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イラン外相、核合意復活に関して米に「現実的」対応を求める

イランのホセイン・アミラブドラヒアン外相。(AFP file photo)
イランのホセイン・アミラブドラヒアン外相。(AFP file photo)
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07 Aug 2022 05:08:10 GMT9
07 Aug 2022 05:08:10 GMT9
  • 6月に、国際原子力機関の理事会は未申告の施設で検知されたウランの痕跡に関して説明を怠っているとして、イランに対する非難決議を採択した

テヘラン:国営メディアによると、イランの外務大臣は土曜日、アメリカがウィーンで行われている間接的協議でのイラン側の提案に「現実的対応」を取るよう求めた。この協議は2015年にイラン政府と諸大国との間で結ばれた核合意を復活させるためのものである。

外相の発言は、協議は土曜日で3日目に入ったものの、状況を打開するような妥協の見込みは薄く、争点となっているイランによるウラン濃縮計画が進む中で行われた。

「ホセイン・アミラブドラヒアン氏は…合意を軌道に乗せるために、様々な論点に関してイランが行った建設的提案にアメリカが現実的に対応する必要性を強調した」と国営メディアは報じている。提案の内容の詳細については、明らかにされていない。

2015年にイランとアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ロシア、中国の間で結ばれた核合意では、イランがウラン濃縮を削減することと引き換えに制裁が解除された。ウラン濃縮については、西側諸国は原爆製造につながる可能性を危惧しているが、イラン側の主張は、核計画は電力供給および他の平和的な目的のためだというものだ。合意は現在では形骸化しているが、イランはこれに濃縮ウランの備蓄を追加するなど、いくつかの点で違反している。

イラン側の報道が示唆しているのは、現在の核合意復活に向けた協議の膠着の原因はイランが国連の核監視機関の要求通りに、説明のつかないウランの痕跡に関する疑惑に対処していないことである。イラン政府は、核合意によってすでに同国の核計画からは、軍事的転用の可能性は取り除かれていると主張している。

6月に、国際原子力機関の理事会は未申告の施設で検知されたウランの痕跡に関して説明を怠っているとして、イランに対する非難決議を採択した。

だが、イランの大統領上級補佐官は、イラン政府は核合意の遵守の再開に同意する前に、この問題に幕を引くよう要求すると述べた。

「(大統領のイブラヒム・)ライシ氏がフランス、ロシア、中国の首脳と行った電話会談では、大統領の主張は一貫して、最終的合意のためにはIAEAの保障措置を越える査察の要求が取り下げられ、この件が解決する必要があるというものだった」土曜日にイラン大統領府の次席代表の発言を引用して、国営メディアは報じた。

核合意に参加している欧州の国々は金曜日、イランに対し「IAEAの保障措置を含め、JCPOA(核合意)の枠をはみ出すような非現実的な要求をしない」よう求めた。

「草案はすでに審議中で、交渉は今回限りだ。イランはそれが可能な内に、協定に合意するよう決断しなければならない」ある欧州の声明はこう述べている。

イランとアメリカ両政府の間接的協議は、木曜日にウィーンで再開された。出席者はイラン側の交渉代表アリ・バゲリ・カニ氏と、欧州連合の仲介人エンリケ・モラ氏である。

ロイター通信は6月、イランと欧州の高官一人ずつの言葉を引用して、イラン政府は交渉の障壁の一つであった、アメリカの制裁対象リストからイランの革命防衛隊を外すようにという要求を取り下げたと報じた。

あるイラン政府高官は木曜日、ロイター通信に対し、この問題はすでに交渉の妨げにはなっていないと示唆した上でこう語った。「我々にも独自の提案があり、これはウィーン協議の議題となるでしょう。例えば革命防衛隊への制裁を段階的に解除するといったことです」

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