アラブニュース
リヤド:サウジアラビアは、知的財産権や関連する国際条約を遵守しながら新型コロナウイルスワクチンへのグローバルなアクセスを提供する、世界貿易機関(WTO)主導の取り組みへの支援を表明した。
パンデミックとの闘いを支援するサウジアラビア王国の取り組みの一環として、サウジ知的財産総局(SAIP)は引き続き国際共同支援を提供する。
SAIPは知的財産権に関する国際条約、特にサウジアラビアが2005年に加盟したWTOが管理する知的所有権の貿易関連の側面に関する協定(TRIPS協定)への、サウジアラビアのコミットメントを確認した。
SAIPは、世界保健機関(WHO)が立ち上げた、ウイルス関連の医薬品、ワクチン、診断法の開発ノウハウの共有を各国に促すCOVID-19・テクノロジー・アクセス・プール(C-TAP)プログラムを支持しつつ、特許権の強制実施許諾に関するルールを定めて実施することも約束した。
4月にジュネーブで開かれた財産権会議で、SAIPは国際社会に向けて、知的財産権問題が非営利目的でのワクチンの迅速な生産と平等アクセスの妨げとならないようにしながら、新型コロナウイルスワクチンを妥当な価格で入手できるようにすることを呼びかけた。
サウジアラビア王国は、新型コロナウイルスワクチンの知的財産権の放棄に関する、またワクチン生産国が自国分のワクチンの自国生産を希望する国に円滑に技術移転できるようにするための交渉を、速やかに行うことを促した。
サウジアラビアは新型コロナウイルス関連のワクチン、治療法、診断ツールの世界規模での開発や分配に5億ドルの資金を割り当てた。サウジアラビアは、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)に1億5千万ドル、ワクチンと予防接種のための世界同盟(GAVIアライアンス)に1億5千万ドル、諸機関・組織や他の国際的・地域的保健プログラムに2億ドルを拠出した。