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クーデターに反対する100万人規模の抗議デモに備えるスーダン

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30 Oct 2021 08:10:41 GMT9
30 Oct 2021 08:10:41 GMT9
  • 死者や負傷者が発生したにもかかわらず、抗議デモ隊はクーデターに反対する態度を崩しておらず、抗議デモ主催者は軍の権力掌握に反対する「100万人規模」の抗議デモを行うことを望んでいる。
  • スーダン軍部は、スーダンの文民指導部を拘束し、暫定政権を解散させ、全土に非常事態を宣言した。

ハルツーム:スーダンのクーデターに反対する抗議デモの参加者らは、土曜日に街頭で抗議デモを行うことを予定している。軍によるクーデターの結果、民政移管が頓挫し、死者や負傷者を出す衝突が発生している。

軍部は月曜日にスーダンの暫定政権の文民指導者らを拘束し、暫定政権を解散し、スーダン全土に非常事態を宣言した。これに対し、国際社会から非難の声が高まっている。

クーデターに反対する街頭での抗議デモに対し、治安部隊による弾圧が行われており、この弾圧により、これまで少なくとも8人のデモ参加者が死亡し、約170人が負傷した。

死者や負傷者が発生したにもかかわらず、抗議デモ隊はクーデターに反対する態度を崩しておらず、抗議デモ主催者は軍の権力掌握に反対する「100万人規模」の抗議デモを行うことを望んでいる。

スーダンの権利活動家であるタハニ・アッバス氏は、「我々は軍部に支配されることはない。これ我々が抗議デモで伝えるメッセージだ」としたうえで、「軍部隊は残虐で不当な行為を行う。我々は抗議デモの時に何が起こるのか予測している」と語った。

「でも、もう怖くない。」

月曜日に起きた軍部によるクーデターは、アブドゥルファッターフ・ブルハン将軍が主導した。ブルハン将軍は、若者らによる抗議デモを受けて、2019年に長年の独裁者であったオマル・アル・バシル氏が失脚して以来、スーダンの事実上の指導者である。複数の民主主義活動家が逮捕された。

土曜日の抗議デモ集会の前夜、米国の政府関係者は、死者数が20人から30人にのぼると発表し、今回の抗議デモはスーダン軍の意図を示す「真のテスト」になるだろうと述べた。

米国政府関係者は匿名を条件に、このように語った。「我々は治安部隊に対し、デモ参加者に対するいかなる暴力も慎み、平和的にデモを行う市民の権利を完全に尊重するよう求めている。」

土曜日の朝までにスーダン全土の電話回線はほとんど停止し、治安部隊が大挙して路上に配備され、首都ハルツームと近隣の都市を結ぶ橋を封鎖した。

治安部隊は幹線道路上に無作為に検問所を設置し、通行人の身体検査や車内の捜索を無作為に実施した。

英国のスーダン・南スーダン担当特使であるロバート・フェアウェザー氏は、スーダンの治安部隊に対し、抗議デモ参加者の「自由と表現の権利を尊重する」よう求めた。

フェアウェザー氏はツイッター上で、「平和的な抗議活動は、民主主義の基本的な権利ある。抗議デモ参加者へのいかなる暴力も、治安部隊機関とその指導者が責任を負う」と述べた。

スーダンは2019年8月から、現在停滞している完全な民政移行の一環として、アブダッラー・ハムドゥーク首相の暫定政権と並行して、文民メンバーと軍部メンバーによる統治評議会が主導している。

ハムドゥーク首相自身も一時的に拘束されたが、その後、釈放され、実質的な軟禁状態となった。その他の文民部門のリーダーや暫定政権の閣僚らもまだ拘束されている。

首都ハルツームをはじめとする各都市では、数日間にわたる騒乱が起きている。

抗議デモ参加者らは、石や瓦礫、燃えるタイヤで道路を封鎖した。

店舗はほとんど閉鎖され、政府職員は市民的不服従運動の一環として勤務することを拒否している。

首都に隣接するオムドゥルマン出身のアブデルジェリル・アル・バシャ氏は、「スーダンの人々は、バシル氏に反対し起こった2018年12月の革命の成果を取り戻そうと決意している」と語った。

バシル政権下の30年間の鉄壁の支配のもとで上級将官を務めたブルハン氏は、今回の軍部による実権掌握は「クーデターではなく」、「スーダンの移行過程を修正するため」のものだと主張している。

今回の軍部によるクーデターは国際社会からの非難を招き、世界銀行や米国が援助を凍結するなど、一部懲罰的措置がとられた。これらの措置は既に深刻な経済危機に陥っている国にとっては大きな打撃である。

米国のジョー・バイデン大統領は、今回のクーデターについて「重大な後退」と述べ、アフリカ連合もスーダン軍による「違憲」な政権奪取を理由に、同国のアフリカ連合への参加資格を停止した。

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は金曜日、クーデターを「強く非難」すると同時に、スーダン軍に対し自制を求めた。

グテーレス氏は、「人々は平和的にデモを行うことが許されなければならない」とは語った。

1956年の独立以来、スーダンではほとんど民主化が行われておらず、数十年にわたって内戦が常に行われてきた貧困国スーダンにとって、今回の軍部による権力掌握は同国における最新のクーデターである。

AFP

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