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フランクリー・スピーキング:「フーシ派によるテロ攻撃で、アメリカのサウジへの投資が阻害されることはない」

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31 Jan 2022 12:01:38 GMT9
31 Jan 2022 12:01:38 GMT9
  • 米国のビジネス専門家が、投資家にとってのサウジアラビアの魅力と、大統領であった祖父がアブドルアジーズ国王と歴史的な会談で残した遺産について語った
  • 米国とサウジアラビアの商業における関係の強さにとその永続的な関係について、ビデオインタビューシリーズの中で評価した

フランク・ケイン

ドバイ:イランの支援を受けたフーシ派によるテロ攻撃は、米国の対サウジアラビア投資の増加を妨げることはないだろうと、米国の著名なビジネス専門家がアラブニュースに語った。

第32代米国大統領フランクリン・D・ルーズベルトの孫である、米国−サウジ・ビジネスカウンシル(USSABC)のホール・デラノ・ルーズベルト会長は、次のように述べている。「確かに、サウジアラビアでの生活や仕事のために従業員を派遣することを考えている米国企業にとって、これは懸念事項です。しかし、それによってアメリカの企業がサウジアラビアでの機会を検討することをやめてしまったのでしょうか?私は、そうではないと思います」

「現在、地球上のどこにいようとも、テロは私たちの生活の一部です。アメリカでも、ヨーロッパでも、中東のどこにいても、警戒を怠らず、自分の周りに注意を払う必要があります」

USSBC会長兼CEOのホール・デラノ・ルーズベルト氏は、「フーシ派民兵の攻撃が増えても、アメリカの投資家がサウジアラビアから逃げ出すことはないでしょう」と述べている。(ツイッター: @US_SaudiBiz )

ルーズベルト氏は、UAEとサウジアラビアに対して強化されている最近の攻撃は、米国企業によるサウジアラビアへの投資、特に昨年開始されたサウジ・グリーン・イニシアチブという大きな持続可能性戦略への投資の増加を妨げるものではないと述べた。

ルーズベルト氏は、米国とサウジアラビアの商業における関係の強さについて、一流の政策立案者やビジネスマンが出演するビデオインタビューシリーズ「フランクリー・スピーキング」の中で評価した。

25年の歴史を持つ同カウンシルの2019年から会長兼CEOを務めるルーズベルト氏は、幅広い話題の中で、米国の投資家にとってのサウジアラビア王国の魅力、一部の米国企業が直面している請求書の期日通りの支払いという「成長の痛み」、そして、1945年に祖父がアブドルアジーズ国王と歴史的な会談を行い、両国の貿易・投資関係の近代的な時代を切り開いた遺産などについて語った。

エジプト、グレートビター湖。USSクインシー号に乗船し、フランクリン・D・ルーズベルト大統領と会談するアブドルアジーズ国王。(フランクリン・D・ルーズベルト大統領図書館・博物館)

会談後、アメリカに戻った大統領は、上院と下院の特別議会を招集したとルーズベルト氏は語っている。

ルーズベルト氏は、「大統領が会議で具体的に述べたことの一つは、『私は、この偉大な人物、アブドルアジーズ・ビン・サウード国王との20時間の会話の中で、私のオフィスと彼のオフィスとの間で交わされた、2年間の個人的・政府的な交流よりも多くのことを学んだ』というものでした」と述べている。

「これには、堅苦しい手順を踏むのではなく、お互いに顔を合わせながら座り、会話をすることで、より多くのことが達成できるという確かなメッセージが込められているのだと思います。大統領が知っていたかどうかに関わらず、サウジアラビアに限らず、アラブ文化にとってこれは非常に重要な要素なのです」

エジプト、グレートビター湖。USSクインシー号に乗船し、フランクリン・D・ルーズベルト大統領と会談するアブドルアジーズ国王。(フランクリン・D・ルーズベルト大統領図書館・博物館)

また彼は、経済政策で米国や世界を大恐慌から脱出させた祖父であれば、王国の経済と社会を変革する『ビジョン2030』の戦略を認めるだろうと語った。

「祖父は、サウジアラビア王国と協力してビジョン2030を達成することを非常に誇りに思い、支持していただろうと確信しています。なぜか?簡単に言えば、国民生活の向上のためです」とルーズベルト氏は述べている。

