• ミカティ首相は、「IMF代表団は火曜、ベイルートで政府との協議を再開予定だ」と述べた
• 財務上の損失額の見積もりが協議の主な論点となっている

ベイルート：ナジーブ・ミカティ首相は土曜、「経済復興計画をめぐるレバノン政府と国際通貨基金（IMF）との協議は、今後2週間以内に進展するはずだ」と述べた。

同首相はカタールのドーハフォーラムに出席中、記者団に対し「IMF代表団は火曜、2年以上前に始まったレバノン経済破綻に関する政府との協議をベイルートで再開予定だ」と述べた。

レバノンとIMFの協議は2020年5月に始まったが、この小国における政治が停滞する中、数カ月間停止していた。協議は9月にミカティ氏が首相就任後に再開されたが、それ以降は何の進展もないままだ。

財務上の損失額の見積もりが協議の主な論点となっている。IMFとの協議を指揮しているサーデ・シャミ副首相は昨年末、「金融部門の損失額は690億ドルにのぼる」と発表している。

ミカティ首相は次の交渉について、「うまくいけば2週間ほどで話がつくだろう。2週間後には、違う形で解決の糸口がつかめるのではないか」と英語で語った。同首相はまた、「レバノンには、IMFと合意する以外の選択肢がない」と付け加えた。

同首相は、「世界銀行は、レバノンの経済破綻を1850年代以降における世界最悪の事態のひとつだとみなしているが、ウクライナでの戦争によって事態はさらに悪化している」と述べた。

ミカティ首相は、裁判官から告訴手続きを受けている中央銀行のリアド・サラメ総裁の収賄容疑に関する質問には答えず、「国内の問題について話す適切な場ではない」と述べるにとどまった。同首相は、「サラメ氏の件は『適切な法的措置』によって解決する」と述べたものの、それ以上は語らなかった。

ミカティ首相は、「ロシアとウクライナの戦争は、レバノンという小国に対する『新たな圧力』となっている」と述べた。同首相は、「レバノンの小麦は全て、ロシアとウクライナから輸入されたものだ」と語り、「政府はレバノン国民のため、来年度の食糧確保を保証できるよう尽力している」と述べた。

2019年10月に始まったレバノンの経済危機だが、その根本的な原因は数十年にわたる汚職と不正にある。そのせいで、100万人のシリア難民を含む人口600万人の4分の3が貧困に陥っている。

レバノン・ポンドは、その価値の90％以上を失っている。

AP