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天皇陛下の63歳の誕生日に際して、日本大使からのご挨拶

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23 Feb 2023 01:02:55 GMT9
23 Feb 2023 01:02:55 GMT9

2月22日のサウジアラビア建国記念日に続き、本日2月23日、日本国天皇陛下の63歳の誕生日を迎えることができ、大変光栄に存じます。この場をお借りして、サウジアラビアと日本の長きにわたる友好関係を確認するとともに、未来志向の協力関係を強調する機会を与えてくださったアラブニュースに、心より感謝申し上げます。

サウジアラビアはまさに社会経済的な変革の真っ只中にあり、日々新たな変化を体験しています。このような急激な変化を目の当たりにしながら、私は変わらないものがあることを実感しています。それは、サウジアラビアと日本の両王室の深く友好的な絆です。私たちはこの特別な絆の恩恵を受けて、両国関係の更なる発展のために、互いの変化を尊重しながら、引き続き協力していく所存です。

昨年来、両国における新型コロナウイルス感染症に対する国境措置が大幅に緩和されたことに伴い、両国高官の相互訪問が再開されています。7月と9月には、外相であるファイサル・ビン・ファルハン・アール・サウード王子が来日されました。11月8日、日本の経済産業省とサウジアラビアの投資省が第6回サウジ・日本ビジョン2030閣僚会議を東京で共同開催し、ハーリド・アル・ファーレフ投資大臣と西村康稔経済産業大臣が出席されました。西村氏はこの会議の後、150人以上の日本企業関係者を伴って12月にサウジアラビアを訪問し、サウジ・日本ビジョン2030投資フォーラムを開催し、新たに15件の覚書が締結されました。

こうした新たな動きと並行して、特定の企業活動も進展しています。日本企業では昨年、アステラス製薬、トレンドマイクロ、シスメックスの3社がリヤドにオフィスを開設しました。また、ダイキン工業がサウジアラビア初の工場を稼働させました。このような具体的な成果により、日本からサウジアラビアへのさらなる投資の機運が高まることを期待しております。

このような急激な変化を目の当たりにしながら、私は変わらないものがあることを実感しています。それは、サウジアラビアと日本の両王室の深く友好的な絆です。

岩井文男氏

文化面では、伝統芸能、書道、茶道、華道など、多くの日本文化プログラムがこの時期に開催されたことは特筆に値します。また、2022年には日本大使館主催の日本美術展が2回開催され、日本の現代美術が紹介されました。リヤドとジェッダでは、それぞれサウジアラビア初の日本語能力試験が実施されました。これらの経験から、サウジアラビアの人々は漫画やアニメだけでなく、さまざまな日本文化に興味を持つようになってきていると感じます。このような傾向を歓迎し、これらの文化活動が、サウジアラビアの人々に日本とその文化をより深く知ってもらうきっかけになればと願っております。

大使としての私の活動についてですが、2021年に着任してからの2年間で、光栄にもサウジアラビアの全13州を訪問することができました。それぞれの訪問先には独自の自然、歴史、文化、伝統があり、サウジアラビアの多様な自然や文化に深く魅了されました。こうした多様性と地域の魅力を拝見して、これらの資産がサウジアラビアの社会を豊かにし、地域の原動力となると強く信じております。

2025年、日本とサウジアラビアは国交樹立70周年を迎えます。さらに、サウジ・ビジョン2030の発足から10周年を迎えます。両国の強い絆をもとに、今年の祝賀に向けて、経済、文化、観光などさまざまな分野で、サウジアラビアとの協力関係をさらに強化していきたいと思います。

最後になりましたが、二聖モスクの守護者であるサルマン・ビン・アブドルアジーズ国王、皇太子であり首相でもあらせられるムハンマド・ビン・サルマン皇太子殿下、そしてサウジアラビアのすべての人々の健康と繁栄を祈念いたします。

  • 岩井文男氏は駐サウジアラビア日本大使である
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