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トルコのハタイ県での死と荒廃 人生の不安定さが浮き彫りに

ドラマティックな救出劇は段々と稀になってきており、捜索チームが生存者を発見することが少なくなっている。また、インフラの崩壊により病気の蔓延の恐れが高まっている。(提供写真)
ドラマティックな救出劇は段々と稀になってきており、捜索チームが生存者を発見することが少なくなっている。また、インフラの崩壊により病気の蔓延の恐れが高まっている。(提供写真)
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12 Feb 2023 08:02:44 GMT9
12 Feb 2023 08:02:44 GMT9
  • As hopes of finding survivors fade, rescue teams are still searching through the rubble of the building
  • Small aftershocks have been going on for a week, and traumatized victims are cautious about returning home.

Menexe Tokyai

ANKARA: When the first massive earthquake struck southeastern Turkey in the early hours of Wednesday, Baris Yapal managed to escape from his home. His grandparents lived nearby, but when he arrived at his grandparents’ house, all he found was rubble.

Yapal told Arab News near his home in Samander district of Hatay province. “We waited all night, we called several times but no one came to help”

“After 40 hours, we borrowed the necessary equipment and started removing some of the rubble with our own hands.”

The immediate aftermath of an earthquake is considered to be the most important time for search and rescue operations. However, roads in the affected areas were blocked or severely damaged by the earthquake, making it difficult for rescue teams to reach the affected areas.

Turkish rescuers try to pull a middle-aged man out of a collapsed building five days after two earthquakes hit Turkey and Syria. Hatay Province, February 2, 5. (Photo: AP/Can Ozer)

Sixty hours later, Yapal and other residents were able to rescue their relatives from the pile of rubble using only simple machines and bare hands. However, his grandparents were not saved.

Yapal says. “After pulling my grandparents out of the collapsed building, I couldn’t find an ambulance or hearse.”

“We put the bodies in the trunk and carried them to the morgue, and when they came later, they found them among the bodies of hundreds of other people. When I finally found them, I drove them to the cemetery and buried them.”

One week after two devastating earthquakes on Wednesday, rescue teams in towns and cities in southeastern Turkey are still searching the rubble as hopes of finding survivors fade.

Rescuers rescued Muhamed Al-Canaas (6), who was rescued five days after the earthquake struck on June 5, to an ambulance. Antakya, southern Turkey, February 12, 2023. (Photo: AP/Can Ozer)

About a quarter of the 16,6334 rescue workers dispatched to the affected areas came from abroad. The search is expected to continue as long as there is a glimmer of hope that survivors can be found under the rubble.

According to Turkish authorities, at least 11,2 people had been killed and about 1848,8 injured as of the evening of the 104th. The total death toll, including 3553,2 in neighbouring Syria, has exceeded 5000,<>.

Because Turkey is located on a series of large faults, it has experienced several major earthquakes in recent years. However, the earthquake on June 6, triggered by movement on the Eastern Anatolian fault, is believed to be the most devastating earthquake in the country since 1939.

小さな余震が一週間続いており、心に傷を負った被災者は気持ちが休まらず、自宅に帰ることに慎重になっている。地震学者は6日以降、約1972回の余震を観測している。

マグニチュード7.8の地震とその9時間後のマグニチュード7.5の地震が発生してから1週間近く経つが、様々な国から来た救助チームは奇跡的に瓦礫の中で生存者を発見している。ガズィアンテプでは131時間閉じ込められていた4歳の少女が救出された。

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カフラマンマラシュでは現地時間の10日午前0時頃、イスラエルのチームによる36時間におよぶ救助活動の末に9歳の少年が救出された。彼は瓦礫の下に120時間閉じ込められていた。この都市では10日朝にも別の10歳の少年が救出された。

しかし、こういったドラマティックな救出劇は段々と稀になってきており、発見時に生存しているケースが少なくなっている。大量の瓦礫の上を沈黙が支配しつつあり、石造りの建物の残骸の間にはコーラン、家族の写真、壊れたおもちゃや台所用品などが散乱している。

復旧作業をする人たちが瓦礫をかき分けている間、破壊された自宅の傍で身を寄せ合いながら愛する人の遺体を迎えるのを待っている家族の姿がよく目に入る。

トルコの心臓専門医ベンギ・バセル医師は10日、救援部隊の一員として被災地のハタイ県に来た。

医薬品や救援物資の配布を手伝うトルコのベンギ・バセル医師。2023年2月11日、ハタイ県の避難者キャンプ。(提供写真)

