Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • アッバス大統領に敵対するアル・キドア氏、大幅な政治改革を目指すイニシアティブを立ち上げ

アッバス大統領に敵対するアル・キドア氏、大幅な政治改革を目指すイニシアティブを立ち上げ

元外相のナセル・アル・キドワ氏。(AFP/ファイル)
元外相のナセル・アル・キドワ氏。(AFP/ファイル)
Short Url:
28 Jul 2022 04:07:18 GMT9
28 Jul 2022 04:07:18 GMT9
  • PLOは「危機を脱して再建される必要がある」と提案は述べている
  • 「国民救済イニシアティブ」は政治システムや制度の大幅な改革を目指す

モハメド·ナジーブ

ラマッラー:パレスチナの著名政治家67人からなるグループは水曜日、元外相のナセル·アル·キドワ氏の指導のもと、「国民救済イニシアティブ」を立ち上げた。

パレスチナの政治システムや制度の大幅な改革を目指すこのイニシアティブは、「我々がここで提案する仕組みが成功するには、支持を動員し変化をもたらすために大衆的·政治的·法的圧力を適用する必要がある」と述べている。

「諸課題に対処するためにPLO(パレスチナ解放機構)は危機を脱して再建される必要があることは断言しなければならない」

パレスチナ人はナクバ(1948年のパレスチナ大惨事)以降では前例のない衰退状態を経験しており、民主主義と優れた統治の不在が積み重なっているだけでなく、イスラエルによる留まるところを知らない抑圧、殺人、開拓者植民地主義が加わっていると、同イニシアティブは述べている。

パレスチナ人はアラブ諸国の分断と地域や世界からの支援の衰えを目の当たりにしているため、これらの課題に向き合うことができず、現在の衰退に抗って状況の悪化を回避するための不可欠な一歩である必要な内部変革を実行できていないと述べられている。

これは、マフムード·アッバース大統領による統治と一方的なアプローチを鋭く批判するために、著名なパレスチナ人が採択·署名する最初の政治的イニシアティブだ。

元PLO国連特使で元ファタハ中央委員会メンバーでもあるアル·キドワ氏は、アラブニュースにこう語る。「正統性が加速度的に失われていると言える。2005年と2006年以来選挙が行われておらず(2021年の選挙は中止された)、制度の破壊、法の不在、市民の生活状況の悪化、そしてパレスチナ国民の尊厳の侵害が存在するためだ」

同氏は続ける。「ファタハを含むパレスチナ諸派によるこの試みに彼らが応答して明確な立場を取ることを期待する。これらの原則を受け入れる当事者間の対話を通して暫定的·過渡的な枠組みを実現しなければならないため、我々は大衆の支持の拡大·動員に取り組んでいく」

「政治システムに大幅かつ広範な変化をもたらし、現在確立されているものを超えて新たなものを見出すために、集団的努力がなされる必要がある」

「これを詳しく説明すると、まず過渡的組織の構成·権限·期間について国民的対話でコンセンサスを得て、その組織の枠組みの中で変革のための具体的なビジョンについてのコンセンサスを作るということだ。その後、総選挙を実施し、パレスチナ民族評議会を再構成し、合意されたビジョンの残りの条項を実行に移す」

アル·キドワ氏は続ける。「以前のパレスチナの立場は、国の政治システムを守り国内外の敵に対抗することを必要としており、私もその役割を担った。しかし今は残念ながら、パレスチナの状況が前例のない退廃と失敗の状態に至っているため、国の利益と立場は政治システムを広く深く変革するための真剣な取り組みを必要としている」

「この苦しく辛い現実を黙って見ていることはもはや不可能だ。いかなる状況においても変えなければならない」

ラマッラーのパレスチナ政策調査研究所が6月22~25日にヨルダン川西岸地区とガザ地区で実施した世論調査によって、ファタハ運動とその指導者の人気が大幅に低下していることが分かった。回答者の73%がアッバス大統領に不満で、77%が辞任を望んでいるのだ。

パレスチナの政治アナリストのガッサン·アル·カティブ氏はアラブニュースにこう語る。「欠陥を指摘し進歩のための案を提供するようなイニシアティブを大衆とエリートに対して提示することは不可欠だ」

「しかし、そのようなイニシアティブが成功する可能性は限られている。指導者たちには善意はあっても、組織された政党や大衆という点で必要な影響手段がないからだ」

特に人気
オススメ

return to top