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ウクライナの救助隊員を支援するため、シリアの救助隊員らが指導映像を撮影

ホワイト・ヘルメットとして知られるシリア民間防衛部隊「ホワイト・ヘルメット」の隊員らは、戦争で荒廃したイドリブ県の町アリハで、ウクライナの救助隊員らのために撮影された指導映像の中で、マネキンを使って救助の技能を実演している。(AFP通信)
ホワイト・ヘルメットとして知られるシリア民間防衛部隊「ホワイト・ヘルメット」の隊員らは、戦争で荒廃したイドリブ県の町アリハで、ウクライナの救助隊員らのために撮影された指導映像の中で、マネキンを使って救助の技能を実演している。(AFP通信)
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11 Apr 2022 03:04:03 GMT9
11 Apr 2022 03:04:03 GMT9
  • このコンテンツは、ロシアがシリア戦争で作り上げた爆撃戦略に、ウクライナの救助隊員や民間人が対応するのを支援することを目的としている

シリア、アリハ:シリア北西部の爆撃された建物で、何年にもわたり、ロシアの戦争戦略に勇敢に立ち向かってきた救助隊員が、ウクライナのボランティア向けに、負傷者の治療の実体験から得た助言を詰め込んだ指導映像を撮影している。

シリアの民間防衛部隊「ホワイト・ヘルメット」の隊員らは、ロシアの空爆が比較的日常化しているイドリブ県の反体制派が支配する町アリハで撮影した映像で、マネキンを使いながら、包帯や止血帯の巻き方を実演している。

他の様々な救助活動も紹介しているこの映像は、いかにシリア人が結集して、ロシア軍を巻き込んだ10年以上の戦争から集めたつらい知識をウクライナ人と共有しているのかを示す最新の例だ。

「救急隊員として、シリアでの経験をウクライナの人道支援活動家らと共有できると信じています」と、ボランティア救助隊員のイスマイル・アル・アブドゥッラー氏が、ボロボロになった建物が点在する道路を背景に、英語でカメラに向かって語った。

アル・アブドゥッラー氏は、ロシアがウクライナで学校、病院、人道支援活動家らを標的にしているという疑惑は、同様の恐怖を何年も経験してきた「私たちにとっては、悲しいことに、あまりにも身近なこと」だと述べた。

映像の中で、アル・アブドゥッラー氏はウクライナの救助隊員らに対し、最初の攻撃に続いて救助隊員らが現場に集まった後に襲う「2回目の攻撃」に警告を発している。

AFP通信の取材に対し、アル・アブドゥッラー氏は、この取り組みの目的は、ウクライナ語に翻訳され、ホワイト・ヘルメットのウェブサイトにアップロードされる指導映像を制作することだと語った。

このコンテンツは、ロシアがシリア戦争で作り上げた爆撃戦略に、ウクライナの救助隊員や民間人が対応するのを支援することを目的としている。

「私たちは、ウクライナの救助隊員らが」、救助活動中に民間人やその他の救助隊員の間で「死傷者が出るのを避けられるようにするため、このようなアドバイスを提供します」と、同氏は述べた。

ロシアは2015年にバシャール・アサド大統領の政権側についてシリア内戦に参戦し、これによりシリア政府は、10年に及ぶ紛争で逆転勝利を納めることが可能になった。

都市の包囲から民間インフラへの砲撃、いわゆる「人道回廊」の準備まで、ロシア政府がシリアで磨き上げてきた戦略は今、ウクライナで展開されている。

アル・アブドゥッラー氏は、ウクライナの救助隊員らに対し、「信憑性を守るため」GoProカメラを使って活動を記録し、これまでにシリアの救助隊員らを貶めるのに使われてきた中傷活動から自分たちの身を守るよう助言した。

指導映像にも登場するシリアの医学生モハメド・ハッジ・ムサ氏は、「ウクライナの人々がいつあるやしれぬ怪我に対処」するのに、このアドバイスが役立つことを願っていると述べた。

「私たちはこのような体験をし、犠牲者を目にしてきました」と、ハッジ・ムサ氏はAFP通信に語り、他の救急隊員らが「命を救う」上で、自身の経験が役立つことを願った。

AFP通信

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