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パレスチナがイスラエル新内閣のベン・グヴィール氏による囚人虐待を危惧

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09 Nov 2022 06:11:29 GMT9
09 Nov 2022 06:11:29 GMT9
  • イタマール・ベン・グヴィール氏は、警察と刑務所を監督する公安省を含む3つの大臣職を自身の党で得ようとしている
  • パレスチナ囚人クラブ代表のカドゥーラ・ファレス氏は、ベン・グヴィール氏の台頭とイスラエル極右派による政府の支配は、全パレスチナ人への脅威となると述べた

モハメッド・ナジブ

ラマッラー:パレスチナ各派は、ヨルダン川西岸地区の各地における抵抗運動の激化や、イスラエル監獄内のパレスチナ人囚人による史上最大のものとなり得る刑務所内ストライキへの準備を含む、包括的プランを策定することに合意した。

これは、過激派右翼のイスラエル国会議員イタマール・ベン・グヴィール氏が国内治安と警察を監督する大臣となり、パレスチナ人囚人により厳しい制限を課すという脅しを実行に移す可能性を受けての動きだ。

月曜に、ベン・グヴィール氏はリクードを率いて選挙に勝利したベンヤミン・ネタニヤフ氏が新しいイスラエル政府を作る際に、広範な権力を有する公安省を自分に任せるよう主張した。

パレスチナの情報筋は、ベン・グヴィール氏が約5,000人の囚人に対する計画を実行に移すのを防ぐため、イスラエル軍との間で衝突が起こると予想している。

広範な権力によって国内治安と警察を監督する公安省を含む、3つの大臣職を自身の党が得るというベン・グヴィール氏の主張は、火曜にイスラエル各紙の見出しを飾った。

ベン・グヴィール氏の脅しに対するパレスチナ人囚人の懸念は根拠のあるものだと、アル・ビーレ出身の元囚人サレム・バディ氏(50)はアラブニュース語った。

9か月前に極右指導者のベン・グヴィール氏が、バディ氏が収監されていたラマッラー近郊のオフェル刑務所を訪れようとし、囚人の生活状態に関して挑発的な発言を行ったという。

「彼はオフェル刑務所にやってきて、五つ星ホテルに住んでいるとして私達を非難し、私たちに厳しくあたるよう刑務所の運営陣を扇動した」とバディ氏はアラブニュースに述べた。

ベン・グヴィール氏は、ハンガーストライキ中のパレスチナ人囚人が治療を受けていたイスラエルの病院も訪れ、囚人たちに対し挑発的な発言をしたと、バディ氏は言う。

バディ氏が言うには、窮状を生み出したのは、元イスラエル公安相ギラド・エルダン氏で、エルダン氏は囚人が刑務所のカフェテリアで食べ物を買う自由を削り、運動の時間と休息を減らし、遠隔地の大学の教育を受けられなくした。

「今まで、イスラエルの治安当局はパレスチナ人囚人を虐げてきたが、ベン・グヴィール氏が就任すれば、虐待と制限が危険な激化をむかえる可能性がある」とバディ氏は語った。

囚人・元囚人問題委員会(Prisoners and Ex-Prisoners Affairs Commission)の代表カードリ・アブ・ベイカー少将はアラブニュースに対し、自身もベン・グヴィール氏が公安省を任され、パレスチナ人囚人をかつてないやり方で虐待する可能性について危惧していると述べた。

「ベン・グヴィール氏は、パレスチナ人囚人をテロリストだと考えているため、彼らに復讐しようと固く決意しており、彼らを虐げようという意図を持っていることは確実だ」と、アブ・ベイカー氏はアラブニュースに語った。

もし、ベン・グヴィール氏が公安省の大臣となれば、刑務所内でのパレスチナ人組織の存在は許されず、囚人の家族が訪問するのも難しくなるという。

アブ・ベイカー氏は、囚人がそういったやり方に屈することはなく、パレスチナの人々は囚人に連帯して立ち上がるだろうと述べている。

同氏の組織は、ベン・グヴィール氏の計画が実行されるのを防ぐために、国連、赤十字、世界保健機関や、さまざまな国際人権団体と連絡をとっているという。

1967年にパレスチナの領土を占領して以来、イスラエル当局は100万人以上のパレスチナ人を逮捕してきた。

囚人たちは、収監中の待遇改善を求めて数々のハンガーストライキを行ってきた。

現在、4,700人の囚人がおり、うち31人は女性、175人は子ども、560人は終身刑受刑者だ。

また、20年以上を監獄で過ごす囚人300人以上、病人600人、癌患者25人、透析患者9人、全身麻痺患者8人、高齢者数十人も含まれている。

イスラエルの刑務所で18年を過ごし、現在はパレスチナ囚人クラブの代表を務めるカドゥーラ・ファレス氏は、アラブニュースに次のように語った。

「ベン・グヴィール氏が信奉する危険なイデオロギーと信条について懸念している。彼はあまりに危険で、イスラエルでさえも彼の過激な姿勢を理由に軍への入隊を拒絶したほどだ」

ファレス氏は、ベン・グヴィール氏の台頭とイスラエル極右派による政府の支配は、全パレスチナ人と地域の安定への脅威となると述べた。

また、次のようにも述べている。

「ベン・グヴィール氏は、29人のパレスチナ人参拝者が死亡し、129人が負傷したヘブロンでの1994年のアブラハムのモスク虐殺事件を起こした過激派ユダヤ教徒バールーフ・ゴールドシュテインの写真を飾っている」

「ベン・グヴィール氏は犯罪的事由で複数回逮捕されており、ネタニヤフ氏は以前、彼と組むのを拒んだ。直近の選挙の前にも、ベン・グヴィール氏と共に写真を撮るのを拒否した」

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