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イランは1~2年以内に核兵器を持つことが可能:フランス

EUの外相は10日に緊急会議を開き、米国とイランを衝突させない方法を模索する。(ロイター通信社)
EUの外相は10日に緊急会議を開き、米国とイランを衝突させない方法を模索する。(ロイター通信社)
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11 Jan 2020 01:01:26 GMT9
11 Jan 2020 01:01:26 GMT9

パリ:イランは2015年の核合意に違反し続ければ、1~2年で核兵器を所有できるだろうと、フランスのジャン=イヴ・ル・ドリアン外相は10日に述べた。

「ウィーン協定を崩し続けるなら、そうですね、かなり短期間に、1~2年の間に核兵器を使用できるようになるでしょう、それは選択肢の一つではありません」と、ル・ドリアン外相はRTLラジオで述べた。

ドナルド・トランプ大統領によって米国が2018年に核合意から離脱し、イランに対するより厳しい規制を要求して以降、イランは核燃料用のウラン濃縮に関する協定の制限を段階的に放棄してきた。

イランは、米国政府が協定に復帰し、テヘランの活力のもとである石油貿易の大部分を抑圧し、甚大な損害を与えている経済制裁を解除するなら、協定の段階的放棄は取り消し可能だと述べている。

開催がまれな緊急会議では、EUの外相は、イェンス・ストルテンベルグNATO事務総長を加え、米国側がイラクでイランの司令官を殺害し、イランによる報復ミサイルで軍部の人的損害がなかったことから、ワシントンとテヘランが即時の衝突から退いた後では、さしあたり厳しい外交的対処は避けるかもしれない。

「危機的状況がエスカレートするのを避けたいイランの願いは、私たちにとって時間稼ぎになり、少しだけこの状況を鎮める効果はある」と、EUの上級外交官はロイター通信に対し述べた。

今にも爆発しそうな緊張状態により、どちらの側にも影響を与え、ヨーロッパの強国、英国、フランス、ドイツと共に仲介役を演じ、核協定を守るようイランに必死に圧力をかけようとする欧州の奮闘が注意を引く。

また、欧州は8日に核協定からの離脱に合流するよう呼びかけたトランプ氏に対し、彼らは強い意志を持った同盟国であり、テヘランに騙されることはないとトランプ氏を納得させたいと考える。

9日の夜おそく、ジョセップ・ボレル欧州連合外務・安全保障政策上級代表はマイク・ポンぺオ米国務長官と電話会談した。

「私たちは誰もが持っている効果を調和させ最大化させて、イランがしていることを段階的に縮小する努力をしなければならないが、それはアメリカ人にとっても同じだろう。最も心配なのは、見込み違いをすることだ」と、フランスの外交筋は述べた。

また、すべてのウラン濃縮制限を廃棄するという6日のイランの決定も欧州列強を苦しい立場に追い込んだ。

イランは自国の核開発計画は一般目的ではなく軍事目的だということを繰り返し否定してきた。しかし、原子爆弾用の十分な核分裂性物質を濃縮するためにテヘランが必要とする期間を2~3カ月から1年に延長することを意図した協定の規定の多くをイランはすでに破ってきた。

最新の発表により、その期間を短縮し始める可能性があり、トランプ氏の離脱以降、ロシアや中国とともに協定を救おうとしていた欧州列強は、合意の違反は容認できないという強固なメッセージをなんとしても送りたいと考えている。

欧州列強は2015年の協定の下で紛争解決のプロセスを開始することに合意しおり、国連制裁の再開につながる可能性があるが、ワシントンとの現在の対峙を考慮すると、イランが良くない反応を示す恐れもあり、タイミングについて躊躇してきた。

その動向にもかかわらず、イランは、国連の核監視機関、IAEA(国際原子力機関)はイランの核開発施設への立ち入り検査を続行できると述べており、外交上の逃げ道を残している。

「イランは、ウラン濃縮目標に関しては、目標または期限を設けていないので、時間が稼げます」と二人目のEUの外交官は述べた。プロセスを開始する決定はされたが、10日ということはなさそうだと3人目のEUの外交官は述べた。

「イランがエスカレートするきっかけになりはしないかという懸念がある」と、欧州のある外交官は述べた。

ロイター通信社

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