アラブニュース

• サラ・ハモウリ氏は自らが見ることを許されない証拠に基づいて拘禁されており、最短で12月まで延長されたその拘禁措置に抗議している
• イスラエル当局は、ハモウリ氏がマクロン仏大統領に助けを求める手紙を書いた後、7月に同氏を最高警備の刑務所に移送した

ロンドン：イスラエル当局によって6カ月間罪状のないまま拘禁されているパレスチナ系フランス人の人権派弁護士、サラ・ハモウリ氏が、抗議のためハンガーストライキに入った。

ハモウリ氏は今年3月7日、東エルサレムの自宅で逮捕された。容疑はかけられていないが、未公表の証拠に基づき、拘留命令が少なくとも12月初旬まで延長された、と英ガーディアン紙は報じている。

ハモウリ氏を支援する団体である#JusticeforSalah キャンペーンのメンバーが同紙に語ったところによると、同氏の釈放を求めて28日に行ったイスラエル当局との交渉は不調に終わったという。

ハモウリ氏は行政拘禁に抗議するため、イスラエルの刑務所に拘束されている他の29人とともに、25日に無期限のハンガーストライキを始めたと報じられている。行政拘禁とは、民事司法ではなく軍事司法制度の対象となるパレスチナ人に対してよく用いられるイスラエルの慣行であり、容疑者が、将来釈放されたときに法を犯すかもしれないという理由で、起訴もされず、自分に不利な証拠へのアクセスもなく、新たに6ヵ月間継続して拘束されることが可能になる保安処分を指す。

イスラエル当局は、この慣行はテロ攻撃を防ぎ、機密情報源を保護するために必要であると述べている。しかし、人権団体は、イスラエル当局がこれを過度に利用し、容疑者が適正な手続きを受ける権利を侵害していると主張する。

イスラエルの人権団体ハモクド（HaMoked）によると、イスラエルは現在743人の行政拘禁者を拘束しており、2008年以来最も多い数になっているという。

7月、37歳のハモウリ氏はハダリムという最高警備の刑務所に移送され、小さな隔離房に収容された。#JusticeforSalah によると、同氏がフランスのエマニュエル・マクロン大統領に手紙を書き、フランス政府の助力を求めた後のことだった。

フランスに住む同氏の妻エルザ・ルフォールさんと2人の子どもは、夫とは逮捕以降、面会はおろか、電話で話すことさえも禁じられているという。

ハモウリ氏はイスラエルに何度も投獄されており、2005年から2011年にかけては、主席ラビ暗殺計画に関与したとの理由で7年間収監された。

この時、同氏3年間の公判前勾留中、無実を主張し続けたが、最終的に司法取引に応じ、懲役14年の実刑判決またはフランスへの強制送還を免れた。おそらくはその結果として、イスラエルが発行するエルサレムへの居住権も失われたとみられる。

2016年には、当時妊娠中だったルフォールさんが、テルアビブの空港に到着後強制送還され、10年間イスラエルへの入国を禁じられた。

ハモウリ氏のエルサレム居住権は2021年10月に剥奪された。その理由は、非公開の証拠に基づく、イスラエル国家への「忠誠心違反」で、ガーディアン紙によると、これは法的に初の適用例となった。この居住権裁判は、来年2月に再び審理される予定となっている。

「サラは、イスラエルによる占領について声を上げることを止めなかった。彼はいつもフランスでのイベントやツアーで講演し、政治犯の状況やその他の違反行為に関して話している」と、#JusticeforSalah の広報担当者はガーディアン紙に語った。

「彼をこのように扱うことは、彼を黙らせ、破壊し、他の人権擁護者にもメッセージを送ろうとする一つの方法なのだ」

近年、何人ものパレスチナ人が、行政拘禁に抗議して長期間のハンガーストライキを相次いで行っている。ほとんどの場合、イスラエルは彼らの健康状態が著しく悪化した後になって、最終的にそうしたハンスト実行者を解放してきた。

最近注目されたパレスチナ人のハンスト実行者はハリル・アワウデ氏だ。同氏は6ヵ月近いハンストの結果、死の危険にさらされ、神経障害を負った。彼は、イスラエルが現行の行政拘禁命令の期限が切れ次第、彼を解放することに同意したため、8月にハンストによる抗議を終了した。