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パレスチナの各派閥、結成記念日を祝う

2022年12月14日、ガザ市で行われたハマス結成35周年記念集会で、ハマスのカッサム旅団戦闘員と握手するハマスのガザ地区責任者、ヤヒア・アルシンワル。(AFP通信)
2022年12月14日、ガザ市で行われたハマス結成35周年記念集会で、ハマスのカッサム旅団戦闘員と握手するハマスのガザ地区責任者、ヤヒア・アルシンワル。(AFP通信)
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28 Dec 2022 04:12:02 GMT9
28 Dec 2022 04:12:02 GMT9
  • パレスチナの各派閥は、パレスチナ総選挙がない中で、こうした場での支持者の動員が自分たちの人気を明確に表すと考えている。

ハムザ・バロウシャ

ガザ市: パレスチナで対立する各派閥は、結成記念日の集会で動員する支持者の数を競い合っている。そうした集会の多くは、毎年11月と12月に開催される。

ファタハは、ガザ市のアル・カティバ広場で12月31日に結成記念集会を予定している。2週間前に同じ場所で記念集会を開いた政敵のハマスよりも多くの支持者を動員するために、彼らはあらゆる手を尽くす。

イスラム聖戦やパレスチナ解放人民戦線など他のパレスチナ諸派も同様に、アル・カティバ広場で結成記念祭を催した。

パレスチナの各派閥は、パレスチナ総選挙がない中で、こうした場での支持者の動員が自分たちの人気を明確に表すと考えている。

パレスチナ立法評議会の選挙がパレスチナ自治区で最後に行われたのは2006年のことで、そこではハマスが過半数を獲得した。それ以来、政治的分裂や2007年半ばのハマスによるガザ地区占拠を理由として、大統領選挙も立法評議会選挙も行われていない。

集会の度、アル・カティバ広場(日本語では「大隊」)の名前は主催派閥を表す色の呼び名に変わる。ファタハのメンバーは「黄色の大隊」、ハマスは「緑の大隊」、イスラム聖戦と人民解放軍はそれぞれが「黒」と「赤」を広場の名称に使った。

12月14日のハマス集会の最中、報道官のハゼム・カッセムはソーシャルメディアでの複数の投稿で、「ハマスの第35回結成記念祭に前例のない数十万の人々が(参加した)」と述べた。

そのおよそ1カ月前には、パレスチナの公式通信社『ワファ(Wafa)』が、ヤーセル・アラファトの死を偲ぶ祭りに数十万人が参加したと推定した。

匿名を条件にアラブ・ニュースの取材に応じたエンジニアリング会社経営者は、アル・カティバ広場の収容可能人数を根拠として公表された数字を疑問視した。同広場では、6万人以上の参加者を収容することはできない。

パレスチナの諸派、特にハマスとファタハの支持率は、政治的分裂を踏まえて2007年以降大きく低下している。しかし昨年9月にパレスチナ政策調査センターが実施した最新の世論調査では、ファタハがハマスに対してわずかな差でリードしたことが明らかになっている。

アル・カティバ広場は、1967年の戦争前に、ガザ地区のエジプト統治時代にここで駐留していたエジプト軍大隊にちなんで名づけられた。広場はかつて、パレスチナ解放軍の戦闘員を選抜する試験が行われた場所である。

解放軍は、1964年にエジプトで開催されたアラブ首脳会議の決定に従い、イスラエルとの戦いを任務とするパレスチナ解放機構の軍部として設立された。解放軍は アーメド・アル・シュガイリを初代議長とし、パレスチナ難民の中から隊員を募った。

パレスチナ歴史家のサリム・アル・ムバイド氏は、ガザでエジプト軍の医師や将校の監督下で隊員らが検査を受けた後、アル・シュガイリの軍に加わった最初の大隊の本部となったのがアル・カティバ広場だった、とアラブ・ニュースに語った。

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