• 包囲下にあるイエメンの都市タイズの住人らは、自分たちは国連の仲介による停戦の恩恵を受けていないと言う

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー：日曜、フーシ派が包囲下の都市タイズの住宅地を砲撃し、6歳のイエメン人少年が死亡したと、地元の医療従事者がアラブニュースに述べた。

土曜午後、フーシ派が郊外の拠点から多くの人々が暮らす都市の住宅地に集中砲撃を行った。この攻撃によりアルバラ・ムラド・アブドゥラー・アル・シャレフ君が致命傷を負ったほか、家の外で遊んでいた11人の子どもが負傷した。

地元の保健当局者アフマド・マンソール氏はアラブニュースに対し、他の11人の子どもたちは砲弾の破片によって重軽傷を負っており、地元の病院で治療を受けていると語った。

「彼らの容体はおおむね安定している。手や腹部に砲弾の破片による傷を負っている」と同氏は述べた。

フーシ派は、今回のタイズへの砲撃と同じような死傷者を出す攻撃を過去4か月にわたって続けている。

タイズの住人らは、自分たちは4月2日に発効された国連の仲介による停戦の恩恵を受けていないと言う。フーシ派が包囲を解かず、タイズの住宅地を標的とすることを止めないからだ。

フーシ派による直近の迫撃砲攻撃は、タイズで怒りを巻き起こし、停戦の失敗を警戒するイエメン人を憤慨させた。

タイズでは砲撃の数時間後、国連が支援する軍事調整委員会のトップであるアントニー・ヘイワード准将が滞在する地元ホテルの前で数十人が小規模な抗議集会を開き、准将と国連にフーシ派による民間人への攻撃を非難するよう呼びかけた。

抗議者らは標的となった子どもたちの写真や、砲撃と包囲の終結を求めるスローガンを掲げた。

「フーシ派武装組織は民間人の虐殺を続けている」と、あるポスターには書かれていた。

「包囲の完全解除は不可侵の人権」と書かれたものもあった。

また、政府関係者や人権活動家は国際社会、特に国連に対し、停戦違反を続けるフーシ派を明確に糾弾するよう求めた。

「国連による停戦中、国連代表団が停戦監視のためタイズにいる最中のこの凶悪犯罪は、テロリストであるフーシ派武装組織が国際社会を軽視していること、国際的な緊張緩和の呼びかけや、人々の苦難を軽減して市民の苦境を終わらせる取り組みに対して無関心であることを裏付けるものだ」と、イエメンのムアンマル・アル・エルヤニ情報大臣はTwitterで述べた。

イエメン情報省のアブドゥル・バセト・アル・カエディ次官は、フーシ派のタイズに対する攻撃による爆発音は停戦開始から止むことがないと述べ、フーシ派は停戦を悪用してタイズを攻撃していると非難した。

「殺害は毎日のように続いており、この子は犯罪を重ねるフーシ派武装組織の砲撃による犠牲者の1人だ」とアル・カエディ氏は述べた。

セーブ・ザ・チルドレンは声明の中で、負傷した子どもの中には5歳未満の子もいるとして、イエメンの紛争当事者らに対して紛争において子どもを標的としないよう呼びかけた。

「中には重体の子どももいて、多くが5歳未満だと我々のチームは報告している」と、この国際支援団体は述べている。

「子どもたちを保護し、何としても子どもたちをこの惨状から守り抜くことは紛争当事者たちの責任だ」