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国連 5月28日開催のシリア憲法協議に反体制派を招待

国連特使は、シリア政府と反政府勢力に招待状を送ったという。(ファイル/AFP)
国連特使は、シリア政府と反政府勢力に招待状を送ったという。(ファイル/AFP)
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28 Apr 2022 05:04:37 GMT9
28 Apr 2022 05:04:37 GMT9
  • 国連シリア特使は、シリア政府と反体制派に第8回協議の招待状を送付した。
  • ゲイル・ペデルセン特使は国連安保理において、憲法改正の合意は11年にわたる内戦の政治的解決に寄与する可能性があると述べた。

国連:国連シリア特使は火曜日、内戦で荒廃した同国の憲法改正を目指し、5月下旬に始まる第8回協議の招待状をシリア政府と反体制派に送付したと発表した。

ゲイル・ペデルセン特使は国連安全保障理事会において、憲法改正の合意は11年にわたる内戦の政治的解決に寄与する可能性があると述べた。

同氏は、シリア憲法委員会の第7回会合は3月25日に終了し、代表団は「少なくとも、提示された、いくつかの文章に修正を加える」ことを提案したと述べた。

ペデルセン氏によると、副特使カウラ・マター氏はその後ダマスカスとイスタンブールを訪れ、委員会の共同議長とさらに話し合い、ジュネーブで5月28日から6月3日まで行われる第8回会合の招待状を火曜日に送付したと述べた。

彼は、委員会の作業が「メンバーが基本的な合意に達することを目的として、妥協と建設的な関与の意識を持ちながら協議に臨む場合においてのみ、草案作成プロセスは前進する」と強調した。

国連、アラブ連盟、EU、トルコ、そして安保理常任理事国全5カ国の代表が承認した2012年の国連シリア和平ロードマップでは、新憲法の起草を呼びかけている。それは、ディアスポラ――国外在住の自国民――のメンバーを含むすべてのシリア人に参加資格があり、国連が監修する選挙をもって完了するものである。2015年12月に採択された安保理決議では、このロードマップを全会一致で承認している。

2018年1月にロシアが主催したシリア和平会議では、新憲法を起草する150人の委員会を設置することで合意した。政府、野党、市民社会からそれぞれ15名ずつを含む45名の小規模な組織が実際の草案作成を行うことになった。委員会の結成には2019年9月までかかっており、これまでのところ、ほとんど進展はない。

ペデルセン特使はビデオ・ブリーフィングで理事会に対し、「シリアは紛争の只中にあり、『凍った対立』の状況にはない」と強調した。

同氏は、北西部で空爆が増え、アフリン地区周辺や北東部でも衝突が激化し、すべての前線でミサイルや砲撃の応酬が続き、即席爆発装置や自動車爆弾などを使用した事件も発生していると述べた。

ペデルセン特使は、理事会に対し、シリアに焦点を当てるよう促した。

彼は、「現在の戦略的な膠着状態や、シリアがニュースの見出しに登場しないことから判断してはならない。この紛争への注目や支援が少なくて済むとか、政治的解決は緊急でないとか、誤解されることがあってはならない」と述べた。「実際、この規模の紛争には、2012年のロードマップに沿った包括的な解決策が必要だ」

ウクライナでの戦争が激化する一方で、ペデルセン特使は、シリアでは680万人の難民と620万人の避難民が発生しているという。これは「戦前の人口の半分」であり、「シリアは依然として世界最大の避難民危機」にあると述べた。

ジョイス・ムスヤ人道問題担当事務次長も、世界が他の紛争に目を向ける中、「シリアはまた別の、忘れられた危機に瀕している」と警告している。

「何百万人ものシリア人が、生き延び、家族を養い、子どもたちに未来を与えるために、日々苦しんでいる」と彼女は述べている。「多くの人にとって、2011年に内戦が勃発して以来、彼らの状況がこれほどまでに悲惨だったことはない」

ムスヤ氏は、反政府勢力が支配するシリア北西部では、「410万人という驚異的な人数」が人道支援を必要としており、主に女性や子供などの約100万人がテントで生活し、「その半数は通常の寿命を迎えられない」と述べている。

2020年7月初旬、中国とロシアは、シリア北西部イドリブに人道支援物資を届けるために、トルコから2つの国境通過点を維持するという国連決議に拒否権を行使した。その数日後、理事会は通過点の1つであるバブ・アルハワ国境通行所のみを利用した援助物資の配送を許可した。その1年間の利用期限は、2021年7月9日にさらに1年間延長された。

ムスヤ氏は理事会に対し、国連は昨年、毎月約800台の国境を越えた援助物資を北西部に送っており、それは「継続して240万人の人々に届いている」と述べた。

ロシアのヴァシリー・ネベンジア国連大使は、援助物資は同盟国であるシリア政府によって管理され、紛争線を越えて届けられるべきだと述べている。

ムスヤ氏によると、北西部には紛争線をまたぐ3つの輸送隊が派遣されているが、現時点では国境を越えた援助物資の配送の代わりにはなっていない。

ネベンジア氏はこれを「ダマスカスからイドリブへの人道的支援物資輸送の課題を解決する気がないにすぎない」と指摘した。

「率直に言うと、このような状況では、国境を越えた決議を再び更新すべき理由はほとんど見当たらない」

AP

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