バセル医師はアラブニュースに対し次のように語った。「私たちは大勢の医療関係者と共にハタイ県のアルムトル地区とデフネ地区に来ました。この地域では市民が救助活動を強力に主導していることに気が付きましたが、人道支援物資の分配に関しては大きな混乱があります」

アラブニュースの取材に応じたハタイの住民たちの話では、避難生活を送る家族たちが雨風をしのぐためのテントが不足している。提供されたテントは極寒時には適していないという。

バセル医師は、「夜間には外の気温がマイナス4℃になるので、テントの中で眠るのは不可能です」と語る。「人々は焚き火の周りに立っていますが、外で凍えた子供たちがとても具合を悪くしています」

地震で破壊されたトルコの町々で、救助隊は瓦礫の山や通行できない道路に直面している。(提供写真)

糖尿病患者、がん患者、透析患者など、治療を必要とする慢性疾患を持つ人にとっては、地域のインフラの崩壊も大きな懸念材料となっている。実際、地震はあらゆる社会的背景を持った人々に壊滅的な影響をもたらしている。

バセル医師は語る。「ハタイ県のデフネ地区で一人の被災者の女性と会いました。自分の家族は地域で最も裕福だと言っていましたが、今の彼女はホームレスです。人生は不安定だという感覚が人々の間で広がっています」

バセル医師と共に到着した医療関係者グループは、北西部ブルサ県の企業から寄付された多数の棺を持ってきた。死者が多いため、信仰上求められるという理由だけでなく病気予防のためにも、遺体を迅速に埋葬する必要があるのだ。

地震犠牲者の遺体の傍に立つ人々。2023年2月8日、トルコのハタイ県の県立病院の外。(ロイター)

バセル医師は語る。「路上には遺体が横たえられています。親族が法医学医や検察官の到着を待っているのです。遺体は集団墓地に埋葬される可能性が高いでしょう。たった2日間で数千人が埋葬されたのですから」

ハタイ県の県都アンタキヤでは周辺地区から到着する遺体袋の数が増えているため、郊外に大きな墓地が建設されている。

アンタキヤ住民の多くは現在、地震で自宅に住めなくなったため屋外で寝ている。水や衛生サービスが不十分なため、すぐに病気が広がるのではと多くの人が心配している。

2月6日の地震の後、瓦礫や残骸の合間で眠る人々。2023年2月9日、トルコのクルクハン。(ロイター)

バセル医師は、「共同トイレもありません」と言う。「この地域に移動式トイレを送るよう、いくつかの自治体に要請しました。子供たちの間で下痢が蔓延しています。これは大きな公衆衛生リスクです」

建築会社にも国民の怒りが向けられている。2018年に政府が導入した、新しく建築される全ての建物について耐震のために鉄骨追加による補強を必須とする規制を、いくつかの建築会社が無視したと言われているのだ。

トルコのベキル・ボズダー法相は今週、建築規制を無視したことが分かった全ての者を起訴すると述べた。国内報道機関が11日に伝えたところによると、ガズィアンテプとシャンルウルファでの建物倒壊に関連して12人が拘束された。

トルコ南部ハタイの中心部の被害状況が分かる空撮写真。(IHA、AP経由)

今のところ、サマンダーにいるヤパルさんと家族は自宅から回収できるものを使って何とか生活しながら、ハタイ県のインフラが破壊されている中で生活を再建するしかない。

ヤパルさんはアラブニュースに対し、「まだ暖房もガス缶もありませんし、この地区には移動式トイレがありません」と語る。

治安上の懸念もある。混乱に乗じた略奪が行われているのだ。国営報道機関アナドルが11日に報じたところでは、トルコ当局は略奪に関与したとして48人を逮捕した。

ヤパルさんは、「ここ2、3日の間に略奪が増えています」と言う。

「略奪を防ぐために各都市に警察官が配備されています。人々は疲れてパニック状態になっています。家から離れたら略奪されるのではと心配しているのです」

「私たちの家は一部損壊しているので、まだ家にいることはできません。限られた時間だけ中に入って、すぐ出るようにしています」

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