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西側諸国はイランの弾道ミサイル開発を無視してはならない 元イスラエル国連大使が語る

イラン革命防衛隊の故司令官にちなんでカセム・ソレイマニと名付けられた弾道ミサイルが発射される。場所は非公開。(ファイル/AFP)
イラン革命防衛隊の故司令官にちなんでカセム・ソレイマニと名付けられた弾道ミサイルが発射される。場所は非公開。(ファイル/AFP)
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28 Mar 2022 12:03:17 GMT9
28 Mar 2022 12:03:17 GMT9
  • ゴールド氏:欧米の対イラン制裁解除は「地域全体の民兵に資金を提供する下地を整えた」
  • テヘランはイスラム革命防衛隊を「新たな過激派を広めるために選ばれた道具」として使っている、と同氏は付け加えた。

アラブニュース

ロンドン:西側諸国はイランのミサイル能力の向上を見過ごしてはならないと、イスラエルの元国連大使が警告を発した。

ドーレ・ゴールド氏は、サンデー・テレグラフ紙の中で、イラン核合意として知られる「包括的共同行動計画(JCPOA)」は、イランが弾道ミサイルを保有することを防げなかったと指摘した。

その結果、イランのミサイル能力は「その数も、射程距離や精度を含めた質も向上した」とも述べている。

ゴールド氏は、イラクのサダム・フセイン政権に対する国連の対応を引き合いに出し、比較した。そのとき国連は、射程150キロ以上の弾道ミサイルを「国際的な監視の下で除去または破壊する」ことを決議で求めたのだ。

その条件がイランには適用されていない。同氏は、この対応は「すでに地域のパワーバランスを変化させている」と述べている。

このことは、2020年に米国が管理するイラクのアル・アサド空軍基地が攻撃されたことや、イランが支援するイエメンのフーシ派民兵の活動が明らかにしていると、ゴールド氏は付け加えた。

彼は、米国中央軍のケネス・マッケンジー司令官が今月、イランの3000発の弾道ミサイルが「中東の安全保障にとって最大の脅威」になったと述べたことに触れた。

ゴールド氏は、JCPOAはイランの行動を穏やかにするどころか、テヘランに「シーア派民兵の数を急速に増やす」ことを許し、中東を「はるかに危険」にしてしまうという逆効果をもたらしたと主張した。

彼は、欧米によるイランに対する経済制裁の解除が、「地域全体、特にイラク、シリア、イエメンにおける、民兵への資金提供の下地を作った」と述べた。

テヘランはイスラム革命防衛隊(IRGC)を「新たな過激派を広めるために選ばれた道具」として使っている、と同氏は付け加えた。

ゴールド氏は、JCPOAに関連してIRGCはテロ組織の指定を解除されたと語り、この決定は「道徳的にも事実上も間違っている」とした。また、今月初めにイルビルの米国領事館がロケット攻撃を受けたことに言及して、指定解除は、IRGCの代理勢力に「さらなる攻撃を行う」力を与える可能性があると語った。

「西側諸国に対するイランの姿勢に何らかの大きな変化がなければ、欧州諸国は単なる政治的ライバルであり続けることはないだろう」とゴールド氏は結論づけた。「イランのミサイル戦力はますます強固になっており、欧州諸国は近いうちに現実的なターゲットになる可能性がある」

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