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サラ・アル・タミミ氏がアラブニュースにリヤドの人権委員会を紹介

写真:Huda Bashatah
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08 Mar 2022 01:03:45 GMT9
08 Mar 2022 01:03:45 GMT9

ジャスミン・ベイジャー

リヤド:リヤドの人権委員会の殺風景な廊下を優雅に歩いてくる、颯爽とした空気の中にも華やかな雰囲気を醸し出す女性がいる。ピンク色の凝ったアバヤに身を包み、歓迎の微笑を浮かべるサラ・アル・タミミ氏は、人権委員会の国際協力・パートナーシップ担当副委員長であり、人身売買撲滅国家委員会の副委員長でもある才気あふれる女性だ。人権擁護委員会の幹部である彼女は、どこを歩いていても気品溢れる女性でもある。

アル・タミミ氏は、タフツ大学で国際関係学の学士号を、マサチューセッツ工科大学でMBAを、そしてハーバード・ケネディスクールで行政学の修士号を取得している。また、サウジアラビア投資庁、在ドイツ・サウジアラビア公館、メディア省での勤務経験もある。しかし最も重要な点は、彼女が「皆で協力し合えば共に繁栄できる」と信じていることだ。

彼女はアラブニュースをオフィスビルに招待し、外からは様子が分からない中の様子を詳しく紹介してくれた。扉を開けてHRC構造ビルの内部を覗かせてくれ、様々なプログラムやイニシアチブについて詳しく説明してくれた。2019年に現職に就いた際、彼女は部署で唯一の女性だった。今は他にも女性職員がいる。彼女は一緒に働く女性の同僚について誇らしげに話してくれた。先に働き始めたのは彼女かもしれないが、今では他の女性たちと一緒に立ちあがり、目の前の重要な問題に立ち向かうことを楽しむという認識だ。彼女がこの地位に就けたのは女性だからという理由ではなかったが、この地位に就いてからその才能は大きく花開いた。

アル・タミミ氏はアラブニュースに対し、「私がどの部門で働いていたとしても、どんなことをしていたとしても、国際女性デー(IWD)には全ての女性を心から祝福し、認めたい。全ての貢献は役に立つ。外に出て自分のために経済に貢献する女性は、自分だけではなく子供、家族、社会に大きく貢献している。」と語り、「サウジアラビアでは、女性一人ひとりが必要不可欠であり、重要であり、大きな役割を担っている」と述べた。

「労働人口に占めるサウジアラビア女性の割合は、わずか2年で64%も増え、33%に達した。我々は女性の権利に焦点を当てた専門委員会を設置した。役員会の半分は女性で構成されている。人権委員会はこれまでの成功に基づき、パートナー組織や政府機関と協力しながら、女性に関するさまざまな課題に継続的に取り組んでいる。」

彼女の活動は女性問題だけにとどまらない。彼女は人身売買撲滅のため、各省庁との調整役としても活動している。

アル・タミミ氏は、「人権とは、サウジアラビア人にとっては社会基盤であり、イスラムの伝統と文化の一部だ。サウジアラビアには常に奉仕の文化があった。NPO活動を通しても、それを実感することができる。ビジョン2030も、非常に重要な分野に焦点を当てている。我々の最優先事項は今も、様々な条約に加盟することだ。我々はこういった活動に取り組み続けている」と語る。

彼女は人々の内面を評価する一方で、王国に足を踏み入れたことがないのに王国のことを悪く言う人々とも対話を始めたいと考えている。

「多くの欧米人にサウジアラビアを訪れてもらい、自分の目で確かめてもらいたい。その土地を評価する最善の方法は、実際に訪れ、体験し、自分の目で確かめることだ。より多くの人がこの地を訪れ、生活しながら我々の変化を全て自分の目で確かめてくれることを期待している」と彼女は語った。

海外在住のサウジアラビア人でも祖国に戻ることをためらうかもしれない今、アル・タミミ氏は、「サウジアラビアが可能な限り最善の方法で前進し、女性を尊重できるようにしていきたい」と考えている。

「サウジアラビアの神話は、女性や女性の権利に関する神話だ。女性はとても力をつけてきており、自分の人生の主導権を握れるようになってきた。社会文化や経済の変化により、女性にも大きな権利が与えられるようになった。車の運転、旅行、親権、世帯主、労働、定年後の権利など、以前は閉鎖的だったさまざまな分野が女性に開放されつつある」と彼女は語った。

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