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ファタハとハマスが和解の失敗についてお互いを非難

パレスチナのマフムード・アッバス大統領(左)とハマスの指導者イスマイル・ハニエ氏。
パレスチナのマフムード・アッバス大統領(左)とハマスの指導者イスマイル・ハニエ氏。
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18 Feb 2020 06:02:57 GMT9
18 Feb 2020 06:02:57 GMT9

ハゼム・バルーシャ

ガザ市:ファタハとハマスは、ドナルド・トランプ米国大統領の中東和平案発表後の和解の欠如について互いに非難している。

イスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相の支持を受けたトランプの和平案は、占領地に建設されたユダヤ人入植地を除く非武装のパレスチナ国家の創設を求めているが、これはほぼ完全にイスラエルの治安管理の下に置かれる。また、ヨルダン渓谷のイスラエル併合とともに、ヨルダン川西岸の占領地におけるイスラエルの入植地を米国が承認すること、さらにエルサレムをイスラエルの不可分の首都として承認することも提案している。

これは、 アラブ連盟、イスラム協力機構、パレスチナ自治政府によって既に破棄されている。

パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス大統領は、和平協定に対抗するためすべての党派に対し、団結して共通の戦略を開発するよう呼びかけ、ハマスにおける政治的ライバルと和解するためにPLOのチームをガザに送り、13年の内部分裂を終わらせることを期待していた。しかし、その会合はいまだ実現しておらず、それぞれの側が妨害と排除を理由に相手側を非難している。

ハマスは2007年にファタハが主導するパレスチナ自治政府から武力によりガザ地区の支配権を奪い、これによりパレスチナ人は2つの政府に分断されることとなった。ハマスはガザ地区を実効支配し、国際的に認められたパレスチナ自治政府はイスラエルが占領しているヨルダン川西岸の自治区を管理している。両側のにらみ合いは依然として続いている。

PLOの執行委員会事務局長を務めるサエブ・エレカット氏は、組織の各党派ともガザ地区に行く用意ができていると言う。「訪問を遅らせているのはハマスです。彼らはガザのすべての党派を含めた会合を開催するよう各派を招待することを拒否しています。」と彼はアラブニュースに語った。「和解が合意に達し分裂を終わらせるまでの間、ガザですべての党派が集まった会合を開催することで合意したのに応え、パレスチナの各党派に招待状を送付することをハマスが遅延させている理由が我々には分かりません。」

ファタハ中央委員会のメンバーであるアザム・アル=アハマド氏は、同グループは他の党の承認を待っているわけではないと述べた。ガザで全党派会議を開催するために、ハマスからの正式な日時が示されるのを待っているのだと言う。

2017年、ハマスとファタハは、重要なラファ国境検問所を含むガザの行政権限をハマスが委譲することに合意した後、和解合意書に署名した。

この合意はエジプトが仲介し、パレスチナの2つの政治勢力の間の橋渡しをした。ファタハは西側諸国が支援し、ハマスは米国を含むいくつかの国でテロ組織と見なされている。

ハマスの指導者イスマイル・ラドワン氏は、代表と委任についてグループの立場は明確であり、隠れたり「回避」する理由はどこにもないと言う。「グループ(ハマス)は、和解を達成するために代表団の訪問を繰り返し歓迎しており、イスラム聖戦機構や人民民主戦線の兄弟たちはそれを承認しています」と彼はアラブニュースに語った。彼によれば、ファタハが「抵抗勢力」を含めることに反対しているという。

「問題は、現地での真のパートナーシップを信じていないアッバスと彼のチームの政治的思考にあり、彼らは何百人もの殉教者を出した抵抗勢力を排除したがっています」と彼は付け加えた。

情報筋によると、ファタハは解放運動、ムジャヒディン運動、人民抵抗委員会という3つの政治勢力を排除したいのに対し、ハマスは彼らの忠誠心のために参加を望んでいるという。

先週、ファタハの代表団がガザを訪れたがハマスには会わなかった。ラドワン氏によれば、代表団がハマスとのみ「二者会合」を開くことを主張したため、会議は開かれなかったという。

「私たちは、パレスチナ自治政府の代表団が到着したことを歓迎しました。これは、事務総長レベルでの会合または予定されている全国会議の前奏曲となると期待したからです。しかし、残念なことにファタハは最初から躓きました。最初の障害は、この会議での国家的および各党派の参加を拒絶したことです」と彼は語った。

ガザのアル=アズハル大学の政治学教授であるイブラヒム・アブラシュ氏は、和解合意は望めないという。「いわゆる今世紀最大の取引の発表後に起きたのは、分裂する双方に本気で和解する気がないという感情が沸いたことです」と彼はアラブニュースに語った。相互の非難と訪問の失敗に対する自己の正当化は「些細なこと」だったと彼は付け加えた。

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