政党と幅広く直接協議を行ったため、年明けからマアリブ郊外とタイズ市内における戦闘が激化

サイード・アル・バタチ

アル・ムッカラー：国連イエメン特使が聖なるラマダン期間中の人道的休戦を提案する中、イランの支援を受けるフーシ派がサウジアラビアの民間施設を攻撃し、イエメンにおける軍事行動を激化させたことで強い非難を浴びている。

イエメン政府関係者、人権活動家、ジャーナリスト、一般市民らは、「国連と湾岸協力会議（GCC）は現在、平和的解決による戦争終結を目指して和平努力を続けているが、フーシ派はこれを台無しにしている」と非難した。

GCCは先週、フーシ派を含むイエメンの反体制派をリヤドでの和平交渉に招待し、「悪化しているイエメンの人道的危機を終わらせる」希望を再び見出すための一歩を踏み出した。

しかしフーシ派は即座にこの申し出を断り、サウジアラビアとの国境を越えて徹底攻撃を開始。イエメンの政府支配地域への攻撃を激化させた。

イエメン外務省は、今回の攻撃はGCCの申し出に対する民兵からの「返答」であるとし、フーシ派の「攻撃的なテロ行為」や、イエメンでの戦争終結に向けた全ての努力に抵抗し続ける態度を批判した。

外務省は、公式通信SABAが伝えた声明の中で、「イエメン共和国は、姉妹国であるサウジアラビア王国を絶対的に支持する立場であり、このような卑劣なテロ行為に立ち向かい、国民や住民の安全を確保し、主要施設を守るあらゆる手段を講じながら、その連帯を改めて表明する」と述べた。

他のイエメン人たちは、「軍事行動の激化と国境を越えた攻撃は、民兵たちが本気で和平努力に取り組もうとしていないこと、戦争終結への取り組みを阻止しようと決意していることの表れだ」と主張している。

ハムダン・アルアラィ氏は、「フーシ派は自分達の計画に反対しているイエメン軍と対峙することになるため、今回の協議への参加を拒否している」と述べた。

アルアラィ氏は、「フーシ派は、自分達を拒否するイエメン人の前で、自分達がいかに小さく卑しい存在であるかに気づくだろう」と述べ、「フーシ派は、軍事政権の乗っ取りを正当化するためにサウジアラビアとの直接対話を要求している」と付け加えた。

「フーシ派は、イエメン人ではなく連合との会談を要求することで、地域諸国がフーシ派による支配を認識することを期待している」

イエメンのアブドゥル・ガーニー・ジャミル国務大臣は、「イエメン人はリヤドの和平協議でフーシ派の圧政に反対することが予想されることから、フーシ派はリヤドの和平協議を阻止するため、あらゆる手段を講じるだろう」と述べた。

ジャミール氏は、「フーシ派が今夜表明したメッセージは明確だ。彼らは、姉妹国サウジアラビアの傘下に（敵対勢力の）一派を統合しようという協議への招待は望んでいない」と述べた。

一方で、フーシ派と政府軍の戦闘が中心都市マアリブの郊外で勃発。これは、フーシ派が数カ月間におよんだ軍事的な膠着状態を打破しようとしたためだ。

地元の軍関係者はアラブニュースに対し、「フーシ派は膨大な軍事力を持ち、市外の政府支配地域へのドローンやミサイルによる攻撃を強化している」と語った。

匿名希望の同関係者は、「我々は爆発物を搭載したドローン2機を撃墜した。敵はマリブの避難民キャンプに弾道ミサイルを発射した。フーシ派は大規模な攻撃の準備をしている」と述べ、「連合軍の戦闘機は民兵の拠点と軍事装備を攻撃し、陸軍と同盟部族の戦闘員はフーシ派の新たな攻撃に対抗してこれを押し戻した」と付け加えた。

年明けからは、マアリブ郊外とタイズ市内における戦闘が激化している。これは、国連イエメン特使のハンス・グルンドベルグ氏がイエメンの各政党と幅広い直接協議を行ったためだ。

グルンドバーグ氏は日曜、「フーシ派の首席交渉官であるモハメド・アブドゥル・サラム氏やオマーン当局者と、来月初めに始まる神聖なラマダン月間の人道的休戦について話し合うため、マスカットで協議を行った」と発表した。