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G20はコロナウイルスによる世界経済への影響を抑える用意がある。サウジ財務相

サウジ財務相ムハンマド・アル=ジャドアーン氏はサウジアラビア中央銀行総裁アフマド・アル=ホリファイ氏とともに、2020年2月23日、サウジアラビア、リヤドでの記者会見で発表。(AFP)
サウジ財務相ムハンマド・アル=ジャドアーン氏はサウジアラビア中央銀行総裁アフマド・アル=ホリファイ氏とともに、2020年2月23日、サウジアラビア、リヤドでの記者会見で発表。(AFP)
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24 Feb 2020 05:02:19 GMT9
24 Feb 2020 05:02:19 GMT9

フランク・ケイン、ノア・ヌガリ

リヤド: サウジアラビアで開かれていたG20(主要20カ国)財務相・中央銀行総裁会議は、コロナウイルス発生に対処するとともに、地政学的問題や貿易紛争などといった逼迫した世界問題に取り組む決意を示して終了した。

リヤドで2日間に渡って開かれたG20 会議で参加者は会議声明を発表し、そのなかで、世界経済の成長は今年と来年「緩やかに」上向くことが見込まれ、金融環境の改善や貿易を巡る緊張についてのいくつかの緩和の兆しを見せているとしている。

「しかしながら、世界経済の成長は鈍いままであり、地政学的な及び残り続ける貿易を巡る緊張や政策に関する不確実性からくるリスクを含む、見通しに対する下方リスクは根強い。我々は新型コロナウイルス(CDVID-19)の最近の流行を含む、グローバルなリスク監視を強化する。我々は、これらのリスクに対処するための更なる行動をとる用意がある。」と声明で述べられている。

いわゆるアメリカと中国との「貿易戦争」については、発生していることからこのリヤドの会議では表現されなかったが、声明のなかで、「我々は、国際的な協力及び枠組みを強化するために、引き続き共同行動をとる。我々はまた、我々の為替相場のコミットメントを再確認する。」としている。

全世界、特に新興および発展途上国におけるインフラ投資、技術開発、そして国内資本市場の後押しに対する計画については財務相間で全体的な合意が取り付けられた。

しかしながら、いくつかの分野では警笛が鳴らされた。G20財務相は「我々は、経済、社会、環境、技術や人口動態の変化によって急速に変革しつつあるグローバルな状況に直面している。」と述べている。

環境に加えて、問題となっている気候変動に関する内容はほとんどなかった。声明の最後周辺で、財務相および中央銀行総裁は「(G20)金融安定化理事会は気候変動が金融安定に与えるインプリケーションの調査を行っている。」と述べただけだった。

この財務相会議は、人々に能力を与える、地球を守る、技術と革新で新たな領域を生み出す、という3つの目標を掲げて11月にサウジアラビアで開かれるサミット会議の準備として開かれた最初の公式会議である。

国際的な税制度は、問題となっているデジタル税の脅威を示している国がある中で、この財務相会議では注目の点であった。声明では、「開発途上国における税に関する能力構築を引き続き支持する。」とし、各国に対して税に関する多国間の条約に署名するよう求めた。「我々は、合意された金融規制改革の完全、適時かつ整合的な実施に引き続きコミットしている。」とも述べている。

このG20財務相会議の別の大きなテーマは、若者や女性を金融プロセスに組み込むことである。「我々は、特に女性や若者、中小企業といった、十分なサービスを受けられないグループに対するデジタル金融包摂を強調することを支持する。」と声明では述べられている。

さらに、マネーロンダリングやテロへの資金提供問題に取り組む世界的な金融活動作業部会(FATF)への強い支持についても言及されている。「我々はこれらの脅威のすべての資金源、技術及びチャンネルに対処していくという我々のコミットメントを再確認する。」とG20財務相は述べており、核拡散の資金提供問題に対する取り組みも支持するとしている。さらに「我々は、不法資金供与の新しい手段を可能にし得る新興金融技術に警戒を続けるようFATFに求める。」と述べている。

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