また、最近話題になっている予期せぬ税金の請求や契約書の決済の遅さについて、「サウジアラビアの成長率が高まっている結果です」と述べ、在サウジ米国企業にとって障害になっているとの見方を否定した。

「障害にはなっていないと思いますが、躊躇や疑問が生じているとは思います」とルーズベルト氏は述べた。「このビジネス・カウンシルには、防衛、医療、商品・サービスなど様々な分野のメンバーがいますが、この「売掛金」の問題は、成長の痛みであり、全員がタイムリーに支払いを受けられるような、適切なシステムを見つけようとしている結果だと思います」

USSBC会長兼CEOのホール・デラノ・ルーズベルト氏は、2021年11月18日、サウジアラビアのオサマ・アル・ザミル産業・鉱物資源副大臣と投資機会について会談した。(ツイッター: @US_SaudiBiz )

ルーズベルト氏はこのように説明する。「なぜこの状況が起こっているのでしょうか?それは、サウジアラビアにおける前例のない成長に従い、今までの方法、例えば手作業でワシントンD.C.のサウジアラビア大使館に請求書を送ったり、保健省に請求書を送ったりしていたことに変わる、新しいシステムの導入が必要になっているからです」

「彼らは、売掛金を処理するプロセスを迅速化し、効率化できる外部コンサルタントの導入も検討し、自体は改善されつつあります」

ルーズベルト氏によると、ワシントンD.C.にある米国大使館のオフィスからも支援があるという。

「在米サウジアラビア大使のリーマ妃殿下と直接仕事をした経験から言えることがあります。妃殿下はこれらの問題に直接関与し、300日あるいは120日の滞納問題を抱えている米国企業に関して、保健省や国防省に直接連絡を取り、問題の解決に尽力して頂きました」と述べている。

昨年、サウジアラビア政府が、今後サウジアラビアで公式なビジネスを行いたい多国籍企業はリヤドに地域本部を置かなければならないという方針を打ち出した際、いくつかのアメリカ企業がUSSBCに問い合わせをしてきたが、ルーズベルト氏は、この新しい方針は好意を持って受け入れられていると語った。

「私たちは、彼らにこのコミュニティの一員となっていただくことをお願いしています。地元のサウジアラビア人を雇い、彼らを訓練し、自分の国の人々と同じように成長と教育の恩恵を与えてほしいのです」

また、サウジアラビアの首都に中東の主要拠点を置くことは、米国企業にも大きなメリットがあるという。「サウジアラビア王国の現地企業やベンダーになれば、アラムコやサウジ基礎産業公社(SABIC)などの大規模組織から契約上の優遇措置を受けることができます」

サウジアラビアのタブーク州に建設されるNEOMのイメージ図。(NEOM.com)

「彼らはまず地元企業を大切にしようと考えており、インセンティブもついてきます。この方針は良いことだと思います」

アメリカの企業は、サウジアラビアのさまざまな分野に興味を持っている。特に、レジャー、エンターテインメント、観光分野の成長や、北西部のNEOMプロジェクトの魅力に注目している。しかし、ルーズベルト氏は、米国の投資家にとっての大きな魅力は、エネルギー転換と地球温暖化防止キャンペーンにおける、サウジアラビアのイニシアチブであると説明する。

「サウジアラビアは、持続可能性とグリーン製造の世界を心に刻み、それを採用し、適応し、受け入れています」

リヤドのキング・アブドル アジーズ国立公園。(ウィキメディア・コモンズ/Genius M.Nasim)

今、アメリカの企業にとって、環境に配慮した持続可能な開発の世界を実現するために、あらゆる技術を一箇所に集め、その開発と成長、さらに重要なことにはその実現のために資金を惜しまないという経済的な機会とインセンティブを提供している国は、他にはないと思います」

「つまり、そこには非常に大きなチャンスがあるのです。サウジアラビアはその実現のために、とても真剣に取り組んでいます」と語った。

ルーズベルト氏は、バイデン政権が最近、原油価格の上昇を抑えるためにサウジアラビアに増産を求めていることに異議を唱え、米国のシェールオイル生産者がパンデミック後の回復期における需要増に対応するために生産量を増やすべきだと提案した。

「私は、米国で最後に残った保守的な民主党党員の一人かもしれませんが、雇用や経済的安定性の観点から、シェールガス生産が回復することは確かだと思います」

「簡単に言えば、私たちがすでに持っているものを、なぜ他の誰かに頼らないといけないのか、ということです」

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