• イスラエルが9日朝、ナブルスを急襲した。10代の若者が撃たれ、後に死亡し、56人が負傷した。
• パレスチナ武装組織「アル・アクサ殉教者旅団」の支部は、犠牲になった10代の若者を「我々の殉教者」と呼んだ。

モハメッド・ナジブ

ラマッラー：占領地ヨルダン川西岸地区でパレスチナ人2人がイスラエル兵に殺害された。

イスラエルが9日朝、ナブルスを急襲した。10代の若者が撃たれ、後に死亡し、56人が負傷した。パレスチナ当局は、犠牲者がマフディ・ハシャシュさん（15）であることを確認した。

もう一人のパレスチナ人、アリ・イッサさん（29）は9日夜、ヨルダン川西岸地区北部ジェニン西部でイスラエル兵に殺害された。パレスチナ保健省が発表した。

パレスチナ赤新月社によると、ハシャシュさんは腹部を撃たれて重傷を負い、その後医師によって死亡が確認された。他の3人はゴム弾で撃たれ、53人はガスの吸入の影響を受けた。

パレスチナ武装組織「アル・アクサ殉教者旅団」の支部は、犠牲になった10代の若者を「我々の殉教者」と呼んだ。

大勢のイスラエル人入植者が午前0時過ぎにナブルスを襲撃した後、衝突が起きた。衝突は9日未明まで続いた。

ハシャシュさんの葬儀の弔問客は「イスラエル占領軍によるパレスチナ人に対する犯罪」を非難するスローガンを唱えた。

パレスチナ政府のイブラヒム・メルヘム報道官はアラブニュースに対し、ヨルダン川西岸地区への急襲は、イスラエル軍と入植者が調整を行った「組織的な国家テロ」だと述べた。

同氏は次のように述べた。「イスラエル軍と、入植者によるパレスチナ人に対する組織的なテロは、もはや全く同じになっている。子供も含めて、パレスチナ人の命をないがしろにしている」

ハマスのハゼム・カッセム報道官は、パレスチナ人はイスラエルによる侵略に対する抵抗を続けることによって、闘いを続けるという決意を固めていると述べた。

同氏はこう付け加えた。「殉教者の血は常に、パレスチナ人による革命の激化に火を付ける燃料であり、自由を手に入れ独立を果たすというパレスチナ人の目標が達成されるまで占領者と闘い続ける動機になっている」

パレスチナ解放人民戦線は、ヨルダン川西岸地区の全ての抵抗組織への支援を呼び掛けた。

イスラエルの日刊紙ハーレツは、ナブルス郊外にある「ヨセフの墓」で、ヨルダン川西岸地区のイスラエル国防軍司令官アヴィ・プラウト准将の許可を得て政治イベントが開催されたと報じた。

選挙で選ばれたイスラエルの国会議員がこのイベントに参加した。議員らはヨルダン川西岸地区の入植者協議会のヨシ・ダガン会長に招待されたと報じられている。

治安当局幹部はこの決定に対し、その場所で政治イベントを開催すれば、ナブルス地区での新たな対立を招く可能性があると警告した。

イスラエル軍は9日、ヨルダン川西岸地区とエルサレムのさまざまな場所でパレスチナ人14人を逮捕した。

イスラエル兵はヨルダン川西岸地区ヘブロン南部ヤッタ東部で移動住宅2棟を入手した。

「南ヘブロン山脈・保護・回復委員会」のコーディネーターであるフアド・アル・アムール氏は「今回のイスラエル軍の行動は、雨期の始まりと同時に行われた。住民に自分たちの土地を離れるよう圧力を掛け、入植者に土地を明け渡させるのが目的だった」と述べた。

イスラエル兵は今年、ヨルダン川西岸地区でパレスチナ人135人を殺害している。