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日本の伝統や習慣を賛嘆するサウジ国民

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12 Jan 2020 04:01:25 GMT9
12 Jan 2020 04:01:25 GMT9

ジュマナ・ハミス【ドバイ】

現代日本といえば洗練された世界的な価値観の鑑といったおもむきであろうが、一般にアラブ人がアジアの大国として日本を見る際に印象的だと思うのは、その伝統や習慣や国民性にあずかるところのほうが大きい。

アラブニュースが中東18カ国でおこなったYouGov調査によると、サウジ国民の考える日本人の第一印象は、「組織的(51%)」、「勤勉(50%)」、「技術(42%)」というものだった。

その他、日本の文化を表現する言葉として選ばれたのは、「時間厳守」「礼儀正しさ」「創造的」などだ。

こうした認識の形成には、日本の創作キャラクターや大手メディア、武術、輸出産業のあずかるところが大きそうだ。

アラブ世界に居住する3,033人の回答者らのうち半数以上が、日本ともっとも関わりのあるものとして「サムライ」「自動車製造」「スシ」といったものを挙げた。

この結果はサウジ国民でもほぼ同様だった。サウジ国民の間では、日本文化でもっとも魅力的に映るものとして「アニメ」を挙げている。

これは別の調査結果にも反映している。サウジ国民の65%が、架空のキャラクターである「ハローキティ」と日本人とを結びつけているのだ。ハローキティは日本のサンリオの製作になり、人間でないものに人間のようなキャラクターをかぶせる「擬人化」と呼ばれるコンセプトを利用したものだ。

日本の歴史に魅せられたサウジ人薬剤師のラニア・アルムタイリさんは、日本文化には「多くの驚き」があると言う。文豪らによる詩作や創作にそうしたものがみられるという。

日本人は「親切で礼儀正しく、教育が行き届いている」とアルムタイリさんは言う。また、サウジアラビアと日本はいたく尊敬しあっており、文化的にも類似性がある、という。

同様にして、サムライのもつ戦士としての伝統性も武術という別の形式で見いだせる。これは日本が戦乱の時代にあったころに遡る。

たとえば、「柔術」の起源は16世紀にまで遡り、戦士に素手と武装の両方の場合の戦法として教えられた。とはいえ日本の武術は単に自己防衛にのみとどまらず、自己鍛錬や精神力の強化といったものに意義を見いだすのが主眼だ。

サウジアラビアではこうした武術に対する関心も高まっている。32%がもっとも好きな武術として「空手」を挙げているし、「柔道」「相撲」がそれぞれ17%でそれに続く。

また、サウジでは技術先進国日本の製品についての知名度も高かったことが調査結果からわかった。多くが、ソニー、セガ、無印良品などのブランドは日本のものと正しく認知している。

アルムタイリさんの好みのブランドには日本有数のものもあり、日立、ソニー、トヨタをお気に入りとして挙げた。特にトヨタは、「カイゼン」という、些細なことでも継続して前向きに変化させていくことを通じて不断の改善に取り組むという方式を取っているのだという。

調査対象のサウジ国民の間では日本の自動車産業のブランドについても知名度が高かった。40%がトヨタを好きな自動車ブランドと答え、レクサス(30%)、ホンダ(7%)がこれに続く。

 

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