ディーマ・アル・フデール

ジェッダ：新型コロナウイルスの集団発生により全国でロックダウンが実施されるなか、サウジ当局はこの健康危機の最中に医者から診察やアドバイスを受ける理想的な方法としてデジタル手段を強く推奨している。

サウジアラビア食品医薬品局（SFDA）は、健康管理に対する意識を高め、対話型コミュニケーションを促進するとともに、管理強化や業績の促進にも役立つ電子サービスを開始した。

このサービスは国立デジタル変革部隊と連携するもので、サラという名のWhatsAppチャットボットとTammniという名のアプリを擁し、人工知能（AI）、ビジネスインテリジェンス、電子観察システムを使用する。

サラは24時間体制で働き、WhatsAppとTelegramを介してユーザーと直接通信する。これによりユーザーは薬について質問したり苦情を送ったりすることができるほか、健康意識の向上にも役立つと期待される。

私どもは、自国の食品、医薬品、化粧品、医療機器について皆様に安心していただきたいと思っています。

アブドラ・アル＝ドハイル氏、SFDAのシステム開発ディレクター

モバイルアプリのTammniは、当局監督下のすべての製品に関し正確かつ分かりやすい情報を提供することを目的としている。 これによりユーザーは、製品の名前やバーコードを介して医薬品やその価格、代替薬を検索することができるようになる。

昨年11月、SFDAのシステム開発ディレクターであるアブドラ・アル＝ドハイル氏は、当局がサラという名前を選んだ理由として、サウジ王国で最も一般的な女性の名前だからだと語った。自分の母親もこの名前だという。

「この国にはサラという名前が付いた家族のいない家庭などないんじゃないでしょうか」とアル＝ドハイル氏は語った。「サラはまさに娘の名前であり、母親や姉妹の名前なんです。とてもよくある名前で、サウジ王国のあらゆる地域に存在し、世界的にも人気がある名前です。サラの名前はアラビア語のsuroorという言葉に由来します。これは喜びを意味します。私どもは皆様に喜びをお届けしたいですから」

アル＝ドハイル氏は、tammniという名前も同じ思いから付けられた、と語った。「私を安心させて」という意味だという。

「私どもは、自国の食品、医薬品、化粧品、医療機器について皆様に安心していただきたいと思っています」と氏は付け加えた。当局がよく受けた質問が、なぜ2つのサービスが1つのアプリに統合されないのか、というものだった。アル＝ドハイル氏は、それはSFDAが王国内外のすべての人々にサービスを提供したいと考えているからだと説明した。

「プラットフォームを分散させることにしたのはそのためなのです。WhatsAppを選んだのは、2500万人の国民・住民が利用しているという統計が出ているからです。Tammniはモバイルアプリで、若者はアプリを好んで使います」

電子観察システムは、観察オペレーティングルームからの直接のフォローアップ、施設データの更新、ファイルの直接アーカイビング、定期観察の電子スケジューリングを通じて、違反行為の削減や国民・住民の安全確保に役立つことが期待される。

日曜日の時点で、サウジアラビアは新型コロナウイルスの新たな感染者として206人、新たな死亡者として5人を確認した。これで同国の感染者数は合わせて2,385人、死亡者数は34人、回復者数は488人となった。