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値段はさておき、サウジアラビアでこよなく愛されるウードが完璧な芳香を生み出す

ウードは冬季に、樹齢70〜150年で高さ20メートル以下の木から抽出される。(サード・アル=ドッサリ撮影によるアラブニュースの写真)
ウードは冬季に、樹齢70〜150年で高さ20メートル以下の木から抽出される。(サード・アル=ドッサリ撮影によるアラブニュースの写真)
ウードは冬季に、樹齢70〜150年で高さ20メートル以下の木から抽出される。(サード・アル=ドッサリ撮影によるアラブニュースの写真)
ウードは冬季に、樹齢70〜150年で高さ20メートル以下の木から抽出される。(サード・アル=ドッサリ撮影によるアラブニュースの写真)
ウードは冬季に、樹齢70〜150年で高さ20メートル以下の木から抽出される。(サード・アル=ドッサリ撮影によるアラブニュースの写真)
ウードは冬季に、樹齢70〜150年で高さ20メートル以下の木から抽出される。(サード・アル=ドッサリ撮影によるアラブニュースの写真)
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25 Feb 2021 01:02:50 GMT9
25 Feb 2021 01:02:50 GMT9
  • 伝統的な香り「ウード」の愛用者らは、急上昇する価格にもかかわらず使い続ける

ヘブシ・アルシャンマリ

リヤド:伝統的なウード(沈香)の香りはサウジ市民の間で相変わらずの人気を保ってはいるが、高額の値段と質に対する疑念から多くの人が買うのに二の足を踏んでいる。

ウードは冬季に、樹齢70〜150年で高さ20メートル以下の木から抽出される。

これらの木は一般にアジアの熱帯地域に生育しており、特にインド、カンボジア、ベトナム、インドネシア、マレーシアの山岳および丘陵地帯に多く見られる。

湾岸諸国はウードの主要輸入元となっている。

ウードの木材は燃やすと良い香りがたつ。近年ではアルマオイルに混ぜて使われることが多くなってきた。サウジアラビアではウードの木片を電気香炉 に入れて好みの香りをくゆらせることが多い。

サウジアラビアの消費者、ベイダー・アル=マンスーリによると、ウードはサウジ社会における重要な伝統で、特別な社交の場や金曜礼拝などの宗教行事などでも使われるという。

この伝統的なウードを買う時にほとんどのサウジ市民が最もよく手に入れるのはカンボジア産のウードで、モルキ産とカラマンタン産がそれに続く。

「私のお気に入りはカンボジア産のウードで、長い間ずっと使っている」とアル=マンスーリはアラブニュースに言う。「それは我が家の伝統文化の一部で、祖父母が使っており、さらに私たちも受け継いでいる。 ウードは精神的に前向きな影響を与えてくれ、来客のときには相手に対する寛大さと敬意を示すものでもある」

アル=マンスーリは有名なブランドや企業からしかウードを購入しないと言う。

別の顧客、ハンマド・アル=ショウライヒは、ウードを日常的に使用しており、年間2kg購入し、SR4,500 (1,200ドル)からSR6,000かかるという。

「コロナウィルス感染症(COVID-19)が流行した時は香料店へ行かずにウェブサイトから購入した」と彼は言う。ただし、オンラインで購入する場合、買い手は香りを試すことができないので、品質を判断するのが難しいとも述べた。

カンボジア産のウードのほか、アル=ショウライヒはモルキ産の数種や、混合成分を加えた他のタイプも楽しんでいるという。

「長期間ねかしたビンテージもののカンボジ産アウードが最高で、家族や友達への贈り物にも最適だ」と彼は言う。「ウード・フラグランスの香水はすべて大好きだ。ウードの使用方法とウィルス感染の懸念から、パンデミックはウードの購入に影響を及ぼした」

しかし、アーマド・アル=ムタイリは、パンデミックによるウード業界への影響はほとんどなかったと考えている。

彼は毎年、液状ウード100mgとウード木片1kgを購入し、およそSR5,000を費やしている。

「街の通りで商売するウード売りの中には高額をふっかけてくる者もいるが、値引き交渉すれば半額になる」とアル=ムタイリはアラブニュースに語る。

ナダウードストアの販売員ハッサン・アル=ラシュディは、5kg売れる日もあれば10kg売れる日もあると言う。

「異なる品質のウードを入手しようとする人もいる」と彼は言い、ウードの価格は質と産地によって1kgあたりSR500からSR5,000 まで幅があると述べた。

アル=ラシュディがアラブニュースに語ったところによると、一部のサウジ市民はカラマンタン産のものを好むが、パーティー、公式行事、モスクでの使用にはモルキ産のウードが最も人気があるそうだ。

オンラインのウードストアのオーナー、ハリド・アル=ヨハニもやはり彼の店の顧客の間ではモルキ産ウードが最も人気があると言い、質の点ではカラマンタン産とインド産がそれに続くという。

アル=ヨハニによると、年配の人々にはインド産液状ウードが好まれているが、タイ産ウードが急速に人気が高まっているという。

「ウードの品質を見極めるには、香り、重量、色、それに大きさを確認する必要がある」と彼は言う。

「ほとんどの人たちは他者の推薦にもとづいてウードを購入しているが、通になると常に ウード製品の質を徹底的に調べ、内容物や構成について質問をする」

アル=ヨハニによると、女性は液状の混合タイプを好み、男性はウード木片を好むという。

一部の人は迷信を信じており、ウードは悪魔や魔神を追い払ってくれると信じている。しかし、多くの人々はその芳香を嗅ぐと「ホッとする」「気分がよくなる」と言っている。

アル=ヨハニによると、ウードの売り上げの大半はラマダンやイード・アル=アドハの前や祝賀期間中に計上されるという。

ウード・アルバラカ社のザイド・アル=カウード会長によると、昨年のウードの売り上げは、パーティーや結婚式が行われなかったために大きく落ち込んだという。

「売上高は前年度比80%の落ち込みだった」と彼はアラブニュースに語った。「コロナ ウィルスで需要も減少し、多くの人々がソーシャルメディアを通してウードを購入した」

大半のウード店はリヤド中心部に集まっているが、約400店舗存在すると彼は言う。

「インドネシア産のウードは湾岸諸国で大変人気があり、市場に出ている様々な香りをもつ多種多様のウードの主な原材料となっている」

また、古いウードは新しい製品よりもさらに素晴らしい香りを醸し出すと語った。

一般消費者にとって高品質と低品質の製品を見分けるのは難しい。「人によってウードの好みは異なるが、ほとんどの人は純正のウードと偽のウードの違いを区別できない」

アル=カウード会長はウードビジネスで20年の経験を持つが、サウジアラビアに居住する多くのヨーロッパ人はウードの品質を理解しており、あるフランス人の得意客はこう言っていたと言う:「ターイフのバラの花とウードオイルほど甘美な香りを嗅いだことはない」

アーチファクトに関心を持つアイド・アル=ファーリハによると、香炉はハーイルの樹園のある種の木材で作られ、価格はSR100から SR500だという。

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