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イスラエルとガザ地区の戦闘2日目、空爆やロケット弾発射が続く

イスラエルによる空爆で死亡したタイシール・アル・ジャバリ氏の葬儀に参列するパレスチナ人たち。2022年8月5日、ガザ市のモスク。(ロイター)
イスラエルによる空爆で死亡したタイシール・アル・ジャバリ氏の葬儀に参列するパレスチナ人たち。2022年8月5日、ガザ市のモスク。(ロイター)
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06 Aug 2022 10:08:33 GMT9
06 Aug 2022 10:08:33 GMT9
  • イスラエルは土曜日、「イスラム聖戦」に対する軍事作戦を拡大した。同組織はハマスと同盟関係にあるが、しばしば独自に行動している

ガザ市:土曜日、イスラエルがガザ地区を空爆し、パレスチナの武装組織がロケット弾の集中砲火で報復した。この地区では昨年の紛争以来最悪の暴力の激化となっている。

イスラエルは、ガザ境界で数日間にわたって緊張が高まった後、「イスラム聖戦」による攻撃の計画が差し迫っていたため、「脅威を未然に防ぐために」同組織に対する軍事作戦の開始を余儀なくされたと述べた。

パレスチナの飛び地であるガザ地区は、イスラム主義組織ハマスが支配している。同地区の保健当局によると、イスラエルによる空爆で5才の女児を含む10人が死亡し、79人が負傷した。イスラエル軍は、15人の武装組織戦闘員が死亡したと推定している。

イスラエルは土曜日、「イスラム聖戦」に対する軍事作戦を拡大した。同組織はハマスと同盟関係にあるが、しばしば独自に行動している。

イスラエル軍は、逮捕したと発表した19人は占領下のヨルダン川西岸地区の同組織のメンバーであること、また他に1人を逮捕したことを明らかにした。

イスラエルと「イスラム聖戦」はどちらも、金曜日にガザ市西部の建物が空爆された際に同組織の幹部の一人であるタイシール・アル・ジャバリ氏が死亡したことを認めた。

「イスラム聖戦」は、イスラエルによる最初の空爆は「宣戦布告」を意味すると述べ、イスラエルに向かってロケット弾の集中砲火を開始した。

「イスラム聖戦」によるロケット弾発射とイスラエルによる空爆は土曜日まで続いている。2021年5月に11日間続いた、ガザ地区が壊滅し無数のイスラエル人が防空施設への避難を余儀なくされた紛争が繰り返される恐れが高まっている。

ヤイール・ラピード首相は全国放送された金曜日のテレビ演説で、「イスラエルはガザ地区の紛争が広がることを望んではいないが、尻込みもしない」と述べた。

土曜日早朝にはイスラエル南部で空襲サイレンが鳴り響いたが、防空システム「アイアンドーム」によってロケット弾の多くが迎撃されたため、今のところ犠牲者や大きな被害は報告されていない。

境界地域の当局者は、避難所の近くにいるよう住民に呼びかけた。商業の中心地テルアビブでも避難所が開かれた。

ガザ地区の武装勢力とイスラエルの仲介役を歴史的に務めてきたエジプトは仲裁の道を探っており、土曜日のうちに「イスラム聖戦」代表団の訪問を受ける可能性があると、エジプト当局者がガザ地区でAFPに語った。

ハマスは2007年にガザ地区を掌握して以来、イスラエルと4回の戦争を行った。昨年5月の紛争もその一つだ。

ハマスも「イスラム聖戦」も、欧米の多くの国からテロ組織と見なされている。

2019年、イスラエルがジャバリ氏の前任者であるバハ・アブ・アル・アタ氏を殺害したことで、「イスラム聖戦」との紛争が始まった。

両者は数日間にわたって攻撃を応酬した。この時はハマスは参戦していない。

現在の戦闘の中でハマスがどう動くかで、事態の深刻さが決まる可能性がある。同組織は、領土内の経済状況を改善するために静観するよう一部から圧力を受けている。

ガザ市に住むアブドゥラー・アル・アライシさんは、状況は「非常に緊迫している」と言う。

彼はAFPに対し、「この国は荒廃している。戦争はもうたくさんだ。私たちの世代は未来を失ってしまった」と語った。
土曜日早朝、ガザ市の通りにはほとんど人けがなく、多くの店はシャッターを下ろしており、日常生活はほとんど麻痺していたとAFPの記者は伝えている。

ガザ地区では空爆された場所で火と煙が上がっているが、ここ数時間で新たな犠牲者は報告されていない。

ガザ地区保健省は金曜日、死亡者の中には「イスラエル占領軍によって標的にされた5才の女児」もいたと発表した。

葬儀の時、父親に運ばれる5才のアラ・カドゥムちゃんの髪にはピンクのリボンが、額には傷があった。

空爆で死亡したジャバリ氏らの葬儀に参列するため、ガザ市に数百人が集まった。

イスラエル軍のリチャード・ヘクト報道官は、ガザ地区の「作戦で(パレスチナの戦闘員)約15人が死亡したと推定している」と発表した。
イスラエルの戦車が境界に沿って並んだ。軍は木曜日、部隊を増強すると発表していた。

今回の空爆は、イスラエルがガザ地区の2つの境界検問所を閉鎖し、安全上の懸念を理由に境界付近に住むイスラエル民間人の移動を制限してから4日後に行われた。

この措置は、占領下のヨルダン川西岸地区において「イスラム聖戦」の幹部2人を逮捕したことを受けたものだった。そのうち一人は、最近の攻撃を指揮したとしてイスラエルが非難しているバサム・アル・サーディ氏だった。

イスラエルは3月中旬以降、イスラエル国民への攻撃に対する報復として、ヨルダン川西岸地区においてほとんど無慈悲なまでに襲撃を続けている。
サーディ氏の逮捕後、「イスラム聖戦」はロケット弾を発射しなかったが、イスラエルはこの一週間、同組織が報復を狙っていると主張していた。

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