ラシード・ハッサン(記者)、リヤド
リヤドのキングサウード大学に通う120名を超える女子学生が、木曜日に幕を下ろした第一回「私のスキルが創る私の将来」(My Skills Create My Future)プロジェクトに参加した。
このプロジェクトは英国大使館、ブリティッシュ・カウンシル、および同大学の連携によるもので、学生の就職を支援する目的で、イギリス出身のインストラクター達がコミュニケーション、パブリックスピーキング、交渉スキルを磨くための計4日間にわたるワークショップを開催した。
サウジアラビア駐在の英国大使であるサイモン・コリス氏は、このプロジェクトは、同国の若い世代が自身の潜在能力を最大限に発揮することを目標に掲げる「サウジ・ビジョン2030」の支援につながると述べた。英国は「サウジ・ビジョン2030」の推進において、サウジアラビアの戦略的パートナーの一員である。
「女性と女子の地位向上は英国にとっての最優先事項であり、数年前より英国大使館のプロジェクトチームは多くの現地機関と協力し、我々が共に目指す男女の機会均等実現を支援する各種プロジェクトの推進にあたってきました」と同氏は述べた。
同氏は続けて、「一国の目標というのはその国民によってのみ実現されるものです。この『私のスキルが創る私の将来』プロジェクトは、サウジ・ビジョン2030の目標である、次世代のプロフェッショナル達が自国の未来および経済へより良く貢献できるよう、自身の持っている潜在能力を最大限に実現するためのトレーニングへの投資を支援するものです」と語った。
キングサウード大学学長のバドラン・アル=オマール氏は、このワークショップは「サウジ・ビジョン2030の目標、およびサルマーン国王、ムハンマド・ビン・サルマーン王太子ならびに教育省が目指す我が国の女性の地位向上のためのガイドラインに沿って」行われたと述べた。
また、「このワークショップは学生達が今日の職場において必要とされるスキルを伸ばす手助けを目的として開催されました。このワークショップが本学の女子学生達にとって有益なものであったこと、そして将来の自身のキャリアに役立つことを願っています」と同氏は語った。
同氏はさらに、「我が国の未来は女性にかかっています。本学は女性の能力開発に努めてまいります」と述べた。
サウジアラビアのブリティッシュ・カウンシル副所長であるアマンダ・イングラム氏は、「教育とトレーニングへの投資は、サウジアラビアで現在進行中の変革、特に若い卒業生達が将来の仕事で必要な能力を育成するのに非常に重要です。このパイロットプロジェクトは、女性が自己への自信を高め、意識や考え方を変え、そして、新しく身に付けたスキルや知識を活用し、職場やそれ以外の場所で成功できるように女性の地位向上と女性への大いなる支援を行うことに多大な焦点を当てています」と語った。
また、同氏は「あらゆる人々が参加できる社会は、女性や若者がそれぞれのコミュニティーで積極的かつ有益な役割を果たせる機会をより多く提供できるものでなければなりません。このプロジェクトは女性の地位向上のための私達の目標と活動を具現化したものです。このプロジェクトを通じて習得し身に付けた生涯役立つこれらのスキルを、すべての学生が自身の生活のさまざまな場面において一層磨き、活用し、より高めていってくれることを私達は願っています」と述べた。
アラブニュースへの取材に対し、このトレーニングに参加しキングサウード大学で生化学の修士課程を履修中のアラー・シャイクさんは、「このワークショップの開催場所に私の大学を選んでくれた英国大使館とブリティッシュ・カウンシルに私は本当に感謝しています。キングサウード大学の学長とこのプロジェクトに貢献されたすべての方々にもお礼を言いたいです。このワークショップに参加する前、私達のあいだにはためらいの気持ちがあり、プロフェッショナル的に見て欠点を抱えていたと思います。それは私達にとって克服しなければならない欠点でした。」と回答した。
彼女は続けて「私達はこの集中的なワークショップを通して、自身の職業面における成長と一個人としての成長を図るためには、そのような短所をソフトスキルを上達させることで克服することが必要であると学びました。ワークショップのインストラクターの方々のおかげで、私達は市場で求められているものを正確に理解することができました。また、『サウジ・ビジョン2030』の目標実現に向けてより大きな前進の可能性があるということも私達は実感しました」と語った。