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停戦を悪用してフーシ派がマアリブ郊外に軍用機器を配備

2021年3月9日、イエメンのマアリブのフーシ派の拠点に対して車載兵器による発砲を行うイエメン政府軍の戦闘員。(ロイター通信)
2021年3月9日、イエメンのマアリブのフーシ派の拠点に対して車載兵器による発砲を行うイエメン政府軍の戦闘員。(ロイター通信)
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06 Apr 2022 05:04:02 GMT9
06 Apr 2022 05:04:02 GMT9
  • イエメンのアフマド・アワド・ビン・ムバーラク外相は、フーシ派が政府支配地域への攻撃を行い、マアリブ郊外の拠点を増強することで、停戦に違反していると述べた
  • アル・マスダール・オンラインの編集者、アリ・アル・ファキーフ氏:彼らは、自分たちが軍事的に優位であり、話し合いではなく、力によって、より多くの戦果を挙げられると考えている

サイード・アル・バタティ

ムカッラー:政府関係者や軍事アナリストは、イランの支援を受けるフーシ派が、戦略都市マアリブ掌握のため、また新たな攻撃を行う準備を進める中、イエメンにおける正統性回復のための連合軍が発表した休戦を悪用し、同都市の郊外に重機や軍の部隊を配備しているとして非難している。

同民兵組織が中部の都市マアリブの郊外で援軍の動員を続ける中、イエメンの大統領はフーシ派に対し、戦闘を停止し、和平協議に参加し、イランとの関係を断つよう改めて訴えた。

イエメンのアフマド・アワド・ビン・ムバーラク外相は、フーシ派が政府支配地域にドローンとミサイルによる攻撃を行い、兵力や装備を追加してマアリブ郊外の拠点を増強することで、停戦に違反していると述べた。

ムバーラク外相はツイートの中で、「休戦は大いに歓迎されている」が、軍の展開、部隊や車両の動員、砲撃やドローン攻撃などのフーシ派の違反によって脅かされていると述べた。

軍事アナリストのヤヒヤ・アブ・ハテム氏はアラブニュースに対し、マアリブ市は、新たな部隊、戦車、ロケットランチャー、迫撃砲、BMP歩兵戦闘車など、最新のフーシ派の軍事展開による「深刻な脅威」に直面していると述べ、連合軍に空爆を再開するよう呼び掛けた。

「空爆は再開されなければならない。正統な政府と連合軍は、マアリブをフーシ派の餌食にしてはならない」とアブ・ハテム氏は述べた。

4日夕方に政府高官と、リヤドで開かれたイエメン協議の参加者を前に演説したアブドラッボ・マンスール・ハーディ大統領は、フーシ派に対し、そのイデオロギーと拡張主義的野心を捨て、イランの計略のために尽くすのをやめ、政党を結成し、戦争終結のための解決策を見出すために、政府との交渉のテーブルに就くよう求めた。

「共和制や国家としての不変性、一体性と民主主義を順守するイエメン政治の一構成員として戻り、我々イエメン国民のための平和を作るために、対話のテーブルに就くよう申し入れる」と、ハーディ大統領は述べ、フーシ派を支援することでイエメンの平和と安全を蝕んでいるイランの体制に対する非難を繰り返した。

「イランの破壊的な計画から距離を置き、荒廃した祖国の傷を癒し、統一された偉大なイエメンへの忠誠を誓うために戻って来てほしい。包括的で公正な平和のために、我々は手を差し伸べている」と、大統領は付け加えた。

何千人ものイエメン人が死亡したこの激しい戦争は、2014年末にフーシ派がイエメンで軍事的に権力を掌握し、ハーディ大統領とその政府を南部の都市アデンに追いやったことで始まった。

紛争の解決策を見出すため、湾岸協力理事会はリヤドの本部でイエメン各派間の包括的な直接協議を後押ししている。

4日のイフタールで、ハーディ大統領はまた、協議の参加者に対し、相違点を脇に置き、国内の平和と安定を実現するためのロードマップ策定に集中するよう促し、会議で出されるいかなる勧告も承認すると強調した。

「私は、あなた方に賛同し、統一を支持し、強力な国家機関を持つ国家づくりを目指すあらゆる勧告に賛成する」と、大統領は述べた。

フーシ派は、湾岸協力理事会やその他の多くの国からの再三の会議参加の呼びかけを拒否し、サウジアラビアとの直接会談を要求している。

イエメンの政治アナリストらは、フーシ派がハーディ大統領の和平の呼び掛けに積極的に応じる可能性は低いと語る。

アル・マスダール・オンラインの編集者アリ・アル・ファキーフ氏は、アラブニュースに対し、フーシ派はハーディ大統領を主要な敵と見なし、戦場では自分たちが優勢で、和平協議よりも軍事作戦でより迅速に戦果を挙げられると考えているため、大統領の呼びかけを鼻であしらうだろうと述べた。

「彼らは自分たちが軍事的に優位であり、話し合いではなく、力によって、より多くの戦果を挙げられると考えている」と、アル・ファキーフ氏は述べた。

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