イラン最高裁は事件の調査に不備があったとして、死刑判決を受けた2人のデモ参加者の上訴を受理したと、イランの司法当局は土曜日(12月24日)に明らかにした。
「最高裁判所は、最近の暴動で起訴されたモハマド・コバドルー氏とサマーン・サイディ・ヤシン氏の上訴を受理した」と司法当局のミザン通信が報じた。
「調査上の不備により、最高裁は2人を同じ裁判所での再審理に付した」という。
9月中旬には、クルド系イラン人女性のマフサ・アミニさん(22歳)が拘留中に死亡した事件により、全国的な騒乱が勃発した。アミニさんはイラン・イスラム共和国の強制的な服装規定法を取り締まる道徳警察によって逮捕された。
イランは今月すでに、2人のデモ参加者を絞首刑に処している。モフセン・シェカリ氏(23歳)は9月に幹線道路で通行を妨害し、民兵組織「バスィージ」部隊の1人にナイフで傷を負わせた罪で起訴されていた。
マヒド・レザ・ラフナヴァルド氏(23歳)は、2人のバスィージ構成員を刺殺した罪で起訴され、建設用クレーンによる公開絞首刑に処された。
アムネスティ・インターナショナルはイラン当局が少なくとも21人の死刑を求刑しているとした上で、彼らの裁判過程は「イランを揺るがした民衆蜂起に参加した人々を威圧することを意図した不正裁判である」と指摘した。
コバドルー氏はデモの最中に警察官1人を殺害し、5人を負傷させた罪で起訴されている。
不平等、抑圧、失業についてラップしているクルド人のヤシン氏は、治安部隊を殺害しようとした罪、および革命を支持する歌を歌った罪で起訴されている。
人権団体のHRANAは金曜日(12月23日)の時点で69人の未成年者を含む506人のデモ参加者が殺害されていると述べている。また治安部隊の構成員66人も殺害されたという。18516人にも上るデモ参加者が逮捕されたとみられている。
国家安全保障の上位機関は今月初め、治安部隊の構成員を含む200人が騒乱で命を落としたと発表していた。
ロイター