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ロシア、シリア北部に増援部隊を派遣

ロシアは30日、シリア北部のクルド人武装組織と政府軍が掌握する地域に軍の増援部隊を派遣した。トルコによる地上攻勢の恐れが高まる中での動きだ。(AFP/ファイル)
ロシアは30日、シリア北部のクルド人武装組織と政府軍が掌握する地域に軍の増援部隊を派遣した。トルコによる地上攻勢の恐れが高まる中での動きだ。(AFP/ファイル)
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01 Dec 2022 09:12:16 GMT9
01 Dec 2022 09:12:16 GMT9
  • シリア体制の同盟国であるロシアによる今回の動きは、トルコが11月20日にシリアとイラクのクルド人武装組織を標的として空爆を開始したことを受けたもの
  • アレッポ県北部のクルド人掌握都市タル・リファットの住民はAFPに対し、ロシア軍の増援部隊が到着したと話した

カーミシュリー、シリア:ロシアは30日、シリア北部のクルド人武装組織と政府軍が掌握する地域に軍の増援部隊を派遣した。

住民と戦争監視団体が伝えた。トルコによる地上攻勢の恐れが高まる中での動きだ。

シリア体制の同盟国であるロシアによる今回の動きは、トルコが11月20日にシリアとイラクのクルド人武装組織を標的として空爆を開始したことを受けたものだ。

その一週間前にイスタンブールで発生し多数の死傷者を出した爆弾テロについて、トルコはクルド人武装組織によるものだと主張しているが、それらの組織は関与を否定している。

アレッポ県北部のクルド人掌握都市タル・リファットの住民はAFPに対し、ロシア軍の増援部隊が到着したと話した。

タル・リファットはトルコとの国境から南に15キロメートル(9マイル)の所にある。クルド人武装組織がこの都市と周辺の村を掌握しており、ロシア軍は既にこの地域に進駐していた。

住民によると、ロシア軍は近くの村にバリケードを設置して、トルコ軍やその代理勢力であるシリア反体制派が支配する地点から隔離している。

トルコの代理勢力はタル・リファット周辺地域を北から支配しており、ロシアが支援するシリア軍は主に南の地帯を掌握している。

トルコは一連の空爆を行った後、タル・リファットやそれより東のコバニやマンビジを含むシリア北部への地上攻勢を開始すると警告している。

コバニとマンビジは米国が支援するシリア民主軍(SDF)が支配している。

SDFには、イスタンブールの爆弾テロの背後にいるとトルコが主張している組織の一つであるクルド人民防衛隊(YPG)が含まれている。

イギリスを拠点とする戦争監視団体「シリア人権監視団」によると、ロシアはタル・リファット近郊の政府支配下の航空基地にも増援部隊を送っている。

同団体のラミ・アブデル・ラフマン代表がAFPに語ったところによると、増援部隊の派遣は「トルコの作戦を阻止あるいは遅らせる」ための試みとみられる。

シリア北部のクルド人主導の武装組織の司令官は29日、トルコが彼らに対する地上攻勢を開始するのを思いとどまらせるようロシアに求めていると述べた。

シリア人権監視団によると、ロシアの増援部隊は国境近くの都市コバニの郊外にも到着している。

トルコによる地上攻勢の脅威を回避するための2019年の合意の後、シリア北部国境近くのクルド人掌握地域の一部にロシア軍が展開した。

レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は先週、シリアとの国境地域をクルド人武装組織から守ることをこれまで以上に決意していると述べ、「しかるべき時に」地上作戦を実行すると脅迫した。

トルコは2016年以降、国境沿いのいくつかの地域に代理勢力を配置しているシリア北部のクルド人武装組織に対する作戦を連続して実行している。

AFP

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