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イスラエル空港の試験的プログラムでパレスチナ人がキプロスへと飛び立つ

今回の動きは、イスラエルの主張では「占領下にあるヨルダン川西岸地区とガザ地区の双方で、パレスチナ人の生活条件を改善するために実施している」とされる、一連の意思表示の一環である。(ファイル/AFP)
今回の動きは、イスラエルの主張では「占領下にあるヨルダン川西岸地区とガザ地区の双方で、パレスチナ人の生活条件を改善するために実施している」とされる、一連の意思表示の一環である。(ファイル/AFP)
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22 Aug 2022 09:08:26 GMT9
22 Aug 2022 09:08:26 GMT9
  • ヨルダン川西岸地区のベツレヘム、エリコ、ラマッラー、ナブルスの各都市の住民43名がラモン空港を飛び立った

エルサレム:占領下にあるヨルダン川西岸地区のパレスチナ人による航空便での海外渡航を実現するための試験的プログラムの一環として、22日、パレスチナ人数十人がイスラエル南部の空港からキプロスへと飛び立った。

今回の動きは、イスラエルの主張では「占領下にあるヨルダン川西岸地区とガザ地区の双方で、パレスチナ人の生活条件を改善するために実施している」とされる、一連の意思表示の一環である。評論家によると、この措置は数十年に及ぶ占領による屈辱の日々に対処するものでも、独立パレスチナ国家樹立への道を切り拓くものでもない。

ヨルダン川西岸地区のベツレヘム、エリコ、ラマッラー、ナブルスの各都市の住民43名がラモン空港を飛び立ち、キプロスのラルナカに向かった。今回のフライトの調整役を務めた戦略コンサルタントのアミール・アッシ氏が明らかにした。

ヨルダン川西岸地区の民政を担当するイスラエル軍事機関COGATは、パレスチナ人が初めてラモン空港発の国際線に搭乗したことを確認し、パレスチナ人のための定期便運航の実現に向けた「スタッフ作業はまだ続いている」と述べた。

最近開港したばかりのラモン空港は、エルサレムの南方約230キロ(140マイル)に位置するイスラエルのリゾート都市エイラトの近郊にある。テルアビブ郊外のベングリオン国際空港より小規模で、便数や就航都市数も少なく、混雑もしていない。

ヨルダン川西岸地区とガザ地区のパレスチナ人は自前の空港を持っていない。ベングリオン空港の利用には空港入場許可証を申請しなければならないが、取得は困難だ。許可される場合でも、離陸直前に許可されるにすぎない。

ヨルダン川西岸地区の住民が航空便での海外渡航を希望する場合、混雑するイスラエルの国境検問所を通って、ヨルダンの首都アンマンに向かわなければならない。検問所は24時間開いているわけではなく、多くの旅行者が渡航前に空港近くのホテルでの宿泊を余儀なくされる。宿泊費以外に旅費や検問所通行料もかかるため、渡航の経済的負担が増える。

ガザ地区は、過激派組織ハマスが権力を掌握した2007年来、イスラエルとエジプトの封鎖下にあり、外部とのいっさいの出入りは厳しく制限されている。

今月初め、空港当局は、パレスチナ人のための航空便として、ラモンからトルコのアンタルヤに向かう便を8月後半に週2便で、イスタンブールに向かう便については9月に、運航開始することを発表した。

イスラエルは1967年の中東戦争でヨルダン川西岸地区とガザ地区を占領し、パレスチナ人は将来の独立国家のために両地区を求めている。既に10年以上、和平協議は実質的に行われていない。

AP

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