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イスラエル首相はフランスに、イランに関する要求をし、ヒズボラについて警告するだろう

イスラエルのヤイール・ラーピド首相はフランスを訪問する予定だ。先週暫定首相に就任してから初めての外国訪問となる。(AFP)
イスラエルのヤイール・ラーピド首相はフランスを訪問する予定だ。先週暫定首相に就任してから初めての外国訪問となる。(AFP)
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05 Jul 2022 05:07:35 GMT9
05 Jul 2022 05:07:35 GMT9
  • フランスは、2015年イラン核合意を立て直そうとしている世界の大国の一つ
  • 当のイランは核合意を破り、核爆弾の製造が可能な計画を強化

エルサレム:イスラエルのヤイール・ラピード首相は5日、フランスのエマニュエル・マクロン大統領に、イラン核協議に関して、より厳しく、期限を設けるやり方で行うよう要求するだろう。そして、イランが支援するヒズボラ組織が「危険なことをしている」と警告するだろう。当局者が明らかにした。

ラピード氏のフランス訪問は、先週暫定首相に就任してから初めての外国訪問であり、イスラエルが11月の解散総選挙の準備をする中、外交手腕を振るう機会でもある。

フランスは、2015年イラン核合意を立て直そうとしている世界の大国の一つだ。米国の前政権は核合意を放棄し、イスラエルは核合意が定める上限が不十分だと考え、核合意に反対した。

かつてレバノンを植民地として統治していたフランスは、レバノンで特別な影響力を持っている。そのレバノンの経済危機に見舞われた指導者らは2日、衝撃を受けた。ヒズボラが無人機3機を、地中海にあるレバノンのガス田の一つに向けて飛ばし、イスラエルがそれらを撃墜したのだ。

「フランスはイランの問題に対して非常に積極的だ」とイスラエル政府高官は記者団に述べた。

「我々の主張の正しさを明らかにすることが重要だ……イスラエルはJCPOA(2015年核合意)への回帰に反対している。同時に、我々は合意に反対していない。我々は非常に強力な合意を求めている」

イスラエルは核協議の当事国ではない。しかし欧米諸国はイスラエルのイランに関する懸念に注意深く対応している。そして、外交が行き詰まったとイスラエルが判断すれば、同国は先制攻撃を仕掛けるかもしれない、と欧米諸国は懸念している。

米国が離脱してから、当のイランは核合意を破り、核爆弾の製造が可能な計画を強化している。もっとも、イランはそんな計画はないと言っている。イランが技術的に進歩したことで、これまで実りのなかった協議の残り時間は少なくなっている。

「我々は終わりのない協議を終わらせたい」と先のイスラエル政府高官は述べた。「イランに対して協調的な圧力を掛けることを呼びかける。そして、そうするための適切な枠組み作りに関する支援を申し出る」

イスラエルは、ヒズボラの本拠地であるレバノンで、イランに対して事実上の戦線を張っている。先のイスラエル政府高官は2日の撃墜に言及し、ヒズボラが「危険なことをしている」と非難した。

その高官は、その警告について詳述することは避けたが、「ラピード氏は、ヒズボラがどれだけレバノンを危険にさらしているかを説明する新しい資料をマクロン氏と共有するだろう」と述べた。

ヒズボラとイスラエルは2006年にレバノンの国境越しに交戦したが、それ以来、おおむね安定した膠着状態が続いている。

レバノンの沿岸にあるカリシュ・ガス田は、イスラエルだけでなく、最終的には欧州連合に向けてガスを生産することになるだろう、とその高官は述べた。ロシアがウクライナに侵攻して以来、ロシアに代わるエネルギー供給国を求めているEU諸国が足元を見られている。

ロイター

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