ロジエン・ベン・ガッセム

リヤド：サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子殿下がマスカットに到着する前日、サウジアラビアとオマーンは13の覚書に署名した。100億ドル以上の規模にのぼり、多くのセクターを網羅していると報じられている。

月曜日のオマーン国営テレビの報道によると、オマーンの投資当局が全額出資するオマーンの企業が合意に署名した。

オマーンに本社を置く世界的なエネルギー供給企業OQグループは3つの合意に署名した。1点目は石油化学、再生可能エネルギー、グリーン水素の分野に関するACWAパワー・アンド・エアプロダクツとの契約だ。石油の備蓄に関連する2点目の合意はサウジアラムコと共に署名した。3点目は、SABICとのオマーンのドゥクム石油化学コンプレックスプロジェクトの開発に関する合意だ。

オムラングループは、サウジ・ダル・アル・アルカン不動産開発会社と、オマーンのイッティビーチの開発に関する覚書に署名した。オムランについては、持続可能な観光資産、ライフスタイルコミュニティ、観光地を作り出す企業であり、それぞれ経済成長を促進し、経済の多様化に貢献するように設計すると説明されている。

別の覚書は水産業における協力を促す内容で、水産開発オマーンとサウジアラビア国立養殖グループ（NAQUA）が署名した。

サウジ証券取引所グループとマスカット証券取引所は、証券取引所の運営や二元上場に関する協力のための覚書に署名した。

オマーンに本社を置く物流グループのアッシヤドは、輸送・物流企業のサウジバーリと契約を結んだ。一方、鉱業開発オマーンは、鉱業部門の協力体制を強化するために、サウジアラビアのマーデン・フォスフェイト社と合意に至った。

オマーンニュース通信社（ONA）の報道によると、サウジアラビアの全国企業アントレプレナーシッププログラムのバドル・アル・バドルCEOは、覚書に記された総投資額は100億ドルを超えるだろうと述べた。

月曜日、ムハンマド皇太子殿下は湾岸諸国歴訪の最初の訪問地であるオマーンに到着した。今回の訪問は、7月にオマーンのスルタン・ハイサム・ビン・ターリク国王がサウジアラビアを訪問した際のサルマン国王との会談に基づいて進められることが期待されている。

サウジ通信社が発表した宮廷の声明によると、ムハンマド皇太子殿下の訪問は「サルマン国王の指示のもと、湾岸協力会議の首脳陣と連絡を取り合い、関係を強化しようとする意欲」から実現した。

皇太子殿下はスルタン国王と会談し、両国とその国民の発展と繁栄を目的に共通の懸念事項を検討するとONAは報じた。

オマーン訪問は「オマーンとサウジアラビア間の友愛と同族の絆、歴史的関係を支持するものだ」とONAは報じ、両国は「あらゆる分野で経済・投資協力の新たな段階に乗り出しつつある」と付け加えた。

ONAの報道によると、7月に両国は、先端技術、イノベーション、再生可能エネルギープロジェクト、労働安全衛生、不動産、観光、石油化学の転換産業、サプライチェーン、物流の相互関係、情報技術、金融技術への共同投資を進める計画を再確認した。

「過去5カ月間の成果と当局者間の活発な訪問交流は、両国の協力し合いたいという強い思いの表れだ」とONAは報じ、その中には8月にマスカットで開催され、多くの合意や覚書が結ばれた「サウジ・オマーン投資フォーラム」の設立も含まれていることを付け加えた。

両国は調整評議会の設立に関する覚書に署名した。環境と食料安全保障における政府と民間企業の取引と投資、そして協力を促すための別個の合意も同時に結ばれた。

共同声明によると、双方は人や物の移動を容易にするために国境検問所の開設を早めることに合意した。「理想の経済統合を実現するためにサプライチェーンをまとめる」ためである。

今回の歴訪では、サウジの皇太子殿下はオマーン、UAE、カタール、バーレーン、クウェートの首脳や高官と会談し、二国間関係について議論する。今月リヤドで開催されるGCCサミットを前にした訪問でもある。オマーンの後はアブダビに向かう予定だ。