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国際社会、今回のガザでの武力行為に最大限の自制を求める

2022年8月6日、ガザ市でのイスラエル軍の空爆後、建物の上に煙が上がる。(AFP)
2022年8月6日、ガザ市でのイスラエル軍の空爆後、建物の上に煙が上がる。(AFP)
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07 Aug 2022 11:08:16 GMT9
07 Aug 2022 11:08:16 GMT9
  • イスラエルは8月6日土曜日、ガザを空爆した
  • パレスチナの過激派組織「イスラム聖戦」は、ロケット弾で報復した

アラブニュース

ロンドン:EUは8月6日土曜日、ガザ地区で昨年の戦争以来最悪の武力行為が激化しているとして、最大限の自制を呼びかけた。

ジョゼップ・ボレルEU外交政策上級代表の報道官は声明で、「EUは、ガザ地区周辺における最新の動向を大きな懸念を持って注視している」と述べた。

「EUは、さらなる激化を避けさらなる犠牲者を出さないために、すべての当事国に最大限の自制を求める」と同氏は述べた。

「イスラエルには自国の民間人を守る権利があるが、何よりもまず、両国の民間人に影響を与え、さらなる犠牲と苦しみを生むより大規模な紛争を防ぐために、あらゆることをなさなければならない」

ガザ保健当局によると、今回の敵対行為の勃発により、5歳の少女を含む少なくとも15人がガザ地区で死亡したが、イスラエル側の死者は報告されていない。

イスラエルは8月6日土曜日、ガザに対して空爆を行い死者が発生し、パレスチナの過激派グループはロケット弾の連射し報復した。

国連のトル・ウェネスランド中東和平プロセス特別調整官は「強く懸念している」と述べ、この紛争激化は「非常に危険」であると警戒を強めている。

イスラエルは、イスラム聖戦に対して「先制」作戦を開始せざるを得なかったと発表し、同グループがガザ国境沿いの数日間の緊張状態を受けて、差し迫った攻撃を計画していると主張した。

ロシアは最大限の自制を求め、「事態の推移を深く憂慮しながら見守っている」とマリア・ザハロワ露外務省報道官は声明で述べた。

「新たな激化は、8月5日にイスラエル軍がガザ地区に発砲し、この攻撃に対してパレスチナのグループがイスラエル領内で大規模かつ無差別に砲撃を行ったことに端を発しています」

アラブ連盟は、「イスラエルによるガザへの猛烈な侵略を最も強い言葉で非難」し、イスラエル政府に対し、軍事行動を直ちに止め、「紛争激化に対する責任を負う」よう求めた。

アラブ連盟のアーメド・アブール・ゲイト事務総長は、「国際社会と国際的影響力を持つすべての当事国に対し、停戦を実現するための介入を訴え、軍事行動の継続は、どの当事国もその深刻な結果を説明し得ない激化につながる恐れがあると警告」していると、同氏の報道官であるジャマル・ラシュディ氏が述べた。

湾岸協力会議(GCC)のナイーフ・アル・ハジュラフ事務局長は、国際社会に対し、民間人、特に女性と子どもを守るために至急の措置をとるよう要請した。

また同氏は、犠牲者の遺族とパレスチナ政府および国民に心からの弔意と哀悼の意を述べると共に、負傷者の一刻も早い回復を祈念した。

同氏はさらに、「イスラエルの作戦は、制御不能になりかねない国内の緊張状態を反映している」とし、「ガザの保健部門は非常に脆弱で、軍事攻撃の影響を悪化させてしまうかもしれない」と訴えた。

ヨルダン外務省は「イスラエルの侵略を止めることの重要性を強調」し、「イスラエルのエスカレートと民間人への威嚇がもたらす深刻な結果」についても警告を発した。

クウェートは、イスラエル国防軍が開始した空爆を強く非難し、「この残忍な侵略は、占領軍による犯罪の続行であり、国際法の規則と国際的正当性のある決議に対する占領軍の明白な違反行為の主張である」と述べた。

クウェート外務省は、国際社会に対し、「こうした露骨な攻撃を止め、占領当局が国連憲章と国際法の規則を尊重するよう、即時かつ迅速な行動を取る」よう呼びかけたという。

レバノン、アルジェリア、リビアも同様の声明を出し、国際社会に対し、紛争激化を阻止し、レバノン、アルジェリア、リビアを保護するための緊急かつ効果的な行動をとるよう求め、パレスチナの理念とパレスチナ人の正当な権利に対する確固たる立場を改めて表明した。

アラブ人権機構(AOHR)は、イスラエルの攻撃は「包括的な平穏を維持し、国際平和と安全を脅かす暴力の激化を防ぐためのあらゆる努力を無にするものです」と述べた。

イランは、同地域の戦いは「一人ではない」と述べた。イスラム革命防衛隊(IRGC)少将のホセイン・サラミ司令官は、テヘランでの会合で、イスラム聖戦の指導者ジアド・アル・ナハラ氏に、「私たちは最後までこの道を共に歩み、パレスチナとパレスチナ人に、彼らが孤独でないことを知らせましょう」と述べた。

一方、米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー報道官は、両者に冷静さを求める一方で、米国の同盟国であるイスラエルには自衛権があると述べた。

「これ以上の激化を避けるよう、すべての当事国に強く要請します…私たちは、罪のないイスラエルの民間人の命を奪っているテロリスト集団へのイスラエルの自衛権を断じて全面的に支持します」と同氏は述べた。

英国はまた、ガザ地区での紛争の早期終結を求め、「英国はイスラエルとその自衛権を支持します」とリズ・トラス外相がツイートした。

「私たちは民間人に発砲したテロリスト集団と、両当事国に死傷者を出した暴力を非難します」

「暴力の速やかな終結を求めます」

エジプトは2021年5月、人口密度の高いガザ地区を壊滅させ、多数のイスラエル人を防空壕に避難させたイスラエルとガザ武装勢力との11日間の紛争を終結させる停戦を交渉しており、ガザでの最近の戦闘の激化を静めるために尽力している。

エジプト治安筋がガザでAFPに語ったところによると、エジプトによる調停活動は、イスラエルがイスラム聖戦の標的と称する者への攻撃を開始した金曜日から続いているという。

「一刻も早く平穏な生活に戻るための合意に至りたい」と同治安筋は語った。

イスラエル軍のリチャード・ヘクト報道官は、今回の空爆について記者団に説明する際、エジプトの仲介に言及したが、詳細は明らかにしなかった。

また、エジプトの情報筋によると、イスラム聖戦の代表団が6日土曜日のうちにカイロに向かう可能性があるとのことだ。

2007年以来ガザ地区を支配してきたイスラム原理主義組織ハマスは、これまでのところ、今回のガザ地区での武力行為には関与していないが、一方でエジプト側とも協議中であった。

ドーハに拠点を置くハマス指導者のイスマイル・ハニエ氏は、武力行為について「エジプトの情報機関」と会談したと、ハマスの声明で述べている。

(AFPとの共同取材)

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