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サウジアラビア、持続可能なソリューションに向けて大きく前進

過去5年間、リサイクルから廃棄物処理に至るまで、サウジは「グリーン化」構想で大きく前進してきた。(写真/資料)
過去5年間、リサイクルから廃棄物処理に至るまで、サウジは「グリーン化」構想で大きく前進してきた。(写真/資料)
(Photos/supplied)
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06 Jun 2021 10:06:23 GMT9
06 Jun 2021 10:06:23 GMT9
  • サウジアラビアは、自然環境の保存・保護において172ヵ国を上回る結果を出した

ディーマ・アル・クダイル

ジェッダ:サウジアラビアの「ビジョン2030」プログラムの中には、環境問題に取り組み、持続可能なソリューションを実施するための計画が含まれている。過去5年間、リサイクルから廃棄物処理に至るまで、サウジは「グリーン化」構想で大きく前進してきた。

今年初め、気候変動と持続可能性を、サウジが直面する2つの最重要環境課題とし、環境分野の組織構造を管理する国家計画の一環として、5つの国立環境センターと1つの環境基金が国王令で承認された。

「ジェネレーション・リストレーション」というテーマの下、サウジは今後10年、様々な活動を通して生態系の復活と保護のために、多大な努力を払っていくとマンスール・アル・ムシャイティ環境・水資源・農業副大臣は発表した。

同省は、2020年国家改造プログラムの一環として、気象サービスを開発すると共に、環境保護のための17の取り組みを打ち出してきた。

気候変動対策センターの開設作業は進行中であり、他にも、水を大量に必要とする穀物栽培の中止や、環境に配慮した水効率の良いテクノロジーの導入などが、国家環境戦略における今後の64の取り組みの中に含まれているとアル・ムシャイティ副大臣は付け加えた。

廃棄物ゼロの都市を目指すメディナ市は、廃棄物処理ソリューションを提供するために、持続可能ソリューション分野で中東屈指とされる2007年設立のUAE企業、ビーア社と契約した。

環境コンサルティングから再生可能エネルギー、テクノロジー、持続可能な輸送手段や訓練研修に至るまで様々なプロジェクトに携わるビーア社は、サウジアラビアに進出し、メディナ市の70%、120万人を網羅する3つの廃棄物処理関連の契約を受注した。固形廃棄物回収、輸送サービス、廃棄物容器の消毒と衛生管理、研修、ワークショップ、啓蒙活動などが業務に含まれる。

グリーンリーブス・プレイグループの園長を務めるホルド・アル・ファドリ氏は、プラスチックのボトルキャップを使った巨大な世界地図の製作を開始して11日目になる。これまでのギネス世界記録を上回る250平方メートルの地図を目指している。

「ビーア社は、昨年、世界レベルの都市清掃と廃棄物処理の自社ソリューションをメディナ市に展開する任務を受注したことを、誇りに思っています。そして現在当社は、メディナを中東で最も清潔な街にすべく、廃棄物処理業務の包括計画を作成している最中です」とビーア社サウジアラビア支社のムハンマド・アル・ホサニ社長はアラブニュースに語った。 

サウジアラビアは、持続可能な発展を促進して環境を守る上で、素晴らしい前進を遂げているとアル・ホサニ氏は述べた。

ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は今年、2030年までに二酸化炭素排気量を60%削減し、再生可能エネルギーの発電容量を50%増加させ、中東に500億本の植樹をすることを目標とする「サウジ・グリーン構想」と「中東グリーン構想」を発表した。

サウジは、持続可能性に対する国の取り組み方を概略化した「ビジョン2030」や昨年リヤドで開催されたG20首脳会議の決議の下、無数の取り組みを行ってきたと皇太子は述べた。

一方、サウジアラビアにおいて環境持続可能分野の主導的なソリューション提供業者であるナカア・ソリューションズ社が、新たな持続可能製品、「リバース自動販売機」を発表した。

リバース自販機は、報酬を提供しながら特定のリサイクル可能品を回収する機械だ。飲料の容器だけで、一般的なゴミ容器の半分の容量を占めることを考えれば、学校、大学、店舗、スーパー、スタジアムなどにリバース自販機は理想的だ。

これらのコンパクトな機械が自動で働き、ペットボトルやアルミ缶をすべて回収する。リバース自販機は、主として一般人がリサイクルし易いように製作されたもので、欧州の環境指令に完全に準拠しながら容器を自動で仕分け・圧縮できるように作られている。

「意欲的な指導者の下、現在、サウジアラビアはこれまで以上にあらゆる面で持続可能な方向に突き進んでおり、環境保全は、サウジの「ビジョン2030」の実現と生活の質の向上の一部分を成しています」とナカア・ソリューションズ社の共同設立者であるモウナ・ユースマン氏はアラブニュースに語った。

「当社ナカアの仕事は、政府が作成した青写真に従い、持続可能な未来への移行に追いつき、それを加速化させていくことです」とユースマン氏は付け加えた。

グリーンリーブス・プレイグループの園長を務めるホルド・アル・ファドリ氏は、プラスチックのボトルキャップを使った巨大な世界地図の製作を開始して11日目だ。これまでのギネス世界記録を上回る250平方メートルの地図を目指している。

2020年5月30日にレバノンのミジアラで、キャロライン・チャプティニさんが現在の世界最大記録となる196.94平方メートルのボトルキャップのモザイクを製作した。

「サウジアラビアがこの記録を抜くなんて、わくわくするアイデアです」とアル・ファドリ氏は述べた。様々な色のボトルキャップ30万個近くを使い、すでに地図の半分以上が出来上っている。

「『世界環境デー』でもあることから、様々な形で地球を大切にすることの重要さに光を当てたいのです。私はプラスチックを回収することを選びました」と彼女はアラブニュースに語った。

彼女はプラスチックのボトルキャップを回収するキャンペーンを始めた3ヵ月前に、このアイデアを思いついた。

「これは、家族や友人たちの輪の中でやっていた活動ですが、突然、その輪が広がったことから、キャンペーンを始めることにしたのです。私は人々に呼びかけ、たくさんのキャップで世界地図を作って世界記録を更新しようとしているから、キャップを捨てずに集めて私に送ってくれるように言いました」と彼女は言った。

「私自身がこの地図を完成させるという挑戦をしたかったのです。私はみんなに、リサイクルは善いことであり、この地図が完成したらすべてのキャップをジェッダにある慈善団体マワケブ・アル・アジェルに送るつもりだと言いました。そこで彼らがキャップをリサイクル工場に送り、工場はこの慈善プログラムの恩恵を受けることになります。これは、環境保護と慈善活動を目指す私自身の挑戦です」

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