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イエメン各派、13日から数百人の捕虜を交換する「用意がある」

捕虜交換で解放された親族を迎えるイエメンの人々。2021年9月29日、イエメンのタイズ。(AFP)
捕虜交換で解放された親族を迎えるイエメンの人々。2021年9月29日、イエメンのタイズ。(AFP)
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12 Apr 2023 03:04:12 GMT9
12 Apr 2023 03:04:12 GMT9
  • ICRCの航空機が捕虜となっているイエメン政府関係者数十人の移送を開始する予定
  • 航空機はその後、フーシ派関係者200人以上を乗せてサヌアに戻る

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー:イエメンの紛争当事者と赤十字国際委員会(ICRC)は、13日から3日間にわたって行われる捕虜交換作戦に向けた準備を完了した。イエメン政府の交渉担当者が11日、アラブニュースに対し明らかにした。

捕虜交換交渉への政府代表団の一員であるマジェド・ファダイル氏によると、ICRCは解放される予定の捕虜との面会と名前確認を完了した。13日から、モハメド・アル・スバイヒ元国防相や元大統領の弟ナセル・マンスール・ハーディ氏を含む捕虜となっているイエメン政府関係者数十人が、ICRCの航空機によってフーシ派が掌握するサヌア国際空港からアデンへと移送される予定だという。航空機はその後、フーシ派関係者200人以上を乗せてサヌアに戻ることになっている。

2日目と3日目には、アラブ連合軍関係者や4人のジャーナリストを含む捕虜が、ICRCの航空機によってサヌアからイエメンのマアリブ空港、アデン空港、モカ空港、およびサウジアラビアのアブハー空港、リヤド空港に移送される。これらの航空機はその後、捕虜となっているフーシ派関係者を乗せてこれらの空港からサヌアへと戻る。

イエメン政府とフーシ派は先月スイスで、国連による仲介のもと、死刑判決を受けた4人のジャーナリストや著名な政治家・軍人を含む800人以上の捕虜を交換することで合意に達した。

今月上旬には、サウジからの和平提案にフーシ派が同意した。この提案は、イエメン政府側がサヌア空港とホデイダ港に対する制限の解除、石油収入の分配、フーシ派支配地域の公務員への給与支払いを行うことと引き換えに、フーシ派が敵対勢力との間での捕虜全員を交換し、包囲中の都市タイズの道路を開放し、政府が支配しているイエメン南部にある石油施設に対する攻撃を停止するものとしている。

イエメンの観測筋によると、和平提案やタイズ包囲解除要求に長年抵抗してきたフーシ派が突如として和平努力に対する立場を転換したのは、サウジアラビアと和解したイランからの支援を失うことへの恐れからだという。

一方、国連ホデイダ合意支援ミッション(UNMHA)の記録によると、3月に西部ホデイダ県内の複数のフーシ派支配地区において地雷や爆発性戦争残存物の爆発により民間人17人が死傷した。

UNMHAによると、ホデイダ県のアル・ハリ地区とアル・トゥハイタ地区において地雷により女性1人と子供1人を含む民間人8人が死亡、9人が負傷した。同県での死傷者の数は前年同月比で21%増、前月比では19%減となっている。

また、2022年3月から2023年3月の間にはホデイダ県で地雷やその他の爆発物の爆発によりイエメン人99人が死亡、209人が負傷したという。

イエメンの地雷処理従事者やサウジが出資する地雷除去プログラムの関係者によると、イエメン国内では地雷の爆発により数百人の民間人が死亡、数百人が負傷している。過去6年間にわたってフーシ派が数千個の地雷を設置したホデイダ県は最も地雷で汚染された県だという。

イエメンにおける地雷による民間人死傷者を記録している団体「イエメン地雷記録」が今月明らかにしたところによると、昨年1月以降11県において、フーシ派が設置した地雷や爆発性戦争残存物により少なくとも349人が死亡、523人が負傷している。

一方、イエメン政府の国内避難民(IDP)キャンプ管理部門によると、3月にマアリブ県、シャブワ県、ホデイダ県、タイズ県で、政府とフーシ派の間の散発的な戦闘によって家やテントからの避難を余儀なくされた人は5018人(1209世帯)に上る。

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