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日本の力に対する敬意

Arab Newsがアラビア語圏18か国に居住する16歳以上のアラビア語を話す3,033 名を取材。(Shutterstock)
Arab Newsがアラビア語圏18か国に居住する16歳以上のアラビア語を話す3,033 名を取材。(Shutterstock)
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12 Jan 2020 05:01:54 GMT9
12 Jan 2020 05:01:54 GMT9

ドバイ、カリーヌ・マレク

日本の幅広い話題におけるアラブ人の理解に関するYouGov世論調査は、サウジの人々の、日本の経済状況の観方に付いてのスナップショットを示している。

この調査では、サウジの人々の56パーセントが、日本は世界の経済5大国の1つであることを知っており、31パーセントの人々が、日本が世界10大国に入ると知っていることが判明した。

エネルギーに関して、サウジ回答者の42パーセントは、日本の石油の輸入の40パーセントは湾岸協力理事会(GCC)加盟国からであると述べ、輸入割合の数字を85パーセントと正確に答えたのは37パーセントであった。

日本の石油輸入が全てGCCからであると回答したサウジ回答者は7パーセントで、GCC が日本の石油輸入向けに全く生産していないと述べたのは13パーセントであった。

Arab Newsより委託を受けたYouGov調査は、アラブ地域18か国に居住する16歳以上のアラビア語を話す3033名に取材した。

“これらの統計は、サウジが経済パートナー(としての日本に)大変興味を持っているものの、日本の経済力全体を過大評価する場合もあることを示している” アラブ世界の投資、エネルギー及びインフラリスクと事業機会に関する助言を行うオランダのコンサルティング会社VEROCYディレクター、シリル・ウィデルスホーヴェン氏は述べた。

“石油輸入の結果を見ると、日本のポジションに付いてアラブの過大評価が一般的にある。 確かに日本—アジアとしての— は、GCCの石油とガスの輸入に依存しているが、炭化水素はグローバルな市場であり、ここでは他の関係者が完全に参入可能なのである。”

現在日本が湾岸輸出国へ依存しているにもかかわらず、ウィデルスホーヴェン氏は、オーストラリア及びその他諸国からの供給が急速に伸びており、生産諸国は日本マーケットを獲得するべく安値を付ける意思があるので、GCCのガスは日本では下げ圧力がかかっている、と述べた。

“原油および石油化学製品に付いては、ポジションは依然として大変強い、特にサウジアラビア及びUAEのようなGCC諸国が市場と顧客を固定すべくアジア及び日本の下流部門事業に重点的に投資している限りは” と彼はArab Newsに述べた。

日本製の製品については、サウジの73パーセントが、日本製品を、品質において、米国、韓国、中国が続く中、1番にランク付けしている。

“日本の製品が好かれているという事実は普通だ。” とウィデルスホーヴェン氏は述べた。

“日本製品の品質と価格は高く、これは間違いなく役目を果たしている。  低価格・低品質の中国輸出品に何年も圧倒されたのち、アラブ市場は、日本がリードするより高品質の製品を望んでおり、米国製品が2番目になる事実は明らかに価格と政治的配慮に基づいている。”

アブダビの国立防衛大学の政治学教授、Albadr Al-Shateri氏によると、日本に関する地域的な観方は、経済の話になると一般的にポジティブである。

“この地域の人々は日本製品を信頼し尊重しています、これはサウジアラビア及びアラブ湾岸諸国の街中および家庭内において日本の車、電気器具および電子製品が存在感を広めていることを説明している”と彼はArab Newsに対して述べた。

“文化の話になると日本は不利な立場にあります。西洋文化および米国文化 — 特にポップカルチャー — はサウジアラビア及び他の湾岸諸国において支配的に見えるのです。”

GDP $51億米ドル、米国、中国に続き第3の経済大国でドイツ —欧州の経済大国— をしのぐ、日本の世界経済における割合は5.95パーセントである。

サウジアラビアと他の諸国のいずれも、このような経済大国を無視する余裕はない、とAl-Shateri教授は述べた。  “サウジアラビアのビジョン2030では脱石油の経済多様化を要求している” と同氏は述べた。

“現在石油はサウジGDPの約40パーセントを占めている。  技術の最先端を行く日本は、サウジ王国を知識集約型経済圏に変換するよう支援することができる。”

日本はまた、貿易と投資において、サウジアラビアと長期的経済パートナーとなるに好位置に付けてもいる、と彼は述べた。 

“2030ビジョン計画に関し、サウジは自国経済の総点検を構想している;これは金融スキーム、外国投資、インフラ開発、人材開発、国家産業開発およびロジスティクス・エンターテイメントセクターを含む” Al-Shateri 氏は述べた。

“日本はこれらの分野すべてに貢献することができる。”

将来を見据え、強い経済関係は、各自の宿命に結び付けたいという要求が相互にあるので、大きなポテンシャルになる、とウィデルスホーヴェン氏は考えている。“日本はサウジの石油とガス及び鉱業に大いに結びついているので、経済関係は続くであろう”と彼は述べた。

“サウジ王国にとって、技術とインフラプロジェクトは非常に興味があるところであり、日本はこの分野において主要なプレーヤーになることができ —かつそうなるであろう—。  両面において、リヤドは日本を好ましいパートナーと考えている。

“日本は実質的に地政学的なパワープレーヤーではないので、サウジアラビアに間違った質問をしたり、どこかの道に向けて伏せるよう強要することは無い。”